【医師監修】妊娠糖尿病と診断されたら、食事療法が大切です

初めての妊娠でただでさえ、不安を抱えている中、妊娠糖尿病と診断されて、どうすれば良いか不安を抱えている方もいるのではないでしょうか?妊娠糖尿病と診断されたら、まずは病院から指導される食事療法が大切です。妊娠糖尿病に対する食事療法の目的は2つあります。

・お母さんの血糖値をコントロールすること

・赤ちゃんの成長に必要な栄養素を摂取すること

食事療法では、食事の量や内容、食事のリズム、食べ方を調整することで、血糖コントロールを行います。今回は、妊娠糖尿病と診断された場合に大切となる食事療法について解説していきます。少しでも不安を和らげられますよう、是非とも、ご参考下さい。
※この情報は、2017年6月時点のものです。

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1.妊娠中の食事で重要なのは、栄養バランスを整えること

妊娠中の食事で何よりも重要なのは、「栄養バランスを整えること」です。血糖値の上昇を恐れて食事の量を減らしすぎてしまうと、赤ちゃんに必要な栄養素が不足してしまうことがあります。ただ単に減らすのではなく、血糖値が上がりにくい食事内容や食べ方を意識し、必要な栄養素はしっかり確保することが大切です。

ポイントは、主食・主菜・副菜を揃えること。この3つが揃った食事を毎食とることで、ある程度栄養バランスを整えることが可能です。

主食…ご飯、パン、麺、芋類など(炭水化物の供給源)

主菜…肉、魚、卵、大豆製品などが主材料のおかず(たんぱく質や脂質の供給源)

副菜…野菜、きのこ類、海藻類が主材料のおかず(ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源)

 

2.基本の1日に必要な食事摂取カロリーは?

1日に必要な総摂取カロリーは、次の計算方法で求めることができます。

 

非妊娠時の標準体重×30kcal(標準体重=身長m×身長m×22)

→妊娠初期なら+50 kcal、

→妊娠中期は+250 kcal、

→妊娠後期は+450 kcal

を付加したものが、1日に必要な総摂取カロリーとなります。

 

例えば、非妊娠時の標準体重52.9kg(身長155cm)の方の場合、

必要な総摂取カロリーは、1587kcal

→妊娠初期 1637kcal

→妊娠中期 1837kcal

→妊娠後期 2037kcal

となります。

このように、妊娠後期になるにつれて、しっかりと食事を摂らなければならないことが分かります。

3.血糖値が高いからといって極端な糖質制限はNG!

血糖値の上昇を気にするあまり、極端に糖質を制限してしまうと、赤ちゃんに必要な栄養素が不足してしまうことがあります。

食事療法の目的は、“お母さんの血糖値をコントロールすること”、そして、“赤ちゃんの成長に必要な栄養素を摂取すること”ですので、適量を心がけるようにしましょう。

 

4.すぐに実践できる効果的な食事法!5つ

まずは、どなたでもすぐに実践しやすい食事法を5つご紹介します。

 

3食きっちり食べるようにしましょう

欠食がある人は、まず、3食きっちり食べるようにしましょう。食事間隔があきすぎると、血糖値の変動が大きくなり、血糖コントロール不良になりがちです。毎日三食、決まった時間に同量程度の食事をとることで、血糖値を安定させることができます。

 

また、血糖値の変動を抑えるため、1回あたりの食事量を減らし食事回数を増やす“分割食”を医師から勧められることもあります。

 

主食の量は、適量を守りましょう

血糖値を上げる要因となる主食の量は、適量を守りましょう。(※具体的な量については医師の指示に従いましょう。)

 

また、「ご飯に雑穀を混ぜる」、「パンはライ麦パンを選ぶ」など、主食を食物繊維の多い物に置き換えることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。低糖質のパン等を活用するのも一つの手ですね。

また、主食の量を減らしても満足度のある食事にするには、野菜やきのこ類の量を増やすのがおすすめです。

 

甘い飲み物は控えましょう

ジュースやスポーツ飲料などの甘い飲み物は要注意です。意識していないとついつい摂取してしまいがちです。飲料の糖分は吸収力が高く、特に血糖値を上げやすいため、控えるようにしましょう。

 

食べる順番や速さに注意しましょう

食事の内容だけでなく、食べる順番や速さも血糖値に大きく影響します。食物繊維には、血糖値の上昇を緩やかにする作用があるため、野菜のおかずや味噌汁などから食べ始め、ご飯やパンなどの主食は最後に食べると良いでしょう。

 

どうしてもお菓子やジュースを口にしたい場合

控えることができれば1番ですが、妊娠中は我慢すると、特にストレスがたまりがち。

どうしてもお菓子やジュースを口にしたい場合は、「低カロリー食品」や「低GI食品」をうまく活用すると良いでしょう。また、お菓子は小皿にとりわける、ジュースはグラスに注ぐといった工夫で、食べる量をコントロールするようにしましょう。

5.実際に食事療法の効果が出た具体例をご紹介

実際に、食事療法によって効果が出た、3名の事例を簡単にご紹介します。

食事時間がバラバラ、食事を抜くこともあったAさん

毎日忙しく食事の時間はバラバラ、食事を抜くことも多かったAさん。コンビニで毎日のように甘い飲み物を買う習慣もありましたが、マイボトルを持参することで甘い飲み物を避け、毎日3回決まった時間に食事をとるようにし、徐々に血糖値も安定。

 

外食が好きで、炭水化物を多めに摂っていたBさん

外食が好きなBさん。パスタ+パンといった炭水化物の多いランチセットを食べる機会が多かったが、主食・主菜・副菜のそろった定食を食べるようにしました。さらに、ご飯は食物繊維の多い雑穀ごはんを選び、一部残す習慣が定着し、血糖値も安定。

 

③自炊が得意で食べることが好きなCさん

食べることが好きで自炊も得意なCさん。野菜やきのこ類の量を増やし、食事のボリュームが減らないように工夫。また、野菜から食べ始め、炭水化物を最後に食べることで、満足感を得やすくなり、自然と炭水化物の量を減らすことができました。結果的に血糖値も安定。

6.手軽にできるバランスの良い食事を摂るための工夫

外食の際は、なるべく定食を選ぶようにしましょう。ご飯・味噌汁・主菜・副菜といった定食スタイルの食事をとることで、自然とバランスを整えることができます。

 

コンビニ食の場合は、サンドイッチ+ヨーグルト+サラダ、おにぎり+焼き鳥+具だくさんスープなど、主食・主菜・副菜を自分で組み合わせると良いでしょう。サラダを選ぶ場合は、豆類や鶏肉の入ったものを選ぶと、野菜とたんぱく質を合わせてとることができるので、おすすめです。

 

7.まとめ

妊娠糖尿病と診断されたら、まずは病院から指導される食事療法が大切になります。

妊娠糖尿病に対する食事療法の目的は2つ、「お母さんの血糖値をコントロールすること」

と「赤ちゃんの成長に必要な栄養素を摂取すること」です。そのため、血糖値が高いからといっても、極端な糖質制限は良くありません。

 

大切なのは、規則正しい食事と、栄養バランスを整えることです。ただ単に食事を減らすのではなく、血糖値が上がりにくい食事内容や食べ方を意識し、必要な栄養素はしっかり確保するようにしましょう。

妊娠糖尿病の場合、病院において食事に関する指導があります。詳しくは、医師や栄養士と相談の上、元気な赤ちゃんが産まれるよう体調を整えていきましょう。

執筆
管理栄養士:尾上 雅子
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