デパスの副作用やリスクを正しく知り、安心して服薬するコツを薬剤師が解説!

デパスは、不安や緊張だけでなく、不眠や頭痛など心身の様々な症状に対して使用する薬で、精神科だけでなく内科や整形外科でも処方され、同じ系統の薬の中では最も使われていると推測される薬です。

不安を取り除く薬は何種類かありますが、その中でも比較的作用が強いとされている分、副作用や依存症などの服薬上のリスクにも注意が必要な薬です。

厚生労働省が2016年10月からデパスを普通の薬から向精神薬に規制区分を変更したところからも注意すべき点が多いことが考えられます。

この記事では、症状改善のためデパスの服薬を継続していく中で、起こりやすい副作用、ほとんど起こらないが注意が必要な副作用など考慮すべきリスクを詳細に紹介します。
※この情報は、2017年4月時点のものです。

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1.デパスとはどういった薬?

デパスは「ベンソジアゼピン系」と呼ばれる種類の薬の1つです。

ベンゾジアゼピン系は、脳の働きを落ち着かせる「GABA受容体」に作用して、次の4つの効果を発揮します。

  • 不安を取り除く(抗不安)作用

  • 筋肉をほぐす(筋弛緩)作用

  • 気持ちを落ち着かせ、眠気をもよおす(鎮静催眠)作用

  • けいれんを抑える(抗けいれん)作用

ベンソジアゼピン系には多くの薬があり、上記4つの効果の強弱によって主に使われる用途が異なります。

ある薬は抗不安薬であったり、ある薬は睡眠導入剤であったりと様々です。

デパスは、抗不安作用、筋弛緩作用、鎮静催眠作用が強いため、抗不安薬や筋肉の緊張から起こる身体症状(頭痛や体の痛み等)、睡眠導入剤として主に使われます。

 

冒頭にも紹介しましたが、デパスは2016年9月までは劇薬でも向精神薬でも何でもない普通の薬の扱いだったのですが、2016年10月より向精神薬に指定されたため、さまざまな規制を受ける薬になりました。

向精神薬取締法を整備する際にアメリカの法律を参考にしたのですが、アメリカではデパスは発売されていなかったため、デパスは向精神薬に指定されなかった経緯があります。

ところがデパスは、普通薬であったことから気軽に使われてきた薬ですが、使用されてきた経験から考慮すると元々注意を払いながら使用するべき薬だったのです。

 

 

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2.デパスの副作用

2-1. 起こる可能性がある副作用

デパスは抗不安作用や筋弛緩作用の他に催眠作用も強い作用がありますから、効果がある反面、次の3つの副作用が良く起こりやすく注意が必要です。

  • 眠気

  • 物忘れ

  • 倦怠感やふらつき

眠気と物忘れは催眠作用からくるものです。

記憶がなくなるほど脳の機能が低下するのですから、車の運転など危険な行動はしないようにしなければいけません。

 

物忘れは他の睡眠薬にもある副作用です。例えば次のようなエピソードが身近でありました。

私の同期は、アメリカ出張の際に時差ボケ用にデパスではありませんが睡眠導入剤の処方を受け、現地で服薬して寝たところ、朝部屋に見覚えのないコンビニの袋が部屋にあり、レシートが残っていたので見てみると夜中にコンビニに行ったことが分かりました。幸いに何もなかったから良かったものの事件などにも巻き込まれていた可能性があったことがありました。

これほどの物忘れはほとんどないとは思いますが注意が必要です。

 

また、強い筋弛緩作用では、倦怠感やふらつきに注意が必要です。特に高年齢者ではふらつきによる転倒のリスクが上がり、これをきっかけに寝たきりになるリスクもあり得ます。

2-2. ほとんど起こらないが注意すべき副作用

まれに起こる副作用として、脳の呼吸を司る部位へ作用してしまうことによる「呼吸抑制」と高熱、筋肉の硬直、意識障害などが起こる「悪性症候群」があります。

いずれも命に関わる可能性があり、起こる頻度は低いですが注意すべき副作用です。

2-3. 精神系の薬で起こりやすい副作用

他の精神系の薬では次の副作用の発生をよく聞きます。

  • 吐き気

  • 頭痛

  • 便秘

  • 口が渇く

  • 太る 

吐き気、頭痛、便秘は全ての薬(薬全般)で起こる可能性がありますので、デパスでも注意が必要です。

また、自律神経の1つである副交感神経を刺激する作用を持つ神経伝達物質のアセチルコリンの働きを抑えてしまうために、唾液分泌が低下して口が渇く副作用が起こる可能性が高いです。ただ、1週間くらい使い続けると体が慣れて副作用が治まってくることもありますので、ひどくなければ様子をみるのも手です。

一方で、一部の抗うつ薬でよくある副作用の「太る」は、デパスの場合は、デパスの服薬により不安がなくなり食欲が増して太ってしまうと考えられており、デパスの直接的な副作用として起こることは少ないと言われています。

3.デパスの長期間の服薬によって起こるリスク

3-1. 依存症(デパス無しでは生活できない)

デパスが無いと落ち着かなくなってしまい、常にデパスを求めてしまう「依存」が起こり得ます。

抗不安作用が強いため、効果に大満足できるケースが多く、つい頼ってしまうことで長期間使い続けてしまい手放せなくなることがあります。

どのくらい使うと依存になりやすいかはその時の状況によりますが、1か月以上使う場合は注意が必要です。

また、医師の指示を無視して自己判断で服薬すると依存になりやすく注意が必要です。

デパスより作用の弱い抗不安薬がありますので、もし不安症状がそれほど強くない場合はデパスからの切り替えを医師と相談してみるといいでしょう。

3-2. 耐性(デパスが効かない)

デパスを長期間にわたって使いすぎるとデパスが効かくなり、量を多くしないと満足する効果が得られなくなることがあります。

この場合は効かないからといって自己判断で薬を増量してしまいがちです。そうすると依存にもなりやすく危険なため、医師の指示を守ることが大切です

薬の効果に満足いかない場合は必ず医師に確認するようにしてください。

3-3. 離脱症状

デパスを使い続けて、ある時にパタッとやめるとイライラや頭痛などいてもたってもいられなくなる離脱症状が起こることがあります。

症状が強ければデパスでコントロールすることが必要ですが、良くなってきた時に自己判断で服薬を中止してしまってはいけません。

医師と一緒に徐々に薬を減らしていくことが重要です。薬が減っていることに体が気づかないくらいゆっくりと減らしていくのがベストです。

 

 

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4.デパスを飲んではいけない病気

緑内障の方はデパスの服薬には注意が必要です。一部の緑内障では、デパスによって眼圧が上がってしまうため、デパスを服薬することができません。

眼圧が高い方や緑内障の診断を受けている方は、必ず医師に申し出てください。

ちなみに緑内障の方は、風邪薬や腹痛の薬など多くの薬を服薬できないことがありますので、医療機関を受診する時、ドラッグストアなどで薬を購入する時は、医師や薬剤師に必ず申し出るようにしてください。

5.他の薬との飲み合わせ

絶対に一緒に飲んではいけない薬はありませんが、一部の精神系の薬とパーキンソン病の薬で飲み合わせがよくありません。他の医療機関を受診している場合は、必ず医師に申し出てください。

また、アルコールとも相性がよくありませんので、デパス服薬中はアルコールを飲まないようにしましょう。

アルコールとの飲み合わせや副作用は心配しなければいけないことですが、不安症状を優先して治療しなければいけない状況でしたら、デパスを服用するべきでしょう。

「今日はアルコールを飲むから」「太るのが心配だから」等の理由でデパスの服用を自己判断でやめるのは、治療する上で適切だとは言えません。

6.まとめ

・デパスは、抗不安作用、筋弛緩作用、鎮静催眠作用が強いベンゾジアゼピン系の向精神薬で、不安や緊張からくる心身症(ストレス性の胃炎や高血圧など)や不安や緊張を主症状とする神経症や不眠の治療に使われる。

・よくある副作用は、眠気・ふらつき・物忘れ。

・依存、耐性、離脱症状を起こさないためには、必ず医師の指示どおり服用し、自己判断で服薬・増量・中断してはいけない。

・一部の緑内障、一部の精神系の薬やパーキンソン病の薬とデパスは相性がよくない。

・デパス服用中は飲酒しないようにする。

 

監修医師補足 :デパスの鎮静催眠作用について

添付文書によると、ジアゼパム(※)の4分の1の量で脳波の徐波化が起こったと記載されています。また、適応症に睡眠障害があり、実際、臨床上睡眠導入剤として使用されているので、抗不安作用や筋弛緩作用と同じ程度に「強い」と記載しています。

デパスの鎮静催眠作用を「中程度」と表記している資料、「強い」と表記している資料の両方があり、どちらも間違いではありませんが、この記事では「強い」という表記を使用しています。

(※)抗不安薬の強さを示す数字の、基準となる薬。

 

執筆
薬剤師:産業 薬剤師
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