下剤は腹痛を引き起こす?便秘薬コーラックの作用と使い方・副作用を解説

便秘に悩まされている人は多いと思います。食物繊維を多く摂ると良い、水分をしっかり摂ることが大切…いろいろと話は聞きますよね。しかし、気を付けてみてもなかなか改善しない場合には薬の力を借りることも必要かもしれません。

今回はCMでも良く見かけるコーラックを取り上げます。副作用である腹痛を気にして服用に不安を抱えている方もいらっしゃるようです。

今回は、コーラックの作用、使い方を説明するとともに、本当に便秘が改善するのか?下剤の副作用である腹痛についてや使用上の注意点なども踏まえて解説します。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

※この記事を読んでいただいている皆様へ

処方せんネット予約サービスの普及の為に皆様から利用したいと思う薬局をお答えいただいております。
60秒ほどのアンケートにお答えいただき、ご協力いただいた方には 全員に500円分のAmazonギフト券を必ずプレゼントさせていただいております。
(2017/12/25現在、224,000人にの方にご回答をいただいております。)
ぜひアンケートにご協力ください。

今すぐアンケートに答える>

株式会社フリービットEPARKヘルスケア一同

1.なぜ便秘するのか?

まず初めに、便秘とはどのような状態を示すのかを見てみましょう。

 

2017年10月に、「慢性便秘症診療ガイドライン2017」が発行されました。

その中で便秘症は、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。

 

便秘の状態は人それぞれ異なるといって良いでしょう。

毎日排便があっても、十分な量が出ずにスッキリしなければ「便秘」だと言えます。

逆に、数日に1回であっても、十分な量が出てスッキリするのなら「便秘」だとは言えません。

主観が深く関わるため、非常に個人差が大きくなります。

 

それでは、なぜ便秘するのでしょうか?

原因は大きく二つに分けられます。

腸の働きに関するものと、腸そのものの病変によるものです。

 

腸の働きが悪くなると、大腸の中を便が通っていくのに時間がかかるようになります。

また、排便時に肛門を十分に開くことができず、直腸が便を押し出す力も弱くなってしまいます。

 

腸そのものの病変が原因となるものとしては、腸閉塞や直腸癌などがあります。

便が通過するスペースがなくなってしまうのが、このパターンです。

 

2.下剤の種類と効果

腸そのものの病変が原因の便秘は、手術などで治療することが必要です。

 

腸の働きが悪くなることで生じる便秘に対しては、下剤による治療が選択肢として挙げられます。

下剤の種類は大きく二つに分けられます。

浸透圧性下剤と、刺激性下剤です。

 

・浸透圧性下剤

腸内の浸透圧を高めることで、腸内へ水分を引き寄せます。

その水分が便を柔らかくし、また膨張させることで腸を刺激し、排便を促すものです。

代表的な薬剤として、酸化マグネシウムがあげられます。

 

・刺激性下剤

薬の作用により腸が刺激を受け、腸の動きが活発になることで排便を促すタイプのものです。

代表的な薬剤としてセンノシドやビサコジル、ピコスルファートナトリウム等があります。

 

3.コーラックの成分と使い方を解説

コーラックには全6種類の商品ラインナップがあります。かっこ内は主成分です。

 

(1)コーラックハーブ(センノシド、甘草エキス)

(2)コーラックファイバー(食物繊維、ケツメイシ、センノシド)

(3)コーラックII(ビサコジル、DSS)

(4)コーラック(ビサコジル)

(5)コーラックファースト(ビサコジル、DSS)

(6)コーラック坐薬タイプ(炭酸水素ナトリウム)

 

コーラックの主成分はビサコジルとセンノシドです。

ともに刺激性下剤に分類され、医療用医薬品としても使用されている成分です。

 

腸の粘膜を刺激し、腸そのものの動きを良くすることで排便を促します。

 

服用法も商品により異なります。

(1)(3)(5)は就寝前または空腹時、(2)は朝夕の空腹時(又は食前あるいは食間)、(4)は就寝前又は排便期待数時間前、(6)は使用後10~30分で効果が現れる即効型です。

 

(1)(3)(4)(5)は効果が出るまでに6~11時間かかるとされています。

排便習慣は朝食後が最適とされ、そのため就寝前の服用が勧められています。

 

4.コーラックの副作用は?

副作用としては、腹痛、吐き気・嘔吐、下痢があげられます。

センノシドとビサコジルによる腸への刺激により、これらの副作用が現れることがあります。

 

効果が現れる量と副作用が現れる量は人によって異なります。

少量から試していき、自分にとってちょうど良い量を見つける必要があります。

 

継続して飲み続けても大丈夫?

コーラックは刺激性下剤に分類されます。

薬効成分が直接的に腸の蠕動運動を引き起こすことで、排便を促します。

長期に渡り服用を続けていると、薬による刺激に腸が慣れてしまい、次第に必要とする量が増えていってしまいます。

 

便秘で苦しい思いをしているときには薬の服用を必要です。

しかし、それに頼ってばかりいると、本来我々の体が持っている排便のリズムを取り戻すことは難しくなってしまいます。

服用するのと同時に、生活習慣の見直しも行うようにしましょう。

 

下剤は腹痛を引き起こす?

 

刺激性下剤は直接的に腸を刺激し、腸の動きを活発にするため腹痛を引き起こす可能性があります。

浸透圧性下剤には腸の動きを直接刺激する作用が無いため、腹痛を起こす可能性は低いです。

 

下剤にも様々な種類があります。

効果と副作用のバランスを考え、その人にあったものを選ぶ必要があるのです。

 

5.下剤に頼らない便秘の改善方法

・排便のリズムを整える

決まった時間帯にトイレに行く習慣をつけるようにしましょう。

1日1回、朝食後が最適とされています。

 

便意をもよおしたときは、我慢せずトイレに行くようにしましょう。

我慢を続けると腸が排便反射に慣れてしまい、便意を感じにくくなってしまいます。

 

・食事内容の改善

規則正しく、3食の食事を摂るようにしましょう。

排便を含め、体のリズムを整えていくことが大事です。

 

便のかさを増し、腸へ適度な刺激を与えるためにも、食物繊維は心がけて摂るようにしましょう。

水分をしっかり摂ることも必要です。

 

・運動習慣を身につける

運動不足は腸の動きを悪くします。

また、腹筋が衰えると排便時に必要な力が出なくなります。

 

便秘が酷い時には下剤を使用することも必要ですが、頼ってばかりいるとそれ以上の改善は望めません。

下剤の服用と同時に、生活習慣の改善も行いましょう。

排便のリズムが整ってきたら、少しずつ下剤の服用量と服用頻度を減らしていくことが大切です。

 

6.こんなときは早めに病院へ

便秘だけではなく、腹痛や吐き気などを伴う場合、腸閉塞など別の病気が隠れている可能性があります。

レントゲンやCTなどの検査が必要となる場合もありますので、早めの受診が必要です。

 

市販薬を服用し、生活習慣も気を付けているのに改善しない…そのような場合も受診された方が良いでしょう。

刺激性下剤と浸透圧性下剤を組み合わせて使うことで改善する場合もあります。

また、医療用医薬品には新しい作用機序を持つ下剤もあります。

 

服用している他の薬の副作用として便秘が起きることもあります。

気になる場合は受診し、医師や薬剤師に相談してみましょう。

 

7.まとめ

便秘の原因と改善方法を見てきました。

下剤にもいくつかの種類があり、コーラックを含め刺激性下剤と呼ばれるものは腹痛を引き起こす可能性があります。

気になる場合は浸透圧性下剤を選び、場合によっては受診することも必要でしょう。

 

生活習慣の見直しも必要です。

下剤に頼ることなく過ごしていけるよう、少しずつ改善していきましょう!

 

執筆
薬剤師:森永 康久
この執筆者の記事をもっと見る