自己免疫の異常?バセドウ病の症状から経過、治療法について

人間にはウイルスや細菌から身を守る免疫機能があります。とても重要な機能で日々、健康に暮らしていけるのは免疫が働いているおかげです。しかし、自己免疫に異常が生じると、様々な病気の原因となります。バセドウ病も自己免疫疾患の一つ。バセドウ病とは、どんな病気なのでしょうか?

今回は、自己免疫疾患について解説するとともに、パセドウ病の症状から経過、治療について説明します。
※この情報は、2018年2月時点のものです。

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1.バセドウ病の症状と自己免疫

人間には免疫機能があります。外部の細菌やウイルスなどといった異物から体を守るために常に働いています。免疫機能がないと人間は細菌やウイルスに感染しやすくなり健康な生活を送ることができなくなります。免疫機能はとても重要な機能です。

 

しかし、免疫機能に何らかの異常が発生し、自分の体を攻撃してしまうことがあります。そういった病気のことを「自己免疫疾患」と呼びます。よく聞くもので言えば一型糖尿病や円形脱毛症も自己免疫疾患の一つです。それぞれインスリンを分泌するランゲルハンス島、髪の毛の大元である毛母細胞に自己免疫が反応してしまうことで発症します。

 

バセドウ病もそんな自己免疫疾患の一つです。バセドウ病で免疫が反応してしまうのは喉にある甲状腺という器官です。甲状腺は甲状腺ホルモンというホルモンを作り出す内分泌器官です。甲状腺ホルモンは主に交感神経を活発にして、代謝を高める働きのあるホルモンです。

 

新陳代謝により全身の細胞が古いものから新しいものへと生まれ変わったり、血圧を高めて運動や仕事などの活動に適した状態としたり、体温を維持したりと人間が生きていくうえで非常に重要な働きをするホルモンです。

 

バセドウ病は自己免疫が甲状腺に反応してしまう病気です。バセドウ病を発症すると甲状腺から常に甲状腺ホルモンが分泌される状態となります。甲状腺の腫れや頻脈、眼球突出、疲れやすさ、大量の発汗手足の震え、体重減少、不安やイライラといった症状が見られるようになります。

 

バセドウ病を発症すると性格が変わってしまうことがあります。常にイライラした気持ちや不安を抱えるようになってしまいストレスが溜まり、周囲の人と口論になってしまうことがあります。家族関係や職場の関係に支障が生じてしまうこともあります。

 

女性に多いバセドウ病

 

男性と女性では女性のほうに患者が多いことが特徴です。女性には更年期障害があります。更年期障害には動悸や発汗、疲れやすさ、イライラなどバセドウ病に共通する症状が現れることがあります。たかが更年期障害と思って様子を見てしまいバセドウ病の発見が遅れてしまうことがあります。バセドウ病にしろ更年期障害にしろ、適切な治療を施せば症状を軽減させることができるため、どちらにしろ、気になる症状があれば、一度病院で診察を受けたほうが良いでしょう。 

2.バセドウ病が進行するとどうなるの?

バセドウ病が長く続くと甲状腺ホルモンが過剰な状態が慢性化します。甲状腺ホルモンは心臓の動きを高め、体を活動に適した状態にします。しかし常に心臓の動きが高まっていると心不全や不整脈を起こしやすくなります。

 

高齢者は心臓の働きが弱まっており、そこにバセドウ病が加わるとこれらの病気を発症しやすくなります。また狭心症や心筋梗塞、脳血管疾患といった循環器系疾患発症のリスクも高まってしまいます。

 

また甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、骨の新陳代謝も促進されるようになります。骨は破壊と再生を繰り返しながらその機能を維持しています。しかしバセドウ病により甲状腺機能が亢進すると、骨を壊す働きのほうが強くなってしまいます。そのため骨量が減少し骨粗鬆症のリスクが高まります。

 

女性はもともと骨粗鬆症になるリスクが高いため注意が必要です。たかが骨粗鬆症と思わないでください。骨折は高齢者が寝たきりとなってしまう可能性のある怖いものです。

 

3.バセドウ病の治療法とは

バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。そのため治療の基本は甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬(メルカゾールやチウラジールなど)を服用することになります。通常服用を始めてから1-2か月ほどで甲状腺ホルモンの血中濃度が正常値となり、バセドウ病の症状が改善されます。

 

バセドウ病は原因がはっきりと解明されていないため、根本的に治療するのが難しい病気です。そのため、服薬は根気強く長い間続ける必要があります。

 

また、バセドウ病の治療薬には副作用も存在します。特に白血球の減少は、注意が必要な副作用で、感染症などに罹りやすくなってしまうことがあります。バセドウ病の服薬治療を始めて高熱やのどの痛みなどの風邪の症状が現れたら、病院で診察を受けて白血球が減少していないか確かめるようにします。

 

そのほか放射線により甲状腺ホルモンの細胞数を減らし、甲状腺ホルモンの分泌量を低下させる放射線治療や外科手術により甲状腺の一部を切除する治療法もあります。ただしこれらの方法は甲状腺の機能を低下させてしまう可能性もあるため一長一短です。主治医に相談してどの治療法がベストかよく考えるようにしましょう。

 

4.まとめ

バセドウ病は自己免疫が甲状腺に反応することで発症する自己免疫疾患の一つです。甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態が続き、甲状腺の腫れや頻脈、動悸、眼球突出などの症状が現れます。バセドウ病が長く続くと心疾患のリスクが高まったり、骨粗鬆症にやりやすくなったりします。以前に比べて喉に腫れができたり、動悸や息切れが多くなったり、疲れやすくすぐ痩せるようになったりと言った症状があればお近くの病院で一度検査を受けるとよいでしょう。

 

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執筆
医師:大見貴秀
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