医師監修

しもやけ(凍瘡)に効く市販薬はある?おすすめの市販薬と対策・予防法を解説

yakuzaic

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みなさんこんにちは、北国在住のyakuzaicです。

現在は雪国に住んでいますが、南国生まれの都会育ちのため、いつまで経っても雪には慣れません。雪の無い地域に住みたい。

安物のスノーブーツを履いているためか、靴の中が冷たく、最近は毎日足先がかじかんでいます。

しかし、基本的に調剤室の中でぬくぬくと仕事をしているので、しもやけにまでは至ることは少なく、私自身は薬を使うことはありませんが、職場ではお客さんから「どの薬が効くのか?」と相談されることが多いです。

 

「しもやけなんてほっておいても治る」

と、軽く見てしまいがちですが、まれに重い病気につながることもあるので注意が必要です。

しもやけにおすすめの薬を紹介していきます。

※この情報は、2018年1月時点のものです。


1.しもやけ(凍瘡)はなぜできる?原因・症状

そもそもしもやけはどのような原因で起こるのでしょうか?

 

「しもやけ」の正式な病名は「凍瘡(とうそう)」といいます。

手や足、耳などの毛細血管の血液の循環が悪くなると生じる炎症のことで、寒い時期に発症して、暖かくなると治ります。

 

人間の体には体温を調節する働きがあり、寒さを感じると、脳からの命令で血管を縮めて血液をあまり流さないようにします。そうして皮膚の表面の温度を低く保ち、体内の熱を外に逃がさないようにします。

逆に、暑くなると血管を広げて血液を多く流し、皮膚の表面温度を上げたり、汗をかいたりして熱を放出します。

「寒さ」と「暖かさ」の刺激が繰り返されて、血管の収縮や拡張が繰り返されることで血液の循環に障害が起こります。これが「しもやけ」です。

 

とくに、手足の先など末梢の血管では血行が悪くなり、赤く腫れたり、かゆくなったりという症状が起こりやすいです。

 

水仕事をしている主婦の方などは特に、冷たい水とお湯を繰り返し触っているので、しもやけになりやすいです。

しもやけ状態で肌が乾燥すると、皮膚の角質層の厚い部分に亀裂が生じ、内部が赤く見えたり出血したり、つまり、「ひび」や「あかぎれ」といった状態につながります。

 

「しもやけ」というと、冬のイメージが強いですが、ただ寒いからしもやけになるというわけではなく、1日の気温差が10度以上になると起こりやすいのです。

晩秋から冬の初め、冬の終わりから春先にかけてなど、寒暖差の大きい季節に多くみられます。

 

しもやけと似ている皮膚症状

 

足先が痒いのでしもやけかと思ったら「水虫」だった、ということもあります。

もし水虫の痒みに対して、痒み止めとしてステロイドの入った軟膏を使ってしまうと真菌が増殖し、状態が悪化することもあるので注意が必要です。

しもやけと似た症状の病気に、膠原病の凍瘡状狼瘡や全身性エリテマトーデスがあります。

しもやけの症状以外に、熱があったり、だるさがあったりしたら、注意が必要です。

また、皮膚筋炎という病気も、しもやけのように指が赤くなる手荒れの症状をきたしますが、かゆみや痛みなどの症状がないのが特徴です。

2.しもやけで困った時に!市販薬の選び方

2-1. しもやけに効果が期待できる市販薬の成分と特徴

しもやけに効果のある市販薬には、以下のような成分が配合されています。

 

各成分とその働き

ビタミンE:毛細血管を拡張させて血流をよくする作用

副腎皮質ステロイド:抗炎症作用、抗アレルギー作用

ヘパリン類似物質:血行促進作用、保湿作用

ワセリン:保湿作用

ジフェンヒドラミン:抗アレルギー作用

アラントイン:抗炎症作用

 

基本的には、しもやけの薬といえば塗り薬ですが、飲み薬でも「しもやけ」に適応のある薬があります。

症状によって使い分けます。

 

2-2. 市販薬の選び方

体質的にしもやけになりやすいという人には内服薬がおすすめです。

ビタミンE配合の栄養剤や、当帰四逆加呉茱萸生姜湯といった漢方薬で体質改善を図りましょう。

 

症状のひどい人にはステロイドが配合されている薬を勧めます。

しかし、ステロイドによっては「しもやけ」に適応を持たない薬も多いので、販売する側にとっては注意を要します。

しもやけの状態がとてもひどく、ひびやあかぎれといった傷になっているような人でステロイドを使うと、かえって感染しやすくなったり、傷の治りが遅れることもあるので、医師の判断を要します。

 

2-3. おすすめの市販薬(代表例)

  • ユースキンA

正直、塗り薬によるしもやけに対する効果としては、成分そのものの効果よりも、塗る際に行うマッサージの効果のほうが大きいと思われるので、そういう意味では、しもやけに適応があればどの薬でもいいのだが、パッケージに「ひび、あかぎれ、しもやけに」と書かれているユースキンAが勧めやすい。

 

しもやけに適応のある薬は多いが、アットノンは「傷あと・やけどのあとに」、アレルギールクリームは「かゆみ・虫さされに」、アンメルツヨコヨコは「肩こり・筋肉痛に」、アセモアa パウダージェルは「あせも治療薬」とパッケージに書かれており、各薬とも効果・効能にいろいろ記載があっても、製剤ごとにとくに効きやすい疾患というのがあり、ユースキンAはマッサージにも適したクリーム状の剤形であると感じられます。

 

  • HPクリーム

しもやけに効果的な成分としては、ヘパリン類似物質が挙げられる。

保湿効果、血行促進効果などがあり、医療用のヒルドイドソフト軟膏の美容目的での使用が問題となっているが、ハンドクリームとして使用するには、とても優れた成分です。

 

病院で処方されるお薬と市販薬の違い

 

病院でも市販薬と同様、血流改善のためにビタミンE製剤(ユベラ)やヘパリン類似物質(ヒルドイドソフト軟膏)などが処方されることが多いが、症状が重度の場合、より強い薬が処方される。

炎症が強い場合には、ロコイド軟膏やアンテベート軟膏といったステロイド軟膏が用いられます。

びらんや潰瘍を生じている場合には、プロスタグランジン製剤(プロスタンディン軟膏)や抗菌薬含有軟膏(ゲンタシン軟膏)が処方されます。

その他、内服薬のプロスタグランジン製剤でリマプロストやアンプラーグといった血流改善薬が処方されたり、タリオンやアレロックといった抗アレルギー薬が痒みに用いられることもあります。

3.しもやけにならないための予防方法・対策

3-1. 栄養をしっかり摂る

食料難の時代にはしもやけにかかる人がたくさんいましたが、近年、栄養事情が良くなったことに伴い、かかる人が減っているとも言われています。

破壊された組織を治すための良質なたんぱく質、血行をよくするビタミンEなどを豊富に含んだ食材を摂るよう心がけましょう。

 

3-2. 温める、マッサージをする

冷たい水などに長時間つけておかないこと。

冷たい手足をそのままストーブに近づけて、急に温めるとかゆみが強まってしまいます。ゆっくり温めること。

お風呂などで、ゆっくり時間をかけて温める。熱いお湯ですとかゆみが強くなるので、40℃位のぬるめのお湯がちょうどいい。

マッサージをする際は、あまり強い力でマッサージすると、患部を痛めてしまうこともあるので、やさしく温めながらマッサージする。

 

3-3. 防寒を心掛ける

風が冷たい日に外出するときは、手袋や帽子、耳当てなどをつけること。

私はよく手袋を忘れて外出してしまうのですが、素手で雪かきなどをするとしもやけになります。

冷え性に悩まされている女性は特に、ホッカイロも持ち歩きましょう。

 

3-4. ひっかかない

かゆみのある部分を掻き崩さないこと。

掻くことで組織液が広がり、患部を広げてしまうことになります。

 

4.こんなときは早めに病院へ

しもやけの症状は、痒みを生じる「水虫」、「凍瘡状狼瘡」や「全身性エリテマトーデス」、「皮膚筋炎」などの難病の初期症状とも似ているので、症状が長引いている場合には医療機関を受診しましょう。

 

また、もともと血行不良がある場合にしもやけになりやすいので、ひっかいて傷が出来たりすると、褥瘡(じょくそう)につながることもあります。

傷ができたり、潰瘍ができていると抗生物質が必要なケースもあり、市販薬では対応できないこともあるので、医療機関を受診しましょう。

 

5.おわりに

たかがしもやけ、されどしもやけ。

しもやけになりやすいという人は、糖尿病、動脈硬化などの末梢循環障害の危険因子を持っている可能性もあります。

保温、保湿に気を付けて、ビタミンEの豊富な食べ物を食べて、この冬の寒さを乗り切りましょう。

 

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