ルネスタはアモバンの改良版?作用・副作用の違いを解説【睡眠薬】

アモバンを服用されている方、最近、アモバンからルネスタに変更された方など、実際にアモバンとルネスタがどのように違うのか、どちらが自分に合っているのか分からず相談される方も多くいらっしゃいます。

アモバンもルネスタも、「超短時間型の睡眠薬」に分類されます。

ルネスタは、2012年にアモバンを改良して販売されたお薬で、作用としては似ているお薬になります。しかし、似ているといっても、作用時間や安全性、お薬などの味などで違い、それぞれ特徴があります。

今回は、アモバン、ルネスタの睡眠薬としての位置付けを解説するとともに、アモバン、ルネスタの作用や副作用、価格などの違いについて説明していきます。
※この情報は、2017年11月時点のものです。

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1.睡眠薬の中でのアモバン、ルネスタの位置付け

現在、睡眠薬としてよく使用されている薬には、「ベンゾジアゼピン系」と「非ベンゾジアゼピン系」があります。

 

アモバン、ルネスタは、非ベンゾジアゼピン系に分類される睡眠薬です。

 

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、しばしばその依存性や筋肉を弛緩させる作用によるふらつきなどの副作用が問題となります。一方で、非ベンゾジアゼピン系は、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に比べ、依存性を起こしにくく、ふらつきの原因となる筋肉を弛緩させる作用が弱いのが特徴で、転倒の危険がある高齢者にも使用しやすい睡眠薬とされています。

 

また、アモバン、ルネスタは、作用持続時間が短い超短時間型に分類され、なかなか寝付けないタイプの人に効果的で、翌朝に眠気が持ち越されることが少ない薬です。

 

このように、アモバンやルネスタなどの非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、効果がよく、比較的副作用が少なく、安全性が高いことからよく処方されています。

 

2.アモバン、ルネスタの作用の違い

ルネスタは、アモバンの改良版とよくいわれますが、どのような違いがあるのか見てみましょう。

2-1. アモバンの作用

アモバン(ゾピクロン)などの非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、脳内のGABA-A受容体と結合し、「GABA(γ-アミノ酪酸)」の働きを強めます。GABAは脳の興奮を抑え、リラックスさせる働きをする神経伝達物質です。

さらに、GABA-A受容体には、ω(オメガ)1受容体、ω2受容体があり、眠りを促す作用は、ω1受容体が関与しており、抗不安作用や筋弛緩作用はω2受容体が関与しています。

アモバンは、ω1受容体に選択的に作用するため、眠りを促す作用がありますが、抗不安作用や筋弛緩作用は弱い睡眠薬です。

そのため、筋弛緩作用によるふらつきなどの副作用が少なく、催眠効果を示します。

 

また、アモバンは服用後、約1時間で血液中の薬の濃度が最高値に達し、血液中の薬の濃度が半分になる時間(消失半減期)は約4時間と短く、「超短時間型」に分類されます。

消失半減期からおおよその薬の作用時間を予測することができます。

 

効果が早く現れ、作用時間が短いため、なかなか寝付けない人に向いています。

さらに、眠りを深くする効果もあり、睡眠の質の改善効果もあります。

2-2. ルネスタの作用

アモバンの有効成分ゾピクロンは、その構造に、S体とR体という鏡像異性体が同じ量ずつあります。しかし、薬としての作用を持つのはS体のゾピクロンということがわかっています。

ルネスタはそのゾピクロンのS体のみを取り出した薬で、作用はアモバンと同じく、脳内のGABA-A受容体に結合し、GABA(γ-アミノ酪酸)の働きを強めます。

その作用は、同じくω1受容体に選択的であるため、眠りを促す作用を示しますが、抗不安作用や筋弛緩作用は弱いです。

 

ルネスタは、服用後、約1~1.5時間で血液中の薬の濃度が最高値に達し、その濃度が半分になる時間は約5時間で、「超短時間型」に分類され、寝つきをよくする効果があり、さらに、途中で目覚めてしまう人への効果も期待できます。

2-3. 作用の違いまとめ

アモバンとルネスタの作用はほとんど同じですが、ルネスタの消失半減期は、アモバンよりも若干長く、ルネスタは、アモバンに比べて作用時間が長くなっています。そのため、なかなか寝付けない人に加え、途中で起きてしまうタイプの人にも効果が期待できます。

3.アモバン、ルネスタの副作用の違い

アモバン、ルネスタの副作用として、味覚異常が挙げられます。どちらも、服用後に苦味を感じることがありますが、ルネスタの方が軽いのが一般的な見解です。

3-1. アモバンの副作用

アモバンの有名な副作用といえば、「味覚異常(苦味)」です。

服用後しばらくしてから翌朝まで口の中の苦味が続くというものです。これは、薬の成分が体内へ吸収された後、唾液中に少しずつ分泌されるためではないかと考えられています。

3-2. ルネスタの副作用

ルネスタにも味覚異常(苦味)の副作用はありますが、苦味の程度は、アモバンに比べると軽くなっています。

苦味は、薬の成分によるものであるため、薬の成分量が増えると苦味は増します。

ルネスタは、アモバンの成分の効果がある部分だけを取り出して作られていますので、アモバンに比べ、少ない成分量で効果があります。薬の量が少ないため、苦味も少なくなっています。

 

→その他、アモバン、ルネスタに共通する副作用に関する記載

 

3-3. 副作用の違いまとめ

アモバンにもルネスタにも味覚異常(苦味)の副作用がありますが、ルネスタの方が苦味を感じる人は少ない傾向にあると報告されています。

しかし、苦味の感じ方は、個人差があり、気にならないという人もいれば、耐えられないという人もいます。その場合、主治医に相談し、他の睡眠薬への変更も検討してもらうとよいでしょう。

 

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4.アモバン、ルネスタの価格

医師が処方する医療用医薬品(処方薬)の価格は、「薬価」といい、国によって決められています。これまでは2年に1回改定が行われており、価格が下がっていましたが、2018年からは毎年薬価改定が行われる予定です。

 

現在(平成28年4月現在)のアモバン、ルネスタの1錠当たりの価格は、

アモバン7.5mg:23.10円、アモバン10mg:27.90円

ルネスタ1mg:51.00円、ルネスタ2mg:80.90円、ルネスタ3mg:102.70円

ちなみに、アモバンのジェネリックは6.10~9.60円

 

ルネスタは、2012年に発売の比較的新しい薬であるため、価格も高め、一方、アモバンは、1989年発売の古くからある薬であるため、価格は安くなっています。

アモバンのジェネリック医薬品は、さらに安いです。

5.アモバン、ルネスタ、その他の違い比較

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系に比べて、依存や耐性を起こしにくいといわれていますが、アモバンは、長く使用しているとやはり、薬に対する依存性や薬を増やさないと効果が得られなくなる耐性が見られる場合があります。

一方、ルネスタは、外国での臨床試験において、長期投与でも依存性や耐性の形成は認められなかったとの報告もあり、依存性や耐性が起こるリスクはより少なくなっています。

 

アモバンは、「第三種向精神薬」に指定されていますが、ルネスタは「処方箋医薬品」です。

第三種向精神薬に指定されていると投与期間の制限や個人輸入の禁止、海外持ち出し制限など規制が厳しくなります。

 

6.他に選択肢となる睡眠薬は?

アモバンやルネスタの苦味がどうしても気になるという人には、同じ非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬として、マイスリー(ゾルピデム)があります。

作用はアモバン、ルネスタと同じで、脳内のGABA-A受容体に結合し、GABA(γ-アミノ酪酸)の働きを強めます。

 

マイスリーもアモバン、ルネスタと同様に「超短時間型」の睡眠薬で、早く効き、体内に長くとどまらないタイプです。そのため、なかなか寝付けないタイプの人に向いています。

 

その他にも、多くのお薬があります。ご自身の症状について主治医とよく相談し、お薬を処方してもらうようにしましょう。

 

7.睡眠薬服用の注意点

7-1. 服用は寝る直前に

睡眠薬を服用後、作業をしたり、動き回ったりしていると、そのうちに薬が効いてきて、ふらついて転倒したり、意識なく行動したりする場合があります。危険ですので、服用後は、速やかにベッドや布団に入り横になるようにしましょう。

 

7-2. 睡眠薬とアルコールは併用しない

睡眠薬とアルコールの併用は、お互いの作用が強く出てしまい危険です。睡眠薬を服用する際は、お酒は控えましょう。

 

8.おわりに

アモバン、ルネスタなど非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、超短時間作用であるため、翌朝も眠気がとれない、ぼーっとするなど翌朝への効果の持ち越しは起こしにくいといわれていますが、夜中遅くに薬を飲んだり、肝臓が疲れていて薬の代謝が遅れたりすると、翌日まで効果が残ってしまうことがあります。投与量の減量が必要な場合もありますので、このような症状が見られた場合は、主治医に相談しましょう。

 

ルネスタは、アモバンを改良した睡眠薬で、苦味が軽減され、依存性や耐性をより起こしにくい製剤ですが、あくまでも睡眠薬は、一時的に睡眠を助けてもらう薬と考え、漫然と使用することは控えることをおすすめします。

 

参考

 アモバン錠インタビューフォーム

 ルネスタ錠インタビューフォーム

 マイスリー錠インタビューフォーム

 

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執筆
薬剤師:田中 友佳子
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