不調の原因は低体温かも。基礎体温と健康の関係、体温を上げる方法

大見 貴秀

基礎体温は健康の一種のバロメーターになります。高ければ高いほどいいわけではありませんが、低いと病気になりやすくなります。夏でも寒さを感じる冷え性の人は知らず知らずのうちに体温が下がって免疫力が低下しているかも・・・。


一般的に男性よりも女性のほうが低体温や冷えに悩まされやすいです。体温は筋肉によって発生するため、筋肉量を増やすことが基礎体温を上げる効率的な方法となります。

今回は、基礎体温と健康の関係を解説するとともに、基礎体温を上げる方法を詳しく説明していきます。

※この情報は、2017年11月時点のものです。


1. 基礎体温と健康の関係 低体温のリスクとは?

人間は外界のウイルスや細菌、体内で生まれたがん細胞などから身を守る免疫機能があります。免疫細胞が細菌やウイルス、がん細胞を見つけて攻撃して排除してくれるからこそ健康を守ることができます。


人間の免疫機能は体温と密接な関係があり、37-38度程度のときに最もよく働くと言われています。反対に体温が低いと免疫機能が低下します。細菌やウイルスなどに対する抵抗力も下がり、風邪を引きやすくなったり、風邪が治りづらくなったりします。

 

体温は筋肉によって生産されます。人間の体の中心部では熱が発生し、血液を温めます。この温まった血液が血流に乗り、全身に行きわたることで体温が調整されます。しかし、筋肉量が低下すると熱が十分に発生しづらくなります。

 

低体温や冷え性に悩む人は痩せ型であることが多いように、筋肉量が少ないと冷えに悩まされます。それだけではなく、体温が低下することで免疫力も低下するというリスクもあります。さらに筋肉量が少ないと「基礎代謝」も低下します。

 

「基礎代謝」とは1日中何もしない状態でも生命活動の維持だけで必要になるエネルギー量です。基礎代謝は1日の消費エネルギーの7割程度を占めるとても大きなものです。

筋肉量が減ると低体温だけではなく、基礎代謝が減少し消費するエネルギー量が減少します。その結果、太りやすく痩せいにくい体となりメタボリックシンドロームなどのリスクが高まります。

2.基礎体温を上げるには?基礎代謝を高めて体温UP!

体温は筋肉によって発生するため、筋肉量を増やすことが基礎体温を上げる効率的な方法です。

 

筋肉量が増えれば基礎体温だけではなく、基礎代謝も向上しエネルギー消費も高まります。筋肉量を増やすと言ってもウェイトトレーニングのような強度の高い運動を無理に行う必要はありません。

運動習慣がない人は知らず知らずのうちに筋肉量が減少していきます。その結果、体温が下がり基礎代謝も減り、低体温や免疫力の低下に繋がります。まずはなんでもいいので「運動習慣」をつけることが重要です。

 

苦しさを感じず、無理せず続けられるウォーキングなどの有酸素運動から始めるようにするとよいでしょう。1日に30分程度の有酸素運動から始めていきます。体を動かすことに慣れたら筋力トレーニングやジョギングなどより強度の高い運動を取り入れていくとなお効果的です。


次に実際におすすめの方法を3つご紹介します。

3.基礎体温を上げるおすすめの方法3つ

基礎代謝を高めて体温を上げるためには第一に筋肉量を増やすことが重要です。加齢とともに筋肉量は減少していきますが、体温を維持するためには筋肉量を維持することが重要です。特に学生時代などにスポーツの経験のない人の場合、もともとの筋肉量が少ないため体温が低くなりやすいです。強度の高い運動をする必要はないので続けやすいものを紹介します。

 

3-1. ウォーキング

筋肉量が少ない人はまず、ウォーキングから始めていきましょう。下半身は特に筋肉量が多く、足を使う運動は筋肉量の増加に効果的です。1日30分程度から始めていき、体力に合わせて時間を増減するようにしましょう。ポイントは背筋をピッと伸ばして歩くことです。背筋を伸ばすことによって背中の筋肉も使用され、負荷の高い運動にすることができます。

 

3-2. 水中ウォーク

プールで水中ウォーキングを行うのも効果的です。プールでは浮力が働くため、人によっては地上でのウォーキングよりも楽に感じることもあります。水の負荷が掛かるため想像よりは負荷の高い運動で、全身の運動になります。慣れてきたらクロールや平泳ぎ、もしくはビート板を持ってバタ足をするなどに移っていくとよいでしょう。

 

3-3. 半身浴

入浴をシャワーで済ませるのではなく、しっかりと湯船に浸かるのもおすすめです。その際は38度から40度程度のぬるめのお湯にみぞおちのあたりまで15-20分程度浸かる半身浴がお勧めです。ぬるめのお湯に浸かることで体の中心部を温める効果があります。入浴をするタイミングは基本的に自由で構いませんが、おすすめは就寝する3時間前です。半身浴はリラックス効果もあり、副交感神経を刺激して眠りの質を高める効果もあります。

4.体温が高いからと言って風邪や病気とは限らない

一般的には、36度から37度くらいが平熱となります。37度を超えるくらいから微熱となり、38度を超えてくると高熱となります。体内にウイルスや細菌が侵入すると白血球などの免疫細胞が働きます。免疫細胞は体温が低いと十分に働かないため、熱を発生させることでその働きを活発にさせます。37度を超えるような熱は確かに風邪や病気の一つの指標になります。しかし、だからといって必ずしも風邪や病気であるとは限りません。

 

人間の平熱には個人差があります。36度代前半が平熱の人もいれば36度代後半が平熱の人も、35度代が平熱の人も37度をちょっと超えるくらいが平熱の人も存在します。平熱が低い人は37度に達していなくても不調を感じることがありますし、平熱が高い人は37度を超えても風邪や病気でもないことがあります。体温が37度を超えているからと言って必ずしも風邪や病気とは言えないため、平熱を把握しておくことはとても重要です。

 

5.特に女性は要注意 普段から意識して体温を保とう!

一般的に男性よりも女性のほうが低体温や冷えに悩まされやすいです。それは筋肉量が男性に比べて少なく発熱機能が弱いこと、ダイエットなどで脂肪量が少なくなり熱を維持する働きが弱いことが挙げられます。冷えや風邪を引きやすいことに悩んでいるならばまず筋肉量を増やすことをお勧めします。

 

筋肉で体重が増えたとしても、それは「太った」わけではありません。体重上は増加しているかもしれませんが、体脂肪率は減少し、基礎体温や基礎代謝の向上やメタボ対策に有効です。運動習慣を取り入れ、普段から意識して体温を保つようにしましょう。

 

6.まとめ

人間の免疫機能は体温と密接な働きがあります。平熱が低い人は冷えを感じやすくなったり、風邪を引きやすくなったりするデメリットがあります。体温は体の中心部の筋肉で生産され、温まった血液が血流に乗り全身に巡ります。


筋肉量を増やすようにすれば基礎体温が高まり基礎代謝も向上します。痩せ型の人は低体温や冷え性、風邪などのリスクが高まるため運動習慣をつけて筋肉量を増やすように意識しましょう。

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