【睡眠導入剤】ブロチゾラムは飲み続けても大丈夫?副作用や長期連用時の注意点

「最近、どうも寝つきが悪くなった」「ベッドに入ってもなかなか眠ることができない」などの入眠障害の悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?心療内科などを受診したときによく処方される薬にブロチゾラムがあります。

ブロチゾラムは作用時間も短く、手軽に使用できる睡眠導入剤ではありますが、飲み続けると耐性や副作用が生じる危険性もあります。頭痛や耳鳴りなど何か症状が出る度に、ブロチゾラムの副作用なのではないかと不安に思う方も多いでしょう。また、飲み続けても大丈夫なのかと不安を抱えつつも継続されている方もいるかと思います。

今回は、ブロチゾラムの副作用や長期服用時の注意点などを解説するとともに、睡眠導入剤だけには頼らないための生活習慣の改善法についても説明していきます。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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1.ブロチゾラムってどんな薬?

1-1. ブロチゾラムの作用

ブロチゾラムはベンゾジアゼピン系と呼ばれる分類に属する睡眠導入剤で、先発品のレンドルミン錠は1988年にベーリンガーインゲルハイム株式会社より発売開始されています。

 

ベンゾジアゼピン系と呼ばれるお薬は、中枢神経のGABA受容体に作用して、γ-アミノ酪酸(GABA)と呼ばれる神経伝達物質の働きを強め、睡眠導入(催眠)作用、抗不安作用、筋弛緩作用などをもたらします。ブロチゾラムはこれらの作用の中でも、睡眠導入(催眠)作用に優れるという特徴があるため、不眠症の治療薬として幅広く用いられています。

 

1-2. 睡眠導入剤の中での位置付け

睡眠導入剤は作用時間の違いによって、

・超短時間型(作用時間:2~4時間)

・短時間型(作用時間:6~10時間)

・中間型(作用時間:20~24時間)

・長時間型(作用時間:24時間以上)

の4つに分けることができます。

 

ブロチゾラムはこのうち短時間型に分類されます。ブロチゾラムは、作用時間が7時間ほどであり、自然に近い長さの睡眠を得ることができます。また、服用後は1.5時間ほどで最高血中濃度に到達するため、比較的即効性にも優れています。

 

寝つきが悪い方にも適するため、不眠症の方が最初に用いる睡眠薬としても知られています。ブロチゾラムは長い歴史をもつ薬であり、豊富な使用経験があることもよく処方される理由の一つとなっています。

 

2.ブロチゾラムの服用について

2-1. ブロチゾラムにはどんな副作用がある?

ブロチゾラムの服用により報告されている主な副作用は、残眠感・眠気、ふらつき、頭重感、だるさ、めまい、頭痛、倦怠感などです。

 

その他、稀に報告されている副作用としては、肝機能障害、黄疸、一過性前向性健忘、もうろう状態、呼吸抑制、不穏、興奮、気分不快、立ちくらみ、いらいら感、せん妄、振戦、幻覚、悪夢、軽度の脈拍数増加、嘔気、悪心、口渇、食欲不振、下痢、発疹、紅斑、下肢痙攣、発熱、貧血、尿失禁、味覚異常などもあります。

 

ブロチゾラムは比較的安全性の高い薬であり、重大な副作用が生じる可能性はそれほど高くはありませんが、服用中に異常に気付いた場合は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

2-2. ブロチゾラムは飲み続けていても平気?

ブロチゾラムを長期に渡って服用した場合に問題となるのが耐性や依存性です。すでにご説明したようにブロチゾラムは作用時間が短時間型に分類される睡眠導入剤です。短時間の睡眠導入剤の特徴として、長時間型と比べて依存が生じやすいことが挙げられます。作用時間が短い分、作用が急激に現れることが多く、体がこうした変化に適応しようとするために依存が生じやすくなると考えられています。

ブロチゾラムに対して依存性が生じると、ブロチゾラム無しでは眠れないようになってしまい、精神的にも不安定な状態になります。

 

依存性には薬が無くなると心が落ち着かなくなる精神依存と、身体的なバランスが崩れて体調不良に陥る身体依存の2種類がありますが、ブロチゾラムではどちらのタイプの依存も形成される可能性があります。また、ブロチゾラムを飲み続けると耐性を形成する可能性もあります。

 

耐性とは、体がその薬に慣れてしまい、これまでと同じ量の薬を服用しても効果が現れなくなることです。耐性が生じると、効果を得るために薬の量を増やしたり、他の睡眠導入剤を追加したりしなければならなくなるといった悪循環に陥る可能性があります。

 

ブロチゾラムには副作用に加えて、こうした依存性や耐性のリスクもあるため、現在では長期の服用は避けるべきとされています。

 

2-3. ブロチゾラムと併用注意の薬は?

ブロチゾラムには併用に注意が必要な薬がいくつか存在します。

 

精神疾患の薬、真菌症(水虫など)の飲み薬、パーキンソン病の薬、結核の薬などでは一部注意が必要なものがあります。これらの薬を服用されている方は事前に医師や薬剤師にブロチゾラム服用中であることを申し出てください。

 

また、ブロチゾラムは市販の風邪薬や鼻炎薬などと一緒に服用すると眠気やめまい・ふらつきなどの作用が強く現れる場合もあります。ブロチゾラムは寝る直前に飲むお薬のため、服用後にすぐにベッドに入ればそれほど問題ないかもしれませんが、夜中にトイレに行く際などは十分に注意してください。

 

2-4. ブロチゾラムはお酒と併用できる?

ブロチゾラムの添付文書(製薬会社が作成している薬の取扱説明書)には「鎮静作用、倦怠感等が増強されるおそれがあるので、アルコールとの服用は避けさせることが望ましい」と記載されていることからも分かるように、お酒とは併用しない方が良いでしょう。

 

ブロチゾラムをお酒と併用すると、眠気やふらつきが通常の服用時よりも強くなり、転倒などの危険性が高まります。また、睡眠導入剤とアルコールを併用すると、睡眠導入剤の耐性や依存性が急激に生じやすくなると言われています。不眠症がさらに悪化したり、睡眠導入剤無しでは全く眠ることができなくなるというおそれもあり、こうした事態を避けるためにもお酒と一緒に服用するのは避けるようにしてください。

 

3.ブロチゾラムの服用を止めるためには生活習慣の改善が大切

ブロチゾラムに限らず、睡眠導入剤の服用を止めるためには生活習慣の改善が大切になります。不眠症は、生活習慣の乱れを原因として発症している場合も多く、こうした原因を取り除くことで自然に眠ることができるようになる方も多くいます。不眠症の方は具体的に以下に示すようなポイントを実践されることをお勧めします。

 

・朝起きたらすぐに太陽に光を浴びる。

・寝る30分以内にパソコン、スマートフォンなどを操作しない。

・1日3食規則正しい食事をする。

・日中に適度な運動をする。

・夕方以降はカフェインの入った飲料などを摂取しない。

・温かいお風呂に入ったり、首や肩のストレッチをしたりする。

・昼寝をし過ぎない。

・娯楽などストレス解消の手段を見つける。

 

4.まとめ

ブロチゾラムは手軽に処方されることの多い睡眠導入剤ではありますが、長期に渡る連用は避けるべき薬であるといえます。

2018年度の診療報酬改定では向精神薬の長期処方や多剤処方に対して、診療報酬を減額するルールが新たに設けられており、こうした薬の長期使用に対して厚労省も警鐘を鳴らしています。

 

健康な睡眠生活を取り戻すためには、睡眠導入剤の使用は必要最小限に止め、生活習慣の改善を実践していくようにしましょう。また、止むを得ず長期に渡って睡眠導入剤を服用する場合は、ブロチゾラムなどのベンゾジアゼピン系と比べて副作用や依存性のリスクが低い薬も発売されていますので、医師に相談してみるとよいでしょう。

執筆
薬剤師:おくすり スペシャリスト
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