胸焼けや吐き気には様々な原因が…!注意すべき症状や解消法までを詳しく解説

何の前触れもなく突然襲ってくる胸焼けや吐き気。多くの人は経験があることと思います。
軽い胸焼けや吐き気だけでは病院へ行かず、市販の胃薬を飲んで不快な症状をやり過ごしている人も多いでしょう。しかし、胸焼けや吐き気は思わぬ重篤な病気から生じる症状の可能性もあり、決して看過することのできない症状です。

ここでは、突然襲ってくる胸焼けや吐き気の原因と、注意すべき重大なサイン、そして症状の解消法までを詳しく解説します。
※この情報は、2018年6月時点のものです。

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1.胸焼けや吐き気はなぜ生じるの?

胸焼けや吐き気は誰でも一度は経験したことのある、ごくありふれた症状です。しかし、どのような原因で胸焼けや吐き気が生じているのかを正しく理解している人は少ないでしょう。

 

胸焼けと吐き気の違い、その発症メカニズムを詳しく見てみましょう。

 

1-1. 胸焼けと吐き気の違い

胸焼けとは、みぞおちから胸骨付近にかけて焼けつくような不快感や痛みを生じるものです。胸焼けは「胃もたれ」とも言いますが、胃酸が突き上げてくるような症状が現れることもあり、これを「吐き気」と感じる人もいます。

 

胸焼けと吐き気は非常に似た不快さを感じるものですが、それぞれの発症メカニズムは大きく異なります。

 

①胸焼けのメカニズム

胸焼けは、胃酸が食道に逆流して食道の粘膜がダメージを受けることが主な原因です。

 

通常、食べ物は口から食道へ流れ、胃にたどり着きますが、食道と胃の境目には括約筋と呼ばれる筋肉があり、食道と胃を隔てる「ドア」の役目を果たしているのです。

 

つまり、食道に食べ物が入り、胃の中へ流れ込む特には括約筋が開きますが、それ以外の時には固く閉じて、胃の中のものが食道に入り込まない仕組みになっているのです。

 

しかし、何らかの原因でこの括約筋が正常に働かず、胃酸を含む胃の内容物が食道へ逆流すると、みぞおちから胸骨にかけて焼けるような不快感や痛みを伴う胸焼けを引き起します。また、胸焼けは胃酸の食道への逆流が生じなくても、胃酸が過剰に分泌されたり、胃の働きが弱まって胃内の内容物が腸管へスムーズに送られないことが原因のこともあります。

 

②吐き気のメカニズム

吐き気は乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層で見られる症状ですが、発症には延髄にある「嘔吐中枢」が深く関わっています。

 

何らかの原因で、この嘔吐中枢が刺激されると、胃の内容物を吐き出したいという感覚が生じます。嘔吐中枢への刺激が軽度であれば「吐き気」が生じ、強い刺激が加われば胃の逆流運動が生じて「嘔吐」を生じます。

 

1-2. 胸焼けと吐き気の関係

このように、胸焼けと吐き気は異なるメカニズムで生じるものです。しかし、胸焼けは胃酸が食道へ逆流することで生じるため、胃からの突き上げが生じ、この感覚を吐き気と感じることがあります。

 

また、胃酸が過剰に分泌されたリ、胃の働きが悪くなることが嘔吐中枢を刺激することもあり、胸焼けと吐き気は発症メカニズムが異なるものの、同時に生じることも少なくないのです。

 

2.胸焼けと吐き気を生じる病気

胸焼けと吐き気は異なる発症メカニズムですが、ほぼ同時に生じることも多々あります。では、胸焼けと吐き気はどのような病気によって同時に引き起こされるのでしょうか?代表的な病気を詳しく見ていきましょう。

 

2-1. 逆流性食道炎

胸焼けの多くは逆流性食道炎によって引き起こされます。逆流性食道炎とは、食道と胃の境目にある括約筋が緩むことで、胃酸が食道に逆流して食道粘膜にダメージを与える病気です。原因は様々ですが、筋力の低下や姿勢の悪さ、食道裂孔ヘルニアなどの加齢による生理的な変化や、暴飲暴食、肥満などの生活習慣が関わっていることが考えられています。

 

非常によく見られる病気ですが、放置すると食道がんの発症リスクが上昇するとの報告もあり、胃酸を抑える薬の服用や生活習慣の改善が必要です。

 

2-2. 胃炎、胃潰瘍

胃炎や潰瘍では胃の働きが悪くなることで胸焼けや吐き気を生じることがあります。

 

胃炎や胃潰瘍の原因には、ピロリ菌の感染やストレス、消炎鎮痛剤をはじめとした薬の副作用が挙げられますが、適切な治療を行わないと潰瘍部からの出血でショック状態となることも少なくありません。

 

治療には胃酸を抑えるタイプの胃薬の服用や、ピロリ菌の除菌治療などが行われます。

 

2-3. 胃がん

胃がんでは、胃の粘膜に潰瘍と類似した傷ができたり、粘膜が硬くなるといった症状が現れます。このため、初期の頃には胸焼けや痛みを生じやすく、進行してがんの容積が大きくなると、胃内の食べ物の流れが悪くなり、吐き気が生じます。

 

胃がんは、早期で発見できれば五年生存率は約90%ですが、進行した状態では50%以下となり他臓器に転移を生じているものでは10%未満というデータがあります。このため、早期発見・早期治療が何よりも重要となるのです。

 

初期の段階では内視鏡でガンを切除することができますが、進行すると胃の摘出や抗がん剤治療が必要です。

 

3.注意すべき症状は?

胸焼けや吐き気はありふれた症状ですが、中には胃潰瘍や胃がんなどの重篤な病気が潜んでいる可能性があります。

 

長引く胸焼けや吐き気に悩まされた場合には、もちろん病院を受診する必要がありますが、次のような症状が同時に現れた場合には重篤な病気のサインである可能性がありますので注意しましょう。

 

3-1. 動悸や息切れ

胃炎や胃潰瘍、胃がんなどによって胃内で慢性的な出血が生じていると、重度な貧血を生じることがあります。一気に大量の出血が生じた場合には吐血が引き起こされますが、じわじわとした出血の場合は患者本人が気づかない間に貧血が進行していることがあります。

 

軽い日常動作での動悸や息切れは貧血のサインかも知れませんので注意が必要です。

 

3-2. 黒い便

胃内で出血が生じると、胃酸で酸化された鉄分が便に含まれ、真っ黒でドロドロと粘性が高い便が出るのが特徴です。いわゆる「タール便」と呼ばれるものですが、このような便が出た場合には、胃や十二指腸などで出血が生じている可能性が高いです。放置せずに速やかに病院へ行くようにしましょう。

 

3-3. 体重減少

胸焼けや吐き気は食欲減退につながりますが、食事量の減少に見合わないような急激な体重減少が見られた場合には、がんなどの消耗性が強い病気が隠れていることがあります。特に過度なダイエットを行っているわけでもないのに、数か月の内に10キロ以上の体重減少がある場合には病院で適切な検査を受けるようにしましょう。

 

4.胸焼けと吐き気の解消法を実践してみよう!

胸焼けと吐き気は体の中に何かしらの異常が生じているサインです。放置せずに検査・治療を受けるようにしましょう。

また、胸焼けや吐き気は病院での治療だけでなく日常生活の中で解消法を実践することで症状を改善することができます。おすすめの解消法を解説しますので、ぜひ実践してみて下さい。

 

4-1. 食後すぐに横にならない

胸焼けや吐き気があるときは、食後一時間は横にならないようにしましょう。胸焼けや吐き気で苦しい時は横になりたくなりますが、胃酸が食道へ逆流しやすくなりますので食後一時間は座った状態をキープすることが大切です。

 

4-2. 食事中や食後は体の締め付けを控える

食事中や食後は体を締め付けるような服装を避け、できるだけリラックスできる環境を整えましょう。体の締め付けは胃の内容物の逆流や胃内での停滞の原因となることがあります。

 

4-3. 乳製品を摂る

牛乳を始めとした乳製品は、胃の粘膜を保護する作用があります。このため、胃炎などが原因で生じる胸焼けや吐き気には有効であるとされています。食前や食後に一杯の牛乳やヨーグルトなどを摂るようにしましょう。

 

5.まとめ

胸焼けや吐き気は発症メカニズムが異なりますが、同時に生じることも多々あり、非常に重篤な病気が隠されていることも少なくありません。

 

このため、胸焼けや吐き気が続くときは放置せずに病院を受診して検査・治療を受けるようにしましょう。また、重症化のサインがあるときはなるべく早めの受診を心がけてください。

 

適切な治療を受けて日常生活での解消法も実践し、胸焼けや吐き気から解消された日々を取り戻しましょう。

執筆
医師:ママさん女医あっきー
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