ギャンブル依存症は病気。診断チェック、症状や治療法を解説

パチンコやスロット、競馬などギャンブルを辞めたくてもついつい足を運んでしまう、それはギャンブル依存症という病気かもしれません。ひどくなると、借金、そして犯罪につながるケースもみられ、深刻な事態になりえます。

ギャンブル依存症は、ギャンブルに異常な快感を覚えることで、辞めたくても脳が求めて辞められない状況になってしまう、そんな病気です。ギャンブル依存症の治療は専門外来で行われ、入院治療が行われることもあります。また、治療には家族のサポートが不可欠です。

今回は、ギャンブル依存症の特徴や診断チェックを解説するとともに、どのような治療が行われるか、家族ができることなども合わせてご紹介していきます。
※この情報は、2018年5月時点のものです。

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1.ギャンブル依存症とは

1-1. ギャンブル依存症の特徴

ギャンブル依存症とは、アルコール依存症と同じく、ギャンブルが生活の全てとなり、やめたくても止めることができない状態を言います。

特徴としては、ギャンブルに対して強い囚われがあり、お金の全てをギャンブルにつぎ込み、底をつけば借金をしてまでギャンブルをしようとします。

 

こうしたギャンブルに対する強い囚われのために、生活や家庭、仕事まで犠牲にし、ギャンブルのせいで問題が起こっていてもギャンブルを止めようとはしません。

また、たとえギャンブルで負けて多額の負債が発生しても、次は上手くいくと考え、周囲が止めるよう注意しても全く耳をかしません。

 

さらには、だんだんギャンブルにつぎ込むお金が増えたり、時間が長くなるなどギャンブルへの囚われが強くなっていき、止めようとすると不安になったり、落ち着かなくなる等の離脱症状が現れる場合もあります。

 

1-2. ギャンブル依存症になる脳のメカニズム

ある行動を行って期待どおり又は期待以上の結果が得られたとき、脳内でドーパミンが分泌されます。

ドーパミンは、快楽を司る神経伝達物質で、分泌されると喜びを感じ、意欲が出てきます。

こうした一連の流れがギャンブルを行った時も起こります。

 

例えば、パチンコをして当たりが出たとします。

すると、脳が反応して、ドーパミンが分泌されます。

ドーパミンが分泌されたことで、快感を得ると共に、気持ちが高ぶり、またやりたいと思うようになります。

結果、快感を求めて、パチンコを繰り返し行うようになります。

しかし、ドーパミンは、繰り返し同じ刺激が加わると、だんだん反応しなくなってきます。

いわゆる慣れです。

 

こうなってしまうと、少しぐらいの当たりでは、ドーパミンが分泌されないため、満足感が得られず、欲求が満たされません。

欲求が満たされないために、もう一度、もう一度と、パチンコにのめり込んでいきます。

 

依存症では、多少の刺激では、脳のドーパミン分泌が起こりにくくなっている上、前頭前野にある衝動を

抑える機能が低下しているため、やりたいという衝動を抑えることができず、借金をしてまで、家庭や仕事

を犠牲にしてまでギャンブルをしてしまいます。

 

1-3. ギャンブル依存症の診断チェック

ギャンブル依存症のチェックテストとしてSouth Oaks Gambling Screen(SOGS)があります。

SOGS は、ニューヨークサウスオークス財団によって1980 年代後半に開発されたチェックテストで、

有効性が確認されており、最も広く使われているテストです。

 

 

<採点方法>

質問①は、cもしくはdが1点。質問②と③は、bもしくはcが1点。質問④~⑪は、aが1点。

質問⑫は、○の数1つで1点。

 

<判定>

5点以上:ギャンブル依存症

 

2.ギャンブル依存症の治療方法

2-1. 専門外来について

専門外来とは、各疾患に対して、より専門的な診療や治療を行うための場で、専門性の高い経験豊富なスタッフが診療や治療にあたります。

ギャンブル依存症は、本人が止めようと思っても止められない状態に加えて、家庭や仕事など日常生活においても問題が発生しているケースが多く、

通常の精神科では対応が困難な病気です。

 

そこで、専門外来というギャンブル依存症に特化した診療、治療を行う場が設けられています。

専門外来では、ギャンブル依存症の治療経験が豊富な医師や臨床心理士などのスタッフが対応に当たり、ギャンブルに対する考え方や自らの行動について考えさせ、修正していくことを主体とした治療を行っていきます。

専門外来では、ギャンブル依存症を治療するための病院独自の専門プログラムが用意されているところも多いです。

 

どんな治療が行われる?

ギャンブル依存症の専門外来を設置している病院、診療所で行われている治療の1つに認知行動療法があります。

認知行動療法は、うつ病や強迫性障害などにも用いられる治療法で、本人の中にある非合理的な考えを把握させ、合理的かつ適切な考え方に修正、習得していく治療法です。

 

ギャンブル依存症では、ギャンブルが生活を崩壊させていることが認識できていないケースや今回はダメだったが次は勝てるなどといった非合理的な考えを持っているケースがよく見られます。

 

そうしたギャンブルに対する意識改革を図る目的で認知行動療法が行われます。

ギャンブル依存症を扱っている病院、診療所では、独自のプログラムで治療していることが多いですが、

基本的に以下のような流れで治療を行っているところが多いです。

 

①ギャンブルのデメリットへの気付き

②非合理的な考えの把握と修正

③これから先、どうしていくか?脱ギャンブルのための計画

 

さらに、ギャンブル依存症は、再発しやすいため、治療終了後も自助グループに参加するなどして再発を予防していくことになります。

 

自助グループとは

同じ悩みや問題を抱えている本人や家族がお互いの経験を共有し、お互いに支援していくことを目的に集まったグループ。

 

また、本人にギャンブル依存の自覚がなく、外来通院では治療が難しい場合は、まずは、ギャンブルが出来る環境から遠ざけるという目的で入院治療が行われることもあります。

 

 

3.まとめ

最初は、暇つぶしやストレス発散など軽い気持ちで始めたギャンブルであっても、

一度、当たりが出て、快感を味わってしまうと、その快感は忘れられるものではありません。

そして、「また次。また次」と何度もギャンブルを繰り返してしまいます。

自分では気づかないうちに、いつの間にか、ギャンブルにのめり込んでしまっている。

それがギャンブルの恐ろしさです。

ギャンブル依存症になってしまうと、ギャンブルから抜け出すことは困難を極めます。

ここ近年、生活が苦しくギャンブルに手を出す方が増えてきていますが、ギャンブルは何の解決策にもなりませんし、依存症という病気を招いてしまいます。

ギャンブルに手を出す前に、一度、立ち止まって考えてみましょう。

 

執筆
医師:豊田早苗
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