【管理栄養士が解説】高尿酸血症・痛風の食事作りのコツと外食時の選び方・注意点

尾上 雅子

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健康診断で高尿酸血症を指摘されたり、急に痛風を発症し、不安に思われている方もいるかもしれません。高尿酸血症・痛風は代表的な生活習慣病であり、服薬の有無にかかわらず、食事・飲酒・運動などの生活習慣の見直しは重要とされています。食事療法の指導をご本人が受けても、実際に食事を用意するのはご家族で、どのようなことに気をつけるべきか分からないという場合もありますよね。また、外食や飲み会の機会が多い中でも、注意すべきポイントを知りたいという方もいるでしょう。

今回は、痛風予防のための食事について説明するとともに、日々の食事作りのポイントや、外食や飲み会で気をつけていただきたいことについても紹介します。

※この情報は、2018年2月時点のものです。

1.高尿酸血症・痛風とは

血中に含まれる尿酸が過剰となった状態を、高尿酸血症といいます。性・年齢を問わず、血清尿酸値が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症そのものは、何の症状もありませんが、放っておくと尿酸が関節や腎臓などで結晶の塊となり、痛風や腎障害を引き起こします。最近では、高尿酸血症は、脂質異常、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病とも密接に関係して起こることが注目されています。

 

尿酸とは
尿酸は細胞の新陳代謝によって核酸中のプリン体が肝臓で分解されて生じる老廃物です。尿酸値が8.0mg/dlを超えると、足のつけ根や足首などに痛風による痛みが出やすくなります。

 

2.食事療法で高尿酸血症・痛風は治る?

尿酸血症・痛風と言われたら、まずは、食事をはじめとした生活習慣の改善をすることが大切です。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインにおいても、高尿酸血症・痛風は代表的な生活習慣病であり、生活習慣の是正を目的とした非薬物療法としての生活指導(食事療法、飲酒制限、運動の推奨が中心)は、薬物療法の有無にかかわらず重要だとされています。

 

3.痛風の食事療法で気を付けるべきポイント

・肥満傾向の人はまず減量

肥満の人ほど血清尿酸値が高く、体重が下がれば血清尿酸値も下がっていくことが知られています。したがって、まずは食べ過ぎに注意して肥満を解消し、標準体重にコントロールすることが重要となります。

 

・プリン体を多く含む食品はとりすぎない

プリン体は、肉類・内臓類・魚介類に多く含まれ、これらの摂り過ぎは高尿酸血症・痛風になりやすいことが知られています。しかし、食べ過ぎを防ぎバランスよく食べることで、自然と食物由来のプリン体摂取量は適正になりますので、プリン体の多い食材を気にしすぎるのではなく、全体の量やバランスに重点を置いてコントロールするようにしましょう。

 

【参考】食品のプリン体含有量(100gあたり)

「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」より

 

・水分を十分にとる

水分を十分にとって尿量を増やし、尿中への尿酸の排泄を促すようにします。ジュースやスポーツドリンクなど糖分の含まれるものではなく、水やお茶をとるようにしましょう。

また、尿をアルカリ化する野菜や海藻などの食品を積極的にとることは、高尿酸血症に合併しやすい尿路結石を防ぐ効果が期待できると考えられています。

 

・アルコールは控えめに

アルコールは体内で尿酸をつくり、尿酸の排泄を滞らせるため、控えましょう。特にビールはプリン体を多く含むため、注意が必要です。

 

4.毎日の食事作りのコツ

4-1. 主食・主菜・副菜のそろった栄養バランスの良い食事を心がけましょう

主食…ご飯、パン、麺、芋類など(炭水化物の供給源)

主菜…肉、魚、卵、大豆製品などが主材料のおかず(たんぱく質や脂質の供給源)

副菜…野菜、きのこ類、海藻類が主材料のおかず(ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源)

ご飯・味噌汁・主菜・副菜といった定食スタイルのお食事を、ご家庭の定番にされることをおすすめします。麺類などの一品料理を召し上がる場合は、なるべく具だくさんにして野菜とたんぱく質をとれるようにし、さらに副菜を一品つけると良いでしょう。

 

4-2. 野菜・海藻・きのこ類を積極的にとりいれましょう

野菜でボリュームアップすれば、食事の満足度が上がり、食べ過ぎ防止に繋がります。また、アルカリ食品の摂取量を増やすことにもつながりますので、尿酸値改善効果が期待できます。

 

献立例

・朝食:ご飯、厚揚げと小松菜の味噌汁、焼き鮭、もずく酢、みかん

・昼食(お弁当):ご飯、卵焼き、にんじんといんげんの肉巻き、キャベツのカレー炒め、ミニトマト

・夕食:ご飯、鶏肉と野菜のホワイトシチュー、ほうれん草としめじの胡麻和え

 

5.飲み会・外食時のメニューの選び方・注意点

外食では、主食・主菜・副菜のそろった定食スタイルのお食事を選ぶようにしましょう。ラーメン、うどん、そば、牛丼、カレーライスといった単品メニューを召し上がる際は、具だくさんのものを選んだり、サラダなどのサイドメニューを追加することをおすすめします。

 

お付き合いなどでどうしてもお酒を飲まないといけない場面では、尿酸を尿から排泄するために十分な水分を補給しながら飲むことが大切です。アルコールには利尿作用があり脱水を引き起こしますので、寝る前にも水分を摂りましょう。アルコールは乾杯の一杯のみにし、後はウーロン茶などのソフトドリンクにできると良いですね。

また、尿をアルカリ化する野菜や海藻類を使ったサラダなども、積極的に召し上がるようにしましょう。枝豆、海藻サラダ、野菜スティック、もずく酢などがおすすめです。

 

6.高尿酸血症・痛風を放置すると・・・

高尿酸血症を治療せずに放っておくと、体内で多くなった尿酸が溶けきれずに関節などで結晶化し、痛風やさまざまな病気の原因になることがあります。また、腎臓に結晶化して尿路結石や腎障害を引き起こすこともあります。ほかにも、高血圧症、脂質異常症、などの生活習慣病を合併することが多く、動脈硬化が起こりやすくなるといわれています。

 

7.おわりに

高尿酸血症・痛風改善のための食事は、生活習慣病予防にも繋がります。生活習慣を見直す機会と前向きにとらえ、改善に取り組んでいきましょう。

高尿酸血症・痛風を指摘されたご本人だけでなく、ご家族皆で食事を見直されるのも良いかもしれませんね。

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