【薬剤師が解説】背中ニキビに市販薬は効果がある?正しいケア方法

背中にできたニキビ。露出が増える季節には、女性は特に気になりますよね。市販薬を試してみようと思っても、どれを使用すれば良いのか、実際に効果があるのか不安な方もいるのではないでしょうか?

まずは、背中ニキビに関する知識と正しいケア方法を知ることが大切です。

背中ニキビの症状が軽度であれば、市販薬や保湿ケアで対処することができます。しかし、症状によっては、市販薬では対処できず、医療機関(皮膚科)での治療が必要になることもあります。

背中は、確認しづらく、手が届きにくい位置のため、ケアがおろそかになり、治りが遅くなってしまうケースも多くあるため、注意が必要です。

今回は、背中ニキビについて説明するとともに、正しいケア方法や効果が期待できる市販薬について解説します。正しい知識と、継続力で綺麗な背中を取り戻しましょう!
※この情報は、2017年6月時点のものです。

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1.背中ニキビとは?

画像出展:https://www.photo-ac.com/

背中ニキビとは、文字どおり、背中にできるニキビのことをいいます。ニキビは、医学の専門用語で「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」ともいいます。

 

ニキビの発生には、普段から皮膚に存在している菌(常在菌)が関連していますが、次のような理由で増殖しやすい皮膚環境になると、症状が現れやすくなります。

 

まずは、肉体疲労、睡眠不足、食生活の乱れなどによる肉体的、精神的なストレスによるものです。ストレスによって体内のホルモンバランスが乱れ、ニキビの原因となる皮脂分泌の促進、角栓の形成、毛穴の縮小が起きます。

 

次に、皮膚の乾燥や皮膚のアルカリ化による皮膚の角質バリア機能の損傷によるものです。角質バリア機能の損傷を起こすと、肌を守ろうとして、より皮脂分泌が促進されます。

これらの理由によって、入り口が狭くなった毛穴に角栓が詰まり、皮脂が閉じ込められてしまい、菌が増殖しやすい「白ニキビ」といわれる状態となります。

 

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2.背中ニキビの原因菌とは?

背中ニキビの原因は、アクネ菌だけではなく、「マラセチア菌」とよばれる常在菌であることもあります。

 

顔ニキビの原因菌となるアクネ菌は耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか?しかし、胸や腕、肩、背中などにできる、ニキビに似た症状の原因はアクネ菌ではなく、このマラセチア菌である場合が多く、「マラセチア毛包炎」といわれます。

アクネ菌は細菌の一種で、普段から人間の皮膚に存在している常在菌です。一方、マラセチア菌は、真菌というカビの一種で、アクネ菌同様、皮膚の常在菌です。常在菌は、皮膚に異常がなければ何も悪さはしませんが、この2つの菌は皮脂を餌にして増殖する菌のため、白ニキビの状態は非常に増殖しやすい環境になっています。そして、皮脂に含まれる成分が刺激物質に変えられ、毛穴の内部に炎症が生じると、白ニキビから赤く腫れた状態へと悪化します。

 

症状の見分け方

<アクネ菌:ニキビ>

赤みが大きく、数は少ない。かゆみは少ないが、痛みを伴うことがある。

 

<マラセチア菌:マラセチア毛包炎>

赤みがニキビに比べて小さく、複数個できることが多い。痛み、かゆみを伴わないことが多いが、時に強いかゆみが現れることがある。悪化すると自然治癒に時間がかかる

3.背中ニキビの症状別ケア方法

①白ニキビの状態

軽度であれば、市販薬や保湿ケアで対応することも可能です。市販薬は角栓を除去して、毛穴のつまりを改善できる成分が入っているものが効果的です。状態によっては保湿ケアのみで改善する場合もあります。

 

また、白ニキビがつぶれたときの対処法としては、症状が悪化しないように雑菌が入らないよう注意しましょう。専用の器具も販売されているので、活用しましょう。症状の悪化を防ぎ、治りを早くすることにつながります。不安な場合には、早めに医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

②すでに赤く腫れた状態

ニキビ又は、マラセチア毛包炎のどちらかによってケア方法が異なってきます。次の方法をご参考下さい。

 

<ニキビの場合>

アクネ菌が原因の炎症のため、軽度であれば、アクネ菌の殺菌作用があり、ニキビの進行を抑える成分を含んでいる市販薬を使用するようにしましょう。

また、既に炎症が起きているので、炎症を抑える成分を含む市販の軟膏やクリームを使用することも効果的です。

化膿して黄色や紫色になっている場合には、症状が進行しており対処が難しいため、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 

<マラセチア毛包炎の場合>

原因が真菌のマラセチア菌である場合、アクネ菌用の市販薬は効果が期待できない可能性があります。

真菌に効果的な市販薬としては、抗真菌作用をもつ水虫に使用するような塗り薬がありますが、市販の水虫薬の添付文書の効能効果には、マラセチア毛包炎の記載はなく責任はとれません。自己判断で間違った治療を行うと、皮膚の常在菌のバランスが崩れ、逆に症状が悪化する可能性もあるので注意が必要です。

そのため、市販薬では対処することが難しいため、基本的には、医療機関(皮膚科)を早めに受診することをオススメします。

 

4.背中ニキビに効果が期待できる市販薬

①軽度の白ニキビの方

・オロナインH軟膏 / 大塚製薬

昔から傷口や、やけどなど幅広く使用されているお薬ですが、実はニキビにも適応があります。殺菌、消毒作用を有するクロルヘキシジングルコン酸塩が含まれ、ニキビの悪化を防ぎます。

 

②白ニキビが大きくなってしまった方

・クレアラシル / レキットベンキーザー・ジャパン株式会社

角質をやわらかくして毛穴を開き、皮脂の分泌を抑制するイオウ、同じく角質の軟化作用に加え、殺菌作用を持つレゾルシン、炎症を抑えてくれるグリチルリチン酸、血行を良くしてくれるビタミンEが含まれます。

 

③痛みがある白ニキビ、軽度の炎症を起こしている赤ニキビの方

・アポスティークリーム / ゼリア新薬

ニキビの原因である角栓の成長を抑える効果や、炎症、痛みを抑える効果のあるイブプロフェンピコノールや、患部を殺菌消毒し、ニキビの進行を抑えてくれるイソプロピルメチルフェノール、血行を良くしニキビの改善を早めてくれるビタミンEが含まれます。

 

赤ニキビが進行している方

・テラコートリル軟膏a / ジョンソン&ジョンソン

抗菌成分のオキシテトラサイクリン塩酸塩と、ステロイドのヒドロコルチゾンが配合されているので、アクネ菌の増殖を防ぐと同時に、炎症に対しても高い効果があります。

 

薬剤師執筆

「ニキビに効く?」と話題のテラコートリル軟膏の正しい使い方

薬剤師:まりもぐみ
2018.04.17
くすり

 

・ドルマイシン軟膏 / ゼリア新薬

ステロイドの塗り薬を使用するのに抵抗を持たれている方でも、こちらは、ステロイドが含まれておらず、コリスチン硫酸塩とバシトラシンという、二種類の抗菌成分を配合しているので、多くの菌に対して抗菌作用を示します。

マラセチア毛包炎の疑いのある方

抗真菌作用がある、水虫に使用されるような市販薬は、マラセチア毛包炎への適応はなく、責任はとれません。市販薬では対処することが難しいため、症状が疑われる場合には、皮膚科を早めに受診しましょう。

 

5.日常的にできる背中ニキビ予防法

背中ニキビの発生を予防するために、日常でできることを紹介します。

①汗の管理はこまめに行いましょう

マラセチア菌は湿気を好むため、汗をかいた状態は増殖しやすくなります。特に夏は汗をかきやすい季節なので、タオルや汗ふきシートなどで拭きとる、早めに着替えるなど、こまめなケアを心がけましょう。

②皮脂を増やす食べ物を控えましょう

マラセチア菌の大好物である皮脂を増やさないように、脂っぽい食べ物や甘い物の摂りすぎを避け、ニキビの予防や改善に効果的なビタミン類を意識した食事を摂りましょう。

効果的なビタミンの種類として、皮膚や粘膜の生成を促すビタミンA、糖質、脂質の代謝を促すビタミンB群、抗酸化作用や皮膚の生まれ変わりを促すビタミンC、血流を良くし肌の新陳代謝を促すビタミンEがあります。

睡眠をたっぷりとりましょう

睡眠不足は寝ている間に行われる肌の再生や免疫力に影響を及ぼすため、ニキビの発生や悪化の原因となります。

 

また体内のホルモンバランスの乱れに繋がり、ニキビに対してさらに悪影響を及ぼします。人によっても必要な睡眠時間は異なりますが、平均5~6時間は睡眠をとるように心がけましょう。

④適度な運動を心がけましょう

運動不足だと、血液の循環が悪くなり、新陳代謝が悪くなります。角質層のターンオーバーが正常に行われなくなったり、肌の再生がスムーズにできなくなったりします。

こうなると角質層が厚くなり、皮脂がそれほど多くなくても、毛穴がつまり、にきびの原因になることがあります。週に一度でも、運動する機会を設けたほうがいいでしょう。

⑤ストレスをためないようにしましょう

ホルモンバランスを乱す最大の原因はストレスです。ストレス社会ともいわれているように、現代人の多くがストレスを感じていると思います。我慢していると、気づかないうちにニキビをはじめとした、様々な異変が身体にあらわれます。

 

悩みはなるべくため込まず、家族や友人に素直に話すようにしたり、趣味やスポーツなどリラックスできる環境や、楽しく過ごせる環境をつくり、日々の中でストレスをためないようにしましょう。

6.背中ニキビのケアは、継続が大切です

背中ニキビのケアは、治療、保湿を毎日継続して行うことが重要です。

 

食事する際のテーブルに、薬を置いて忘れない様にしたりするのと同様に、洗面台や自分の部屋の定位置に常に置いておき、お風呂上がりの歯磨きや肌のケアなど、毎日必ず行う習慣と同時に行いましょう。

 

また、手が届きにくい位置のため、どうしても毎日クリームや軟膏を塗るのが面倒になってしまうと思います。市販薬での治療の場合は、先程の例にもあったスプレータイプなどの使用、医療機関(皮膚科)を受診する際は、医師にその旨をしっかり伝えて、使用しやすいお薬を処方してもらいましょう。

 

7.まとめ

背中ニキビは、原因や症状が1種類ではないため、早く治すためにも、正確に症状を見極めて治療する必要があります。また、治療の開始が遅れるほど治りは遅くなり、ニキビ痕も残りやすくなるので、症状が出始めたらなるべく早く対策するようにしましょう。

 

すでに状態が悪化している場合は、早めに皮膚科で専門医に診てもらい、適切な治療を受けるようにしましょう。

 

 

執筆
薬剤師:三浦圭裕
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