吐き気を伴う頭痛は危険なサイン?注意すべき頭痛について解説

西口 めぐみ

頭痛はよくみられる症状です。ほとんどは、命に関わらない頭痛ですが、一部には放っておくと命に関わる頭痛があります。頭痛に伴って、吐き気があることも度々ありますが、これは危険な頭痛なのでしょうか。

吐き気や発熱、意識が普段と違うなどの頭痛の症状が出た場合は、重篤な病気のサインである可能性があります。症状によっては命に関わるため、早めに医療機関を受診することが大切です。

今回は、頭痛の原因について解説するとともに、吐き気を伴っている時の重篤な病気の可能性や注意点についても解説していきます。

 

※この情報は、2018年5月時点のものです。

 

1.頭痛の原因は?

頭痛は様々な原因で起こります。原因に応じて、一次性頭痛と二次性頭痛に分けます。

一次性頭痛とは、いわゆる「頭痛もち」と言われる頭痛のことで、二次性頭痛とは、原因がある頭痛のことを指します。二次性頭痛の原因は、脳卒中、感染(髄膜炎、脳炎など)、脳腫瘍、薬剤性など多岐に渡ります。

 

2.吐き気を伴った頭痛は、大丈夫?

吐き気を伴った頭痛の場合、危険なんじゃないかと心配になることも多いと思います。

 

片頭痛などの一次性頭痛の場合は、しばしば吐き気を伴うことがありますので、吐き気を伴うことだけで、大丈夫かどうかは判断が難しくあります。そのため、吐き気だけではなく、「いつもと違う症状がでていないか?」というところが判断のポイントとなります。

 

また、普段、頭痛もちではない人の場合は、吐き気はひとつの判断基準となり、頻回な吐き気、嘔吐を伴っている場合は危険なサインであり、早めの受診をお勧めします。

 

2-1. こんな頭痛は要注意、重篤の病気の可能性も

二次性頭痛のうち、急いで病院受診をした方が良い場合があります。頻回な嘔吐以外には、以下のような症状があると危険なサインです。

 

○今まで経験したことのない強い頭痛(バットで殴られたような頭痛)

○突然始まった頭痛

○意識が普段と異なる場合

○痙攣をしている場合

○徐々に痛みが増強している場合

○呂律困難がある場合

○発熱を伴っている場合

○頭部打撲歴がある場合

上記のような症状がある場合、くも膜下出血、脳出血、慢性硬膜下出血などの頭蓋内出血、髄膜炎や脳動脈解離、脳腫瘍などが考えられます。

放っておくと、生死に関わるものもあるため、危険なサインがみられる場合には、すぐに受診しましょう。

2-2. 吐き気がひどい場合の対処法・注意点

危険なサインがなく、片頭痛に伴った吐き気の場合は、前兆や痛み始めの時に鎮痛薬を内服することで、症状の悪化や吐き気が起こるまでひどくなるのを抑えることができます。ただし、鎮痛薬を乱用すると、薬物乱用頭痛が生じるので注意しましょう。

薬物乱用頭痛とは、3ヶ月以上鎮痛薬を常用しており、1ヶ月に15日以上頭痛がみられ、薬物を中止すると2ヶ月以内に改善する頭痛のことを指します。常用というのは、鎮痛薬は1ヶ月に15日以上、エルゴタミン、トリプタン、オピオイド、複合薬物は1ヶ月に10日以上使用する場合です。

頭痛発症時にはできるだけ静かなところで安静にすると改善しやすいです。吐き気が強い時は、制吐薬を使用することもあります。制吐薬は吐き気が強い時には使用しても問題ありません。ですが、何回も使用しなければ治らない場合には、受診をおすすめします。

 

3.まとめ

今回は、頭痛の原因について解説するとともに、吐き気を伴っている時の重篤な病気の可能性や注意点についても解説しました。普段、頭痛を持たれていない方の場合は、吐き気はひとつの判断基準のひとつで、頻回に症状が見られる場合には早めに医療機関を受診するようにしましょう。

但し、吐き気が伴った頭痛は、すべて危険な頭痛というわけではなりません。ですが、今回、ご紹介したような危険なサインを伴った頭痛の場合には、速やかに受診するようにしましょう。

 

文献

 

慢性頭痛診療ガイドライン(日本頭痛学会)

 

 

 

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