辛い症状のアデノウイルス!潜伏期間にもご注意を

アデノウイルスには約50のタイプがあり、どのタイプに感染したかによって症状が異なります。しかし、発熱や喉の痛み、結膜炎などアデノウイルスはどのタイプに感染しても辛い症状を引き起こします。

アデノウイルスは感染力が非常に強く、身近に発症者がいなくても、流行する時期には公共交通機関やお店など思わぬところで感染する機会は多々あります。また、アデノウイルスは潜伏期間が長いのも特徴であり、知らない内に他者に感染を広げる可能性もあるので注意が必要です。

ここではアデノウイルスとはどのような病気なのか、その潜伏期間と発症のサインを詳しく解説します。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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1.アデノウイルスはどんなウイルス?

アデノウイルスは、乳幼児や小児を中心に流行することが多いウイルスです。約50のタイプがあり、そのタイプによってそれぞれ症状も異なります。

「アデノ」という語源は「腺」という意味であり、アデノウイルスは体内に取り込まれるとリンパ節や扁桃腺に感染を起こすためにこのような名称がついたとされています。

では、アデノウイルスとはどのようなウイルスなのでしょうか?詳しく見てみましょう。

 

1-1. アデノウイルスはどうやって感染するの?

アデノウイルスは感染者の唾液や鼻水、便などの中に含まれて体外に排出されます。これらに含まれるウイルスを体内に取り込んでしまうことで感染が成立しますが、感染様式には大きく分けて次の3つがあります。

 

①接触感染

感染者から排出されたウイルスがドアノブやスイッチ、手すりなど人の手が触れやすい場所に付着し、それを他の人が触ることで感染するものです。

 

アデノウイルスは非常に強い活性を持つため、体外に排出されてもしばらくは活性を失わず、感染力を保ち続けます。ですから、流行時期には身近に感染者がいなくても、公共交通機関など人出の多い場所では知らない内にウイルスに触れてしまう機会は多くあるのです。

 

②飛沫感染

飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみのしぶきを近くにいる人が吸い込んだり、目に入ってしまうことで感染します。しぶきの中には大量のウイルスが含まれるため、アデノウイルスのように感染力の強いウイルスでは少量のしぶきを吸い込んだだけで感染してしまうのです。

 

咳やくしゃみのしぶきは、水分を多く含むため遠くへは飛ばず、半径2m以内の飛散距離だといわれています。このため、近くに感染者がいる場合には接触感染と相まって飛沫感染の危険が高まるのです。

 

③糞口感染

糞口感染とは、その名の通り、便に含まれたウイルスが他の人の口の中に入り込むことで感染するものです。用便後の処理や手洗いの仕方などが未熟な小児では、排便後、手に微量の便が付着していることは多々ありますが、アデノウイルスは便の中にも排出されるため、他の人に感染を広げる原因となるのです。

また、アデノウイルスは症状が治まってからも2~4週間は便と共にウイルスを排出するため、治った後も適切な感染対策が必要となります。

 

1-2. アデノウイルスに感染すると…

アデノウイルスには約50のタイプがあり、それぞれ症状が異なります。

 

最も多いアデノウイルスによる感染症は、咽頭結膜根と呼ばれるタイプのもので、小児の間で夏季に流行することから「プール熱」とも呼ばれている病気です。その他にも、流行性角結膜炎、出血性膀胱炎、胃腸炎など多くの病気を引き起こします。

 

では、それぞれの症状の特徴はどのようなものなのでしょうか?代表的なアデノウイルス感染症に関して詳しく見てみましょう。

 

①咽頭結膜熱

アデノウイルス3型、4型などの感染によって発症します。39度以上の発熱や喉の痛み、目の充血が主な症状です。

目の充血は非常に重度で、白目全体が真っ赤に見えることも少なくありません。しかし、多くは5日ほどで後遺症を残さずに治ります。

医師執筆

夏場はご注意を!咽頭結膜熱(プール熱)の特徴、感染予防対策などを解説

医師:ママさん女医あっきー
2018.06.13
病気

 

②流行角結膜炎

アデノウイルス8型、37型などの感染によって発症します。非常に重度な目の充血、痛みが生じ、軽度な喉の痛みを伴うのが特徴です。目の症状は咽頭結膜熱よりも重度であり、場合によっては角膜炎や結膜に穴が開くこともあるので注意が必要です。

 

③出血性膀胱炎

アデノウイルス11型の感染によって発症します。結膜炎症状を引き起こすアデノウイルスよりも患者数は少ないですが、重症な膀胱炎が引き起こされ、血尿や排尿時痛などの症状が合わられますが、多くは2~3日以内で症状は軽快し、後遺症を残すことはまずありません。

 

1-3. アデノウイルスの治療

残念ながら、アデノウイルスには抗ウイルス薬がないため、治療は喉の痛みに対する鎮痛薬や目の炎症によるかゆみに対する目薬など、対症的な投薬治療を行うしかありません。

また、高熱が出るタイプのアデノウイルスでは特に乳幼児は容易に脱水状態に陥るため、脱水予防のために点滴治療が行われることもあります。

アデノウイルスは真っ赤な目や高熱など、重症度が高いと思われるような症状が現れますが、ほとんどは数日の内に自然によくなるので安心しましょう。

 

2.アデノウイルスの潜伏期間

アデノウイルスは他のウイルスや細菌よりも潜伏期間が長いことが知られています。

 

潜伏期間はウイルスのタイプによって異なりますが、多くは5~7日です。一部のタイプでは14日ほどの潜伏期間があるものもあり、感染者と接触した人でも忘れた頃に発症することが多いでしょう。

ではアデノウイルスの潜伏期間にはどのような注意点があるのでしょうか?詳しく見てみましょう。

 

2-1. 潜伏期間でも感染する?

潜伏期間とは、体内に入り込んだウイルスが徐々に増殖して体内で悪さを始めるまでの時間のことであり、一般的に潜伏期間ではアデノウイルスに感染していたとしても特有の症状は現れません。

 

しかし、アデノウイルスは潜伏期間であっても、体外に排出され、他の人に感染を広げる可能性がありますので注意が必要です。特に、家族がアデノウイルスに感染した場合、看病していた親や兄弟に二次感染を起こし、最初に感染した人がすっかり良くなった頃に発症することも多々あります。そして、さらに三次感染や四次感染が生じることもあります。

 

このように、アデノウイルスは潜伏期間が長いために、発症前の感染に気付かない期間に多くの人に感染を拡大する可能性があるのです。

 

2-2. 流行時期には「潜伏期間」に準じた対策が必要?

アデノウイルスの流行期には、常に「潜伏期間」であるという意識をもって、感染の広がりを予防するための対策を行う必要があります。

 

潜伏期間であるかどうかは、実際に発症することによってしか判別することはできません。このため、自身の属する集団内や地域でアデノウイルスが流行している時期には、感染を予防するだけでなく、マスクの着用や手洗い、消毒などのように「他の人に感染させない」対策を徹底することも大切なのです。

 

 

2-3. これは発症のサイン?潜伏期間での注意点は…

周囲への感染の広がりを抑えるためにも、発症のサインは見逃さずに注意しましょう。

発症のサインには次のようなものが挙げられます。

 

・倦怠感がひどく、寒気がする

・喉の痛みが出てきた

・光を異常にまぶしく感じる

・昼夜を問わず、目ヤニが多く出る

・軽度な下痢がある

・突然、血尿が出た

 

3.まとめ

アデノウイルスは潜伏期間が長いため、知らない間に他の人に感染を広げてしまう可能性があります。このため、流行時期には常に潜伏期間であることを意識して、適切な感染拡大予防策を行ないましょう。

 

また、発症のサインも見逃さず、なるべく初期の段階で診断を受け、周りの人への感染を広げないよう心掛けることが必要です。

執筆
医師:ママさん女医あっきー
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