日々悩まされる頭痛に!家・職場にストックしておきたい漢方薬5選【薬剤師推薦】

日々の頭痛に長年悩まされて、頭痛薬を常用しているという方にご提案です。
漢方薬という選択肢も考えてみませんか?

「漢方薬に興味はあるけど、どこで購入していいのか分からない」
「漢方薬を試してみたいけど頭痛薬より効き目が弱そうだし…」
「慢性的な頭痛には漢方薬が良いと聞いたけど」
などの疑問を薬剤師が解消!

これを読んで、漢方薬選びにお役立て下さい!
※この情報は、2017年3月時点のものです。

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1.頭痛をどのように漢方薬が緩和させるのか?

「頭痛」といってもさまざまな種類がありますよね。

漢方治療の対象は、脳出血や脳梗塞などの危険な頭痛を除いた、いわゆる「慢性頭痛」です。

漢方では東洋医学的な頭痛の原因を、全身のバランスの偏りから判断します。

例えば、生命のエネルギーである「気(き)」が正しく巡らず逆行した「気逆(きぎゃく)」の頭痛なのか、血液など「血(けつ)」の流れが滞った「瘀血(おけつ)」の頭痛なのか、もしくは体内に余分な「水(すい)」が溜まった「水毒・水滞(すいどく・すいたい)」の頭痛なのか、ということを見極めます。体質、生活習慣、症状の現れ方などから証(しょう)を判断することが非常に重要で、例えば気(き)逆(ぎゃく)には気を巡らす漢方薬などを、瘀(お)血(けつ)には「血(けつ)」の滞りを緩和させる漢方薬などを選びます。

このように、全身のバランスの崩れを見つけ出し、そのバランスを調えるための漢方薬を取り入れて疾患を改善しようとするのが漢方の考え方です。

2.頭痛の東洋医学的原因別!頭痛に使用する漢方薬の種類

漢方は長年にわたる経験医学のため科学的根拠が乏しいものもありますが、下記5つは『慢性頭痛の診療ガイドライン2013』で頭痛に有効なエビデンスをもつ漢方薬として推奨されています。

2-1. 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)(片頭痛にはまずはコレを!)

構成生薬:呉茱萸(ごしゅゆ)、人参(にんじん)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)

胃腸が弱く、冷え症の方で、吐き気を伴う片頭痛に。繰り返す頭痛、緊張型頭痛にも使用します。
エアコンの風にあたったり冷たいものを食べた時の頭痛にも使います。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は苦味が強く飲みづらい漢方薬として有名ですが、一般に体質に合う漢方薬は美味しく感じる、といわれます。味が気にならず飲めるかどうかが、体質に合っているかの判断基準にもなります。

定時服用により頭痛の頻度や痛さの軽減が期待できます。2週間ほど服用して効果の様子をみると良いでしょう。1回の服用で頭痛が緩和することもありますので、頓服としてもお勧めです。

2-2. 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)(のぼせ、胃下垂、動悸がある方向け)

構成生薬:桂枝(けいし)、甘草(かんぞう)、白朮(びゃくじゅつ)(蒼朮(そうじゅつ))、人参(にんじん)、乾姜(かんきょう)

胃腸が弱く、手足の冷えがあったとしても、のぼせ感や上半身の熱感がある方で、下痢を伴う頭痛に。
体力のない虚弱体質の方でも使用可能です。

体質によっても効き目は異なりますので試す価値はあるでしょう。頭痛や動悸を穏やかにし、吐き気や嘔吐を抑制できる可能性があります。
ただし、アルドステロン症(原発性・続発性)の方、ミオパシーのある方、低カリウム血症の方はお飲みいただけません。

2-3. 釣藤散(ちょうとうさん)(高血圧傾向の中高年の方向け)

構成生薬:釣藤鈎(ちょうとうこう)、菊花(きくか)、石膏(せっこう)、麦門冬(ばくもんどう)、人参(にんじん)、陳皮(ちんぴ)、半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう)、防風(ぼうふう)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)

動脈硬化や高血圧症があって、ストレスを溜めやすい方で、イライラ感や頭重感を伴う頭痛に。
早朝起きた時に頭痛があり、動き始めるといつの間にか症状が落ち着いているという方に使用します。

胃腸が弱い方は胃もたれを起こすことがあるので、その場合は食後服用が良いでしょう。効果が出てくるまで数か月かかる場合もあります。

2-4. 葛根湯(かっこんとう)(肩こりや筋肉のこわばりがある方向け)

構成生薬:葛根(かっこん)、麻黄(まおう)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)、桂枝(けいし)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)

長時間同じ姿勢であったなどで一時的な緊張型頭痛、肩こりがある方の頭痛に。
風邪薬というイメージがあるかと思いますが、筋肉の緊張からくる頭痛にも使用します。寝違え頭痛にも使います。

比較的体力がある時に使う薬です。生薬に麻黄(まおう)を含むため、高血圧や心臓病の方、腎臓病の方、胃腸が弱い方には注意が必要です。短期間での服用が好ましく、体質改善を目的とした長期連用はお勧めできません。

2-5. 五苓散(ごれいさん)(雨の日に頭が痛くなる方向け)

構成生薬:沢瀉(たくしゃ)、猪苓(ちょれい)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)、桂枝(けいし)

尿量が少なく、むくみやすい方で、めまいや口の渇きを伴う頭痛に。
天候で左右される頭痛に使用します。水分代謝の滞りを緩和させる作用があり、二日酔いの頭痛にも使います。

頓服よりも定時服用が良いでしょう。様々なタイプの頭痛に使用できますので、体質的に合うのであれば試してみたい漢方薬です。

2-6. その他の漢方薬

頭痛に対して主に使用する漢方薬は上記の5つですが、その他にも経験的に頭痛に使用する漢方薬は下記のものがあります。

肩こりが慢性的で便秘を伴う頭痛:大柴胡湯(だいさいことう)

腹部の冷えと頭冒感がある頭痛
:半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

月経不順を伴う頭痛:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

冷えると痛みが増す頭痛:当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

立ちくらみや疲れ目の起こりやすい人の頭痛:苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

頭痛全般で頓服で用いる場合
:川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)

 

他には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、五積散(ごしゃくさん)、疎経活血湯(そけいかっけつとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、抑肝散(よくかんさん)なども使用します。

また、漢方薬の服用タイミングは、一般的に空腹時が勧められています。
ただし、胃腸虚弱な方は食後服用でも良いでしょう。

漢方薬の副作用は、全くないとは言い切れません。上記の漢方薬でも蕁麻疹、怠さ、肝機能障害、間質性肺炎などの副作用が起こりうる可能性があります。

万が一「おかしいな…」と思う症状が起きた場合は、速やかに医師や薬剤師にご相談を。また、副作用と思われるような自覚症状がなくても、漢方薬を飲み続ける場合は、定期的な受診をお勧めします。

3.漢方薬に関するみんなの疑問にお答え

3-1. 病院で処方してもらえる漢方と市販薬、漢方薬局の漢方は違う?

構成生薬は同じだとしても、成分量が違うケースが多いです。

漢方薬は「生薬」と呼ばれる薬効のある植物や鉱物を組み合わせて作られる薬で、煎じ薬、エキス製剤、丸剤、散剤といったものがあります。煎じ薬(湯液)は、細かく砕いた生薬を煮出した液のことです。

エキス製剤は、湯液から有効成分のエキスを抽出して細粒・顆粒・錠剤にしたものです。
エキス製剤は、大抵は個包装で簡単に服用でき、同じ製品であればどこでもらったとしても成分量、品質は安定しています。

ただし、効果は煎じ薬の方が期待できることがあります。

現在、病院で処方してもらえる医療用漢方薬と市販の漢方薬はエキス製剤がほとんどですが、その大きな違いは有効成分量です。(同じ場合もあります。)

医薬品製造販売指針によると、医療用では成書(古典など)で定められた全量を用いるとされているのに対し、市販用では医療用の処方の50%以上の量とされています。よって、市販薬は、医療用漢方薬より効果が低い可能性があるといえるでしょう。

一方、漢方薬局で購入する漢方薬はさまざまな種類がありますが、一般に多いのは煎じ薬です。
漢方薬局によって扱う生薬の種類や価格は違うため、値段は統一されていません。

ちなみに、煎じ薬も保険適用で、病院で処方してもらえる場合があります。
しかし、漢方薬の高度な知識を持った医師と煎じ薬が調剤可能な薬局のあるところとなりますと、対応している医療機関の数は限られます。

3-2. 漢方薬って保険は利くの?

漢方薬は生薬の組み合わせ方次第で様々な処方が可能ではありますが、そのうち約150種の処方は健康保険が適用されるため、漢方を扱っている医療機関では保険適用で出してもらうことが可能です。

薬代の他に診察料や調剤料が別途かかりますが、長期服用の場合は保険適用の方が市販で購入するより安く済む場合が多いです。
しかし、保険適用外の自由診療として処方している医療機関もありますので、事前に病院等に確認をとってからの受診をおすすめします。

3-3. 妊娠中・授乳中でも大丈夫?

漢方薬が妊娠中でも安全に飲めるかについては、まだわかっていない点も多いです。授乳中は、お子さんに漢方薬の成分が摂取される可能性はあります。そういったリスクを心配するなら、漢方薬も薬なので飲まないにこしたことはありません。

薬はできるだけ飲みたくないけど、頭痛がツライ、そんな日もありますよね。

妊娠早期(~15週まで)を除けば、妊娠中・授乳中の頭痛時でも比較的安心して服用できる可能性がある漢方薬は「五苓散(ごれいさん)」と「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」です。妊婦さんのつわりやむくみ対策の時にも処方される薬です。

ただし、体質や症状に合わない場合もありますので、自己判断で服用する前に必ず産婦人科医や薬剤師に相談しましょう。

ちなみに、妊娠中に服用しない方がよい生薬として麻黄(まおう)・附子(ぶし)・桃(とう)仁(にん)・牡丹皮(ぼたんぴ)・大黄(だいおう)などがあげられます。子宮筋に何らかの影響を及ぼす可能性のある生薬は避けた方が無難です。

また、授乳中に大黄(だいおう)を服用中に母乳を飲んだ乳児が下痢を起こしたという報告もあります。
しかし、上記の成分が配合された漢方薬の妊産婦への投与は専門家の間でも賛否両論あるのも事実です。

3-4. 片頭痛は漢方薬で治る?

適切なものを服用すれば、症状を緩和できます。

実際に、漢方薬を内服することで片頭痛の発作薬のトリプタン製剤を服用回数が減った、という事例が報告されています。
ただし、体質に合わない漢方薬だと飲まない方が良い場合も多いので、専門家の指導のもとで漢方治療をしましょう。

5.まとめ

日々の生活に支障をきたしてしまう慢性頭痛は、本当につらいものです。

頭痛の改善をはかるには、まずはライフスタイルの見直しが大切。不規則な生活やストレスも頭痛の原因になりますので、もし思い当たる節があればご自身を労わって下さいね。痛みにすぐ対処できるという点では西洋薬も決して悪いものというわけではないので、場面によって薬の使い分けをするのが良いかと思います。

そして漢方治療では、自分の体質に合った漢方薬を見つけることが何よりも大切です。

吐き気のある片頭痛にはまずは「呉茱萸(ごしゅゆ)湯(とう)」をおすすめしますが、それ以外の頭痛で判断に迷う時には、お近くの医療機関か漢方薬局でご相談されると良いでしょう。体質にピタリとはまる漢方薬ならば、頭痛を緩和させる可能性がある有用なツールとなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が少しでも頭痛治療のお役に立てば幸いです。

 

 

執筆
薬剤師:響野 ユカ
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