吐き気止めの種類や症状別に吐き気を和らげる薬を紹介

産業 薬剤師

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吐き気は、何かしらの原因によって、脳にある嘔吐を催す「化学受容器引金帯(CTZChemoreceptor Trigger Zone)」が刺激されることで起こります。

 

吐き気の原因は、次に示すとおりさまざま。

【吐き気の主な原因】

・食べ過ぎ

・二日酔い

・乗り物酔い

・ストレス

・タバコ

・つわり

・片頭痛

・胃腸風邪

 

嘔吐を催すCTZに働いて吐き気を直接止める薬を飲むか、吐き気の原因を取り除く又は軽減させる薬を飲むことで、吐き気を抑えることができます。

 

そこでこの記事では、医師が処方する「直接吐き気を止める薬」と「症状別に吐き気を軽減させる薬」を紹介します。

※この情報は、2018年5 月時点のものです。

1.直接吐き気を止める薬とは

医師が処方する薬として、吐き気を直接止める薬は、次の2つがあります。*

 

*:抗がん剤の副作用予防・防止の専用の吐き気止め以外

 

・商品名:ナウゼリン(ドンペリドン)

・商品名:プリンペラン(メトクロプラミド)

※これらのジェネリック医薬品もあります。

 

どちらの薬もCTZの働きを抑える作用があり、吐き気の原因を問わず使われます。

 

また、胃腸の調子を整える作用もあり、胃がムカムカして気持ちが悪い、食欲がないと言った時にも使われます。

 

一方で、この2つの薬は、体の中での働き方が少し違うため副作用が異なります。例えば、ナウゼリンは妊娠中の方は飲んではいけない薬になり、つわりによる吐き気には使えません。

一方、プリンペランは、脳に効きすぎることがあり、パーキンソン病のように手足が震えたりする副作用のリスクがナウゼリンより高い特徴もあります。

 

どちらも市販薬としては発売されていないため、入手するためには消化器科などを受診する必要があります。

 

2.症状別に吐き気を軽減させる薬

続いて、吐き気を引き起こす可能性がある、「食べ過ぎ」「ストレス」「乗り物酔い」「めまい」「二日酔い」「片頭痛」「食あたりや胃腸風邪」についてそれぞれ解説していきます。

 

2-1. 食べ過ぎ

油ものなどを食べ過ぎで、胃がムカつき、吐き気を催すことがあります。

 

食べ過ぎによる吐き気には、消化を助ける酵素が入った薬、胃酸の分泌を抑えたり、胃の粘膜を守る薬が効果的です。医師が処方する薬、市販薬のどちらにもたくさんの種類が発売されています。

 

<食べ過ぎによる胃症状を抑える薬の種類>

・胃酸を抑える「H2ブロッカー」

・胃酸を中和する「制酸剤」

・胃の粘膜を保護する「胃粘膜保護剤」

・食べ物の消化を助ける「消化酵素剤」

 

こうした胃薬の詳細や代表的な薬の紹介は、次の記事で詳しく紹介されていますので参考にしてください。

迷ったときに!6つの症状別【市販の胃薬の種類と選び方】

 

また、上記の記事で紹介されている薬以外では、医師が処方する「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」や機能性ディスペプシア、いわゆる「慢性胃炎」用の薬、胃の働きをよくする薬もあります。

 

<代表例>

・プロトンポンプ阻害薬:タケプロン、オメプラゾール、タケキャブ、ネキシウム など

・機能性ディスペプシア用の薬:アコファイド

・胃の働きをよくする薬:セレキノン*、ガスモチン、ガナトン など

*セレキノンのみ市販薬としても発売されています

 

2-2. ストレス

強いストレスを受けると胃腸の自律神経が乱れて、胃の調子が悪くなり、吐き気が起こることがあります。

 

この場合も上記で示す吐き気を直接止める薬や胃薬を飲むことで吐き気が軽減されます。

 

また、医師が処方する「ドグマチール」という薬は、脳と胃の両方に効き、うつ症状の軽減や胃の調子を良くする作用があり、ストレスによる胃症状に使われることがあります。

 

なお、眠れない、何をやっても楽しめないといった症状もある場合は、精神状態が良くありませんから精神科や心療内科を受診することをオススメします。

 

2-3. 乗り物酔い

車や船などの乗り物の揺れなどにより、脳の自律神経や平衡感覚が乱れることで吐き気が起こります。

 

この場合は、吐き気を直接止める薬も一定の効果はありますが、それよりも乗り物酔い専用の薬を飲む方が効果的です。

 

医師が処方する乗り物酔い止めには、「トラベルミン」という薬があります。

 

また、乗り物酔い止めは市販薬でもたくさん発売されています。詳しくは次の記事が参考になります。

【薬剤師が解説】乗り物酔いに備えたい!酔い止め市販薬6選と注意点(副作用) 

 

2-4. めまい

めまいも乗り物酔いと同じように平衡感覚が乱れて、吐き気が起こることがあります。

 

乗り物酔い止めを飲むことで軽減できますが、めまい用の薬もありますので、ひどい場合は耳鼻科などを受診することをオススメします。

 

めまいの薬の詳細は、次の記事が参考になります。

【医師監修】めまいにも種類があるの?薬で治療する際の注意点 

 

2-5. 二日酔い

アルコールを体に排泄する過程でできる「アセトアルデヒド」は体に有害で、頭痛や吐き気などの症状を引き起こします。

 

また、アルコールを分解する時に水分を使うため、体が脱水状態になり胃腸への血流が滞り、胃の機能が低下して吐き気が起きやすくなります。

 

アルコール自体も胃を刺激し、胃酸を出しやすくしたり、胃の粘膜が傷つけてしまうことでも吐き気が起こりやすくなります。

 

二日酔いの時には、吐き気を直接止める薬や胃薬が効果を発揮しますが、それよりも二日酔いを早く治せるようにした方が良いでしょう。

二日酔いを早く治す具体的な方法は、スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)で水分を十分補充すること、お米などの炭水化物でのエネルギー源を補給すること、ビタミンB群を摂取することです。

 

もっと詳しく知りたい方は、次の記事が参考になります。

【当日・翌日別】二日酔いを早く治す方法と予防法 

 

2-6. 片頭痛

片頭痛が起こると脳の神経が刺激され、吐き気を催すCTZも刺激されることによって吐き気が起こりやすくなります。

 

そのため、片頭痛による吐き気にはCTZの働きを抑え吐き気に直接的に効く、ナウゼリンやプリンペランが有効です。

 

片頭痛は症状が重くなると長引きますから片頭痛が起こらないようにする、ひどくならないようにすることも重要です。

 

内科又は頭痛外来を受診し、片頭痛専用のトリプタン系の薬(マクサルト、レルパックス、ゾーミッグ、アマージ、イミグラン)を医師から処方を受けるようにしましょう。

 

市販薬にも片頭痛に効果的なものがあります。片頭痛に効く薬については次の記事が参考になります。

片頭痛の薬を薬剤師が紹介!服薬タイミングを掴んで憂鬱とはサヨナラ 

 

2-7. 食あたりや胃腸風邪

牡蠣などの食べ物による食あたりや胃腸風邪など、細菌やウイルスなどの微生物による感染症でも吐き気が起こることがあります。

 

吐き気を直接止める薬が効きますが、それよりも吐いてしまって原因を体外に出すことも有効です。

 

水分をしっかり補給して安静に過ごしましょう。

 

ただし、吐き気がひどい場合や外国から帰って間もない場合は、医師による治療を受けなければ命に関わることもあるので、無理せずに消化器科などを受診してください。

 

4.薬の副作用でも吐き気が起こることもある

貧血で鉄を補給する薬(フェロミアなど)、禁煙補助薬(チャンピックス)などでは、薬を飲むと吐き気が出るリスクが高いことが知られています。

 

また、どの薬にも一定のリスクで、吐き気の副作用が起こることがあります。

飲み始めたばかりの薬がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。

 

飲んでいるうちに吐き気が少なくなる薬もあり、そのまま服用するよう指示されることもありますが、薬の中止や変更をしてくれるはずです。

 

5.吐き気が続く場合は病院を受診しましょう

吐き気が起こる原因として、今回ご紹介した原因の他にも、脳梗塞などの脳の病気、緑内障、腸閉塞など重大な病気もあり得ます。また、症状に適した治療を早めに行うことが大切です。

吐き気がひどい場合や続く場合には必ず病院を受診するようにしてください。

 

6.まとめ

・吐き気は何らかの原因で、脳の嘔吐中枢「化学受容器引金帯(CTZChemoreceptor Trigger Zone)」が刺激されることで起こる

CTZの働きを抑える薬として、ナウゼリンとプリンペランがある

・ナウゼリンとプリンペランは、吐き気の原因によらず効果を発揮するが、それよりも吐き気の原因を治療する方が良い

・薬の副作用として吐き気は起こりやすい。飲み始めた薬がある場合は医師や薬剤師に相談する

・重大な病気が原因の可能性があるため、吐き気が続く場合は必ず病院受診をする

 

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