うつ病の食事療法とは?うつ病患者さんの食事ポイントを徹底解説

患者さんの数が増えてきていると言われているうつ病。近年はうつ病と食事との関係について研究が進んできており、うつ病の患者さんにはどのような栄養素が不足しているかなどがわかってきました。

今回は、うつ病と食事との関係性とうつ病の食事療法のポイントについて詳しく解説していきます。
また、外食やコンビニを利用される方も多いと思いますので、外食やコンビニで気をつけるポイントについても解説致します。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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1.うつ病と食事との関係性とは?

1-1. どんな食事がうつ病になりやすい?

近年の研究では「西洋式食事」がうつ病などの精神疾患の原因となると言われています。「西洋式食事」とは、ハムやソーセージなどの加工肉、ポテトチップス、砂糖などの加工度が高い食品を多く摂る食事のことをいいます。注目すべきは、食事に占める加工肉やスナック菓子などの割合が高いということです。

 

こうした食品ばかり食べていると、栄養のバランスが乱れてしまいます。栄養バランスの乱れが体や心を健やかに保つ栄養素の不足を招き、うつ病の原因のなるのではと言われているのです。

 

また、「西洋式食事」ではエネルギー過剰になりがちです。エネルギー過剰で栄養バランスの乱れた食事は中性脂肪や血糖値の上昇を招き、メタボリックシンドロームや糖尿病の原因にもなります。メタボリックシンドロームや糖尿病はうつ病の発症リスクを高めることがわかってきています。

 

1-2. うつ病になりにくい食事とは?

うつ病など精神系の病気が少ない人たちは「地中海式食事」をとっていることがわかっています。「地中海式食事」とは野菜・果物・豆類・魚介類・穀物・オリーブオイルを中心とした食事のことです。

 

和食も同じような食べ物を多く摂ることができるので、「地中海式食事」に通じるものがあると言われています。どちらの食事も色々な食品をバランスよく摂るという特徴があり、バランスよく食べるということもうつ病になりにくい食事では大切なポイントと言えます。

 

1-3. うつ病の人が不足している栄養素とは?

うつ病の発症には様々なメカニズムがあり、研究が進んでいるところです。最近の研究で、以下の栄養素がうつ病患者さんに不足傾向にあり、うつ病の発症に関わるのではと言われています。

 

・ビタミン:ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸

・ミネラル:鉄、亜鉛

・アミノ酸:トリプトファン、メチオニン、チロシン

・脂肪酸:EPA、DHA

 

特に不足していると言われているのが、葉酸・トリプトファン・鉄分です。葉酸は、ドーパミンなど意欲に関連する神経物質の材料となります。トリプトファンは、リラックス物質といわれているセロトニンの材料となります。鉄分は不足すると疲労感や無気力の原因になります。

 

 

2.うつ病の食事療法ポイント4つ

2-1. 食事はバランスよく摂る

バランスの乱れた食事は、うつ病の患者さんに不足している栄養素をはじめ、様々な栄養素の不足を招きます。また、うつ病と関連のあるメタボリックシンドロームや糖尿病の原因ともなります。食事は、ごはんや麺などの主食、肉や魚・卵などの主菜、野菜や海藻類などの副菜をそろえることを意識しましょう。

 

2-2. 朝食を摂る

うつ病の患者さんでは、不眠や昼間の眠気などの症状が出ることがあります。朝食は体温を上げ、1日の活動のスイッチを入れる働きがあります。その為朝食を食べることで「昼起きて夜眠る」という本来の生活リズムを取り戻すことを助けることが期待できます。

 

2-3. うつ病の患者さんに不足している栄養素を摂る

うつ病患者さんに不足している栄養素と含まれる食品は以下の通りです。バランスのよい食品に加え、以下の食品を摂ることを意識するとよいでしょう。

 

・ビタミンB1:胚芽米、玄米、麦飯、豚肉、レバー、豆類

・ビタミンB2:レバー、うなぎ、納豆、乳製品、葉野菜

・ビタミンB6:かつお、まぐろ、レバー

・ビタミンB12:かき、レバー

・葉酸:レバー、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー

・鉄:ひじき、きくらげ、あさり、レバー、赤身肉

・亜鉛:かき、牛肉、チーズ

・トリプトファン:乳製品、アーモンド、大豆、バナナ、卵

・メチオニン:ほうれん草、チーズ、ナッツ類、豆腐、肉類

・チロシン:乳製品、かつお節、しらす干し、アボガド、卵

・DHA、EPA:青魚

 

2-4. 腸内環境を整える

腸は脳と密接な関係があり、精神状態を安定に保つには腸内環境を整えることが重要とされています。腸内環境を整える働きがある乳酸菌や食物繊維を積極的に摂りましょう。乳酸菌はヨーグルトや納豆などの発酵食品、食物繊維はごぼう・海藻・キノコ類などに多く含まれています。

 

 

うつ病患者さんにおすすめの簡単レシピ3つ

 

(1)ツナチーズトースト:

・材料(1人前):

ライ麦パン1枚、オリーブオイル適量、ツナ缶半分、とろけるチーズ1枚

 

・作り方:

ライ麦パンにオリーブオイルを塗り、ツナ缶ととろけるチーズをのせてオーブントースターで5分くらい焼く。

 

・ポイント:

魚は調理が大変ですが、ツナ缶を使えば簡単です。パンはライ麦パンを使うとビタミンや食物繊維を摂ることができます。

ライ麦パンでビタミンB1・食物繊維、ツナ缶でビタミンB6・DHA、EPA、チーズでビタミンB2・亜鉛・トリプトファン・メチオニン・チロシンを摂ることができます。

 

(2)ねばねば丼

・材料(1人前):

  発芽米ごはん1膳分、納豆1パック、モロヘイヤ50g、冷凍とろろ50g、しょう油適量、大葉など好みの薬味 適量

 

・作り方:

モロヘイヤはゆでて刻む。冷凍とろろは解凍する。ご飯を盛り、納豆・モロヘイヤ・冷凍とろろをのせ、好みの薬味をトッピングし、醤油をかける。

 

・ポイント:

発芽米ご飯はレトルトを、とろろは冷凍を使うと簡単です。ご飯は発芽米や雑穀米にすると食物繊維やビタミンを摂ることができます。

発芽米でビタミンB1・食物繊維、納豆でビタミンB2・トリプトファン、モロヘイヤでビタミンB2・葉酸を摂ることができます。

 

(3)簡単レバニラ

・材料(1人前):

  レバー100g、にら半束、焼き肉のたれ適量、油適量

 

・作り方:

  レバーをビニール袋に入れ焼き肉のたれを入れてもみ、10分くらいおく。にらは食べやすい長さに切る。フライパンに油をしいて温め、レバーをたれごと炒める。にらを入れてさらに炒め、にらがしんなりしたら出来上がり。

 

・ポイント:

  レバーはビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・鉄分を含み、うつ病の患者さんに特におすすめしたい食品です。焼き肉のたれを使うことで、レバーの臭みもとれ、簡単に味付けをすることができます。

 

 

3.タイプ別 食事の選び方

3-1. 外食が多い方

なるべく定食など、主食・主菜・副菜がそろったものを選びましょう。丼ぶり・麺類の単品や麺類と丼ぶりのセットなど炭水化物の重ね食べは、食べ過ぎや栄養バランスの乱れの原因になるので避けた方がよいでしょう。

 

定食でご飯を選べる場合は、雑穀米などを選ぶとビタミンや食物繊維を摂ることができます。野菜が少ない場合は、サラダなど小鉢をつけることをおすすめします。

 

【特におすすめの定食メニュー】

・野菜炒め定食

・レバニラ炒め定食

・煮魚定食

 

3-2. コンビニが多い方

こちらも単品より色々組み合わせた方が栄養バランスが整いやすくなります。基本は主食・主菜・副菜を揃えるようにしましょう。最近のコンビニではレトルトのお惣菜が充実しており、ストックもしておけるのでうまく活用するといいですね。

 

【特におすすめ惣菜メニュー】

・さばの味噌煮

・豚の生姜焼き

・ひじき煮

・五目豆

・野菜たっぷりのマークがついているもの(サラダ、スープなど)

・おでん(つみれ、たまご、豆腐、厚揚げ、昆布)

 

3-3. どうしても食欲がでない時

うつ病の食事療法では3食バランスよくが基本ですが、中には食欲が出ない時もあるかと思います。食欲のない時におすすめなのが酸味のあるものです。

 

人間は酸味のあるものを見ると唾液が分泌される反射がおき、唾液の分泌と連動して消化器官が働くようになります。すると消化吸収が促進され、食欲が出やすくなると言われています。梅干しや酢の物、レモンのきいたドレッシングなど酸味があるものをうまく活用しましょう。

 

但し、体重が減少するなど、食事の量が極端に少ないことで健康に影響がある場合や心配な場合は医師にも相談するようにしてください。

 

 

4.おわりに

いかがでしたか?うつ病の食事療法は3食バランスよくが基本です。また、近年わかったきたうつ病患者さんに不足しがちな栄養素を意識して摂ることも大切です。治療を続けるとともに、まずはできるところから始めてみて下さいね。

執筆
管理栄養士:永吉 峰子
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