ダイエットするときの炭水化物との上手な付き合い方

食べすぎ、飲みすぎは肥満を引き起こしてしまいます。特に気を付けたいのが炭水化物。飲み物にも糖として含まれているので、ついつい過剰摂取してしまうこともあります。

そんな炭水化物を抜くダイエットも流行していることから、炭水化物を極端に減らしてしまい、体調を悪くしたり、逆に太りやすい体質になってしまった方などもいらっしゃいます。

それでは、ダイエットするとき、炭水化物とどのように付き合っていけばいいのでしょうか?

今回は、炭水化物について解説するとともに、ダイエットするときの炭水化物との付き合い方や、炭水化物を極端に摂取しないとどうなってしまうか?なども合わせて説明します。
※この情報は、2018年3月時点のものです。

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1.主食と炭水化物

日本やアジア各国では米、欧米諸国ではパンやパスタなどあらゆる地域で主食として炭水化物が食べられています。炭水化物とは糖質が複数結合してできた物質です。

例えば、米にはブドウ糖が結合してできたでんぷんという物質が含まれています。でんぷんは唾液や膵液によって分解され、最終的にブドウ糖になります。そうして小腸で吸収され、全身で利用されます。

 

炭水化物に含まれる糖質は人間やそのほかの生物のエネルギー源として利用されます。筋肉を動かして活動をするのはもちろんのこと、ブドウ糖は脳の主要なエネルギー源として使われます。

ダイエットするとき、炭水化物は可能な限り摂取しないという人もいますが、それは間違いです。炭水化物が極端に不足すると、心身がエネルギー不足となり集中力が欠如したり、体力がなくなったり、免疫力が低下したりと悪影響が及びます。

 

最近ではマウスを使った実験(※)で炭水化物抜きダイエットを行うことで、老化が顕著になるという報告もされました。いくら体重が減らせても、それが原因で不健康になったら元も子もありません。極端な糖質制限をすると人間でも同じような結果となる危険性があります。ダイエットをしているからといって、きちんと米やパン、パスタなどを食べて炭水化物を摂取しなければいけません。

 

東北大学大学院が3月17日に日本農芸学会で報告した研究によると、

①食事の総カロリーを減らさず糖質のみを制限したマウス(代わりにタンパク質や脂質の割合を高める)②糖質を制限しない食を与えたマウスに分け比較した結果、糖質制限をしたマウスは平均寿命まで生きられないことが多く、また老化の速度も30%ほど早かったとういう結果になった。そのマウス人間年齢で言う60歳後半あたりから、老化が進行し始めた。

 

2.炭水化物とカロリー量

炭水化物は糖質と食物繊維の二つの栄養素の総称です。でんぷんやブドウ糖はエネルギー源となる糖質ですが、根菜類や海藻類に多く含まれる食物繊維は、人間は消化することのできない栄養素のためほとんどエネルギーになりません。糖質のカロリー量は1gあたり約4kcalです。タンパク質は1gあたり同じく約4kcal、脂質は1gあたり約9kcalとそこまで糖質のカロリー量が多いわけではありません。

 

主な主食に含まれる糖質とカロリー量は以下のようになっています。

 

そのほか野菜や果物にも炭水化物や糖質が含まれていることには注意が必要です。

 

3.ダイエットしたいときに炭水化物を食べても問題ないか?その付き合い方

ダイエットしたいときも炭水化物を食べて問題ありません。むしろ炭水化物を極端に減らしてしまうと心身に悪影響が生じます。ダイエットの基本は摂取カロリーを減らすか消費カロリーを増やす、もしくはその両方を行うことです。しかし、摂取するカロリーを極端に減らすと、リバウンドしやすい体になってしまうため健康的とは言えません。

 

30代の男性で身体活動レベルが普通の人に必要なエネルギー量はおよそ2650kcal、30代女性で同条件の場合必要なエネルギー量はおよそ1950kcalとなります。摂取カロリーを減らす場合は最大でも1日に200kcal程度にしておきましょう。そうするとリバウンドの危険が減り、安心です。

 

1日に必要なカロリーのうち炭水化物からはおよそ50%から65%ほどの割合で摂取することが推奨されています。脂質やタンパク質と比べて炭水化物の摂取量はコントロールがしやすいので、摂取するカロリーを減らしたいときは炭水化物量でコントロールするようにするとよいでしょう。

 

極端な炭水化物の制限はしないほうがよいですが、3食のうち1食のみ炭水化物を抜く、普通の量を食べていたご飯を2/3程度の小盛にする程度ならば問題ありません。

 

3-1. 炭水化物を摂らないとどうなるの?

炭水化物を極端に制限すると、まず頭がフラフラとしていきます。脳の主要なエネルギーはブドウ糖です。炭水化物を制限するとブドウ糖が不足して、脳がしっかりと働かなくなってしまいます。

 

炭水化物を食べないことによるエネルギー不足も深刻です。飢餓状態になると、体は筋肉を分解してエネルギー源にしてしまいます。筋肉が減少するということは基礎代謝が下がるのと同じことなので、太りやすい体になってしまいます。

 

エネルギー不足が続くと免疫力も低下します。ちょっとしたことで風邪を引いてしまったり、病気が長引いたり症状が重く出たりもします。さらに炭水化物を極端に制限する状態が長く続くと、骨粗鬆症のリスクも高まります。骨粗鬆症は骨の密度が低くなり、骨折しやすくなってしまう病気です。たかが骨折と思いがちですが、高齢者が寝たきりになる大きな要因となります。炭水化物の制限によって骨粗鬆症になると、将来的に寝たきりになる可能性が高まります。

 

何事も極端なことをすると基本的に体によくありません。毎日の食事からほんの少し炭水化物を減らすくらいならば問題ありませんが、一切摂らないなどの極端な制限をするのはやめましょう。炭水化物抜きダイエットは流行していますが、安全性の観点から少し疑問が残ります。

 

4.まとめ

ダイエットの大敵と思われている炭水化物ですが、人間に必要不可欠な栄養素です。極端に制限するとエネルギー不足となり、心身に悪影響が生じます。短期的な悪影響で言えばエネルギー不足による筋肉量の低下です。また長期的な悪影響で言えば骨粗鬆症のリスクが高まることです。ダイエットをする時は炭水化物を一切食べないなど極端なことをするのではなく、ほんの少し減らす程度にしましょう。

 

執筆
医師:大見貴秀
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