【薬剤師が解説】水虫に市販薬は効く?悩みに合わせたおすすめの市販薬選び方

ジクジクかゆい水虫。治したいけれど、病院に行く時間がとれない。まずは市販薬を試したいけれど、水虫の薬にも様々な種類があり、どれを選んだら良いのか迷ってしまうことがあるかもしれません。

市販の水虫薬にも病院での処方薬と同じ有効成分を配合しているものがあり、まず最初に市販薬を使うことも出来ます。多くの種類が販売されているため、ご自身の症状に合うお薬を選ぶことが重要です。

今回は、水虫に対する市販薬の効果を解説するとともに、市販薬の成分、またスプレーやクリームなどそれぞれの剤形の特徴、そして悩みに合わせた水虫の市販薬の選び方を解説します。
※この情報は、2017年11月時点のものです。

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1.そもそも水虫の市販薬は効く?

水虫は、白癬菌というカビ(真菌)が皮膚の角質層に繁殖して、皮膚がジクジクしたり、皮がめくれたり、かゆみが生じる感染症です。

水虫は、手や体などにも感染する場合がありますが、長時間靴を履いていることが多く蒸れやすい環境にある足が、水虫の90%近くを占めています。

真菌による感染症であるため、水虫の治療には、「抗真菌薬」を使用します。

販されている水虫薬の中には病院で処方される抗真菌薬と同じ有効成分を配合したものがあり、最初に市販薬を使うことも出来ます。

また、市販薬は、抗真菌作用の他に、炎症を抑えたり、かゆみを抑える成分も配合されているものが多く、ひとつの薬でかゆみなどの症状も抑えられるのがメリットです。

 

ただし、水虫と似た症状を起こす皮膚の病気が他にもありますので、初めて症状が出た場合や市販薬を使用しても症状に改善がみられない場合は、皮膚科を受診しましょう。

 
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2.薬局で買える水虫の市販薬3つの成分

薬局で買える水虫の市販薬は数多くあります。

水虫の原因菌である白癬菌には様々な種類があり、また症状や体質により、どの成分が一番効果的か言い切ることは難しいのですが、比較的強い抗真菌作用が期待でき、病院の処方薬と同様の抗真菌成分3つをご紹介します。

水虫薬の作用は、真菌の増殖に関わる酵素の働きを妨げ、真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールが作られるのを妨ぎ、真菌が増殖できないようにして殺菌します。成分により阻害する酵素が異なります。

どの成分の薬にするか迷った場合は、まずはこれらの成分が配合されている製品を選ぶと良いでしょう。

 

<ラノコナゾール>

ラノコナゾールは、市販されている水虫薬の中で最も少量で真菌に対して抗菌作用を示します。

 

製品としては、第一三共ヘルスケアの「ピロエースZ」があります。

軟膏、クリーム、液体、ジェットスプレーがあります。

 

<テルビナフィン塩酸塩>

テルビナフィンも強い抗菌効果があります。

製品としては、大正製薬の「ダマリングランデ」やグラクソスミスクラインの「ラミシールプラス」、「ラミシールATクリーム」などがあります。

ダマリングランでは、クリーム、液体、パウダースプレー、アイススプレーの4種があります。

ラミシールプラスには、液体とクリームがあります。

 

<ブテナフィン塩酸塩>

ブテナフィンも同様に強い抗菌作用を示します。ただしカンジダへの効果は期待できません。

製品としては、久光製薬の「ブテナロックVa」や佐藤製薬の「ラマストンMX2」などがあります。

ブテナロックVaには、クリーム、液体、スプレー、ジェットスプレー、パウダーがあります。

ラマストンMX2には、クリーム、ゲル、液体があります。

 

3.水虫市販薬、それぞれの剤形の特徴

薬局で水虫の薬を探すと同じ製品でも様々な剤形があるため、どれを選べば良いのか悩む方もおられます。それぞれの剤形の特徴を解説します。

 

3-1. 軟膏タイプ

ワセリンを基剤とした製剤で、患部の保湿、保護効果に優れています。クリームや液体に比べて、刺激が少ないのが特徴です。ただし、べとつくのが難点です。症状がひどい部分にだけ塗るという使い方もよいでしょう。

どんなタイプの水虫にも使用できますが、特に、ジクジクタイプやひび割れタイプの水虫に向いています。

 

3-2. クリームタイプ

薬の浸透性もよく、使用感も軟膏のようにべたついたりしないため、使用しやすい剤形です。

軟膏に比べると多少刺激が出る場合があります。

患部とその周囲にもしっかり塗ることが出来ます。

一般的にどんな水虫にも使えますが、特に、足の指の間や小水疱ができてジクジクした水虫や足の裏の角化した水虫にはクリームが適切でしょう。

ただれや亀裂などがひどい場合は、刺激となり症状が逆に悪化する場合があるので注意が必要です。

 

3-3. 液体タイプ

薬の浸透性がよく、患部に直接触れずに薬を塗布することができ、使用感もさっぱりとしています。但し、成分にアルコールを含むため、患部がただれていたり、皮膚の弱い人には刺激が出る場合があります。

足の指の間のカサカサした乾燥した水虫や水疱が破れていない水虫に向いています。

 

3-4. スプレータイプ

患部に触れることなく、薬を塗布することができるのがメリットです。パウダースプレーや冷却スプレーなどもあり、使用感がよいです。ただし、薬の効き目が弱いのが難点です。

足の指の間のカサカサした水虫や水疱が破れていない水虫、足の裏など広範囲の水虫に向いています。

中でもパウダータイプは、ジクジクした水虫にオススメです。

 

4.悩み別に選ぶ、おすすめの水虫市販薬

水虫に関する悩み、症状に向いているおすすめの市販薬をご紹介します。

 

4-1. 患部がジクジクしている

ジクジクしてしみる水虫には、刺激が少なく、保護効果の高い軟膏タイプが良いでしょう。

部位的にべたべたが気になる場合はクリームタイプ、または、患部を乾燥させるためにパウダースプレータイプを選ぶと良いでしょう。

おすすめの市販薬は、ピロエースZ軟膏(第一三共ヘルスケア)です。

ラノコナゾールを主成分として、かきこわしなどによる細菌の感染予防に殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールや炎症を鎮めるグリチルレチン酸が配合されています。

 

4-2. 皮がふやけてむけてくる

クリームタイプが患部とその周囲など広い範囲に塗りやすいです。

おすすめの市販薬は、以下の2つです。

 

ダマリングランデXクリーム(大正製薬)

テルビナフィン塩酸塩を主成分とし、かゆみや痛みを鎮めるリドカイン、炎症を鎮めるグリチルレチン酸、殺菌・消毒をするイソプロピルメチルフェノールが配合されています。

塗り心地で選ぶならダマリングランデXクリームでしょう。他の製品よりべたつかずサラサラな使用感が特徴です。

l-メントールも配合されていて清涼感もあります。

 

ラミシールATクリーム(グラクソスミスクライン)

医療用医薬品のラミシールクリームと同じものを使用したい場合は、こちらの製品を選ぶと良いでしょう。シンプルに有効成分のテルビナフィン塩酸塩のみ配合された製品です。

 

4-3. かかとがひび割れてガサガサしている

かかとが角質化してしまう水虫には、尿素配合で、足の裏やかかとを軟らかくし、有効成分が浸透しやすい皮膚の状態にする製品が効果的です。

おすすめの市販薬は、メンソレータムエクシブWディープ10クリーム(ロート製薬)です。

テルビナフィン塩酸塩を主成分とし、尿素が10%配合されており、乾燥して硬くなった足の裏やかかとを軟らかくして、有効成分が角質層の奥まで浸透しやすくする特徴があります。

 

4-4. 炎症や痒みを伴う場合

白癬菌を殺菌する成分の他に、グリチルレチン酸など炎症を鎮める作用のある成分やリドカイン、ジブカインなどのかゆみや痛みの伝達を抑える成分、クロタミトン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩などかゆみを鎮める成分が配合された製品を選ぶとよいです。

また、かゆみを抑える成分とともに、冷却作用で一時的にかゆみを感じなくするアイススプレーもあります。

おすすめ市販薬は、以下の2つです。

 

ブテナロックVaクリーム(久光製薬)

ブテナフィン塩酸塩を主成分とし、かゆみや痛みを抑えるジブカイン塩酸塩、かゆみを鎮めるクロタミトン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、炎症を抑えるグリチルレチン酸配合で、かゆみを和らげます。

 

ダマリングランデアイススプレー(大正製薬)

テルビナフィン塩酸塩を主成分とし、かゆみや痛みを抑える成分としてリドカインが配合されています。スプレー時に氷の泡で患部を冷却し、一時的にかゆみを抑えるのが特徴です。

 

4-5. 臭いが気になる

足の臭いが気になる場合は、l-メントールやdl-カンフルを配合したものや殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールを配合したものを選ぶとよいでしょう。

おすすめの市販薬は、

メンソレータムエクシブWクリーム(ロート製薬)です。

テルビナフィン塩酸塩を主成分とし、リドカイン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、グリチルレチン酸でかゆみと炎症を抑え、イソプロピルメチルフェノールで臭いの原因となる菌を殺菌します。爽やかな石鹸の香りが特徴的です。

 

4-6. 爪白癬

爪が厚くなっていたり、ぼろぼろになっていたり、白~黄色っぽく変色している爪白癬の場合は、塗り薬だけでは完治しずづらく、内服薬による治療が必要となることが多いです。皮膚科を受診することをおすすめします。

 

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5.まとめ

市販の水虫薬の中には、今回ご紹介した成分のように、医療用医薬品から市販も出来るようになった「スイッチOTC」と呼ばれる薬もあり、特に足の水虫は、市販薬による治療も有効です。

ご自身の症状にあった剤形を選ぶことが大切です。

市販薬を使用しても改善が見られない場合は、水虫ではない別な病気の可能性もありますので皮膚科を受診することを検討しましょう。

 

薬剤師執筆

脂漏性皮膚炎、水虫、ガンジダに。ニゾラール®︎【抗真菌剤】の正しい効果と副作用を解説

薬剤師:ぺんぎん薬剤師
2017.11.30
くすり
執筆
薬剤師:東出彩未
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