【角質増殖型白癬】かかとの水虫に効く市販薬は?使用方法や使用上の注意点についても解説

「かかとが乾燥してガサガサした状態が続いている」「かかとの皮がポロポロとめくれて粉をふいたような状態になる」。こんな症状に悩まれている方はいませんか?これはただの乾燥肌ではなく、かかとの水虫である可能性があります。


水虫は足指の間にできることが多いですが、かかとや爪などの硬い部分にも広がることがあります。これらは、専門的には「角質増殖型白癬」と呼ばれ、水虫の菌が皮膚の奥深くにまで入り込んでいるため、治療が難しいことで知られています。ただし、現在では角質増殖型白癬を治療するための市販薬も販売されており、根気よく治療を続ければ自分で治すことも可能です。


この記事では、かかとの水虫にお勧めの市販薬や、薬を使うときの注意点などについて解説しています。家族など身近な人に水虫を移さないためにも、できるだけ早めに治療を開始することをお勧めします。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

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1.かかとの水虫とは?

水虫とは白癬菌と呼ばれる真菌(カビの一種)によって引き起こされる皮膚の病気です。白癬菌は体の様々な部位に感染しますが、その中でも最も感染する確率が高い場所は足になります。足は普段から靴下や靴に覆われているため、白癬菌の繁殖に適した高温多湿の環境になりやすいためです。

 

水虫は足の中でも特にジメジメしている指の間にできやすいですが、かかと、爪、足の裏などにできることもあります。かかとや爪の水虫は「角質増殖型白癬」と呼ばれており、指の間の水虫と異なり、かゆみなどの症状が出にくいことを特徴とします。

 

また、肌が乾燥する冬場になると症状が悪化しやすいという特徴もあります。特にかかとの水虫は、患部がガサガサしたりひび割れたりするため乾燥肌と間違えやすく注意が必要です。

 

水虫は放っておいても自然に治ることはありません。家族など身近な人に感染が拡大したり、患部に細菌が入り込んで2次感染を起こしたりする可能性もあるため、抗真菌薬を用いて適切に治療することが必要になります。

 

2.市販の水虫治療薬の成分

水虫は白癬菌による感染症のため、患部に抗真菌薬を塗布して白癬菌を殺すことで治療します。市販の抗真菌薬にはブテナフィンやテルビナフィンと呼ばれる有効成分が主に含まれています。

 

これらの成分は、真菌細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することで、真菌の繁殖を抑制します。一方でヒトの細胞膜にはエルゴステロールは含まれないため、ヒトの細胞には害を及ぼしません。このため、これらの抗真菌薬は安全性が高く、市販の水虫治療薬として用いることが認められています。

 

市販の水虫治療薬には抗真菌薬以外にも以下に示すような成分が含まれており、水虫の症状を和らげる働きをします。

 

・クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン、ジブカイン塩酸塩、リドカイン、クロタミトン…主に水虫によるかゆみを鎮めます。

・l-メントール…患部に清涼感をもたらしてかゆみを鎮めます。

・イソプロピルメチルフェノール…患部周辺で雑菌が繁殖するのを抑えます。

・グリチルレチン酸…患部の炎症を抑える働きがあります。

・尿素…皮膚を柔らかくして薬の浸透を助けます。

 

3.かかとの水虫にお勧めの市販薬は?

かかとの水虫にお勧めの市販薬は以下の商品になります。ドラッグストアやインターネット通販などで手軽に入手できるお薬なのでぜひご検討ください。

 

【第2類医薬品】メンソレータム エクシブ Wディープ10クリーム/ロート製薬

かかとの水虫治療の定番のお薬です。抗真菌成分のテルビナフィン塩酸塩に加えて10%の尿素が配合されています。尿素の働きにより硬いかかとを柔らかくして皮膚の奥深くまでテルビナフィン塩酸塩が浸透しやすい状態を作り出します。1日1回の使用で24時間効果が持続します。

 

 

患部に薬を塗布するときの注意点

 

水虫を治療する場合は、正しい使用法を守りながら薬を塗布することが大切になります。具体的には以下に示すポイントに従って塗布するようにしてください。

 

【広範囲に塗る】

水虫の薬を症状のある部分にしか塗らない方が多くいますが、実はこれは間違ったやり方です。白癬菌は症状のある部分だけではなく、足全体に生育している可能性があります。このため、薬を塗るときは、かかとだけではなく足全体(足の裏から指の間まで)に渡ってむらなく塗布することを心がけましょう。

 

【塗布量の目安は片足で1g】

片足全体に満遍なく薬を塗布する際の目安となる量は1g程度とされています。チューブに入ったクリームなどの場合は、クリームを、大人の人差し指の先端から第一関節まで絞り出した量が約0.5gとなりますので、これを2回分とったときの量とほぼ等しくなります。また、メンソレータム エクシブ Wディープ10クリームのように壺型の容器に入った薬の場合は、大人の人差し指の先端から第一関節の長さまでクリームをすくい取ったときの量が約1gとなります。

 

【お風呂上りに薬を塗る】

お風呂上りは皮膚が柔らかくなっているため、薬が奥深くまで浸透しやすくなります。かかとなどの硬い部分に塗布する場合は、このタイミングで塗ることが特に重要になります。また、塗布する前には足についた水分をしっかりとタオルで拭き取っておくようにしましょう。

 

【薬を塗った後はきちんと手を洗う】

薬を塗布した後の手には白癬菌が付着している可能性があります。塗布後は石鹸などを使い、手についた薬とともに菌をしっかりと洗い流すようにしてください。

 

【根気よく塗り続ける】

水虫の治療は症状が治まった後も根気よく続けることが非常に大切です。白癬菌は足の広い範囲に渡って住み着いており、死滅させるのはたやすいことではありません。特にかかとの水虫は完治させるまでに最短で6カ月程度はかかるとされています。治っているように見えても、油断せずに塗布を継続することを忘れないでください。

 

 

病院で処方される薬と市販薬の効き目の違いについて

 

かかとや爪などで増殖する角質増殖型の水虫は市販薬を塗布しても思ったような効果が得られない場合があります。これは、角質が非常に厚い層であるため薬が浸透しにくく、奥深くに潜んでいる白癬菌には効果が出にくいためです。このような場合は、抗真菌成分を含んだ内服薬で治療するという方法もあります。

 

内服薬であれば薬の成分が血流に乗って患部の隅々にまで行き渡ります。市販の水虫治療薬には外用薬しかありませんが、病院であれば内服用の抗真菌薬を処方してもらうこともできます。

 

ただし、内服用の抗真菌薬は良く効く反面、副作用のリスクが高いものもあります。他の薬との飲み合わせに注意が必要であったり、特殊な飲み方を必要とする薬もあるため、医師の指示をきちんと守り正しく服用することが大切になります。

 

4.市販の水虫治療薬の副作用は?

市販の水虫治療薬は安全性の高いものがほとんどであり、副作用についてはそれほど心配はいりません。ただし、人によっては以下の症状が生じる可能性もあるため、念のため注意するようにしてください。

 

・かぶれ、刺激、熱感、乾燥

・鱗屑、落屑(フケやアカなどの皮膚はがれ)

・皮膚の亀裂、痛み、色素沈着

・発疹、発赤、かゆみ、蕁麻疹、ただれ、つっぱり感

 

ちなみに、病院で処方される内服用の抗真菌薬には、副作用や飲み合わせに注意が必要なものがあります。こうした薬を服用する場合は、医師や薬剤師の指示をきちんと守るようにしましょう。

 

5.こんなときは早めに病院へ

かかとの症状が水虫であるかどうかを正確に判断するには、病院で患部の組織を顕微鏡で検査してもらう必要があります。市販薬を2週間以上使い続けても症状が良くならない場合は、水虫以外の疾患の可能性もありますので、病院を受診する方が良いでしょう。

 

市販薬を使うことで皮膚がかぶれたり、症状が悪化してしまった場合にもできるだけ早く病院を受診してください。

 

6.水虫になったときの注意点は?

かかとの水虫を治すには抗真菌薬を塗布することに加えて、生活習慣の改善が大切になります。具体的には、以下に示すような点に注意するようにしてください。

 

・患部を石鹸でよく洗うなど常に清潔な状態を保つ。

・靴下、タオル、足ふきマットなど患部に接触するものは小まめに洗濯する。

・お風呂に入ったり汗をかいたりして足が濡れた場合は、タオルで拭いてしっかりと乾燥させる。

・症状が治まった後も一定期間は薬を塗布し続ける。

・スリッパ、タオル、足ふきマットは感染の拡大を防ぐため、家族と共用しないようにする。

・床を小まめに掃除機がけするなどして菌の繁殖を防ぐ。

 

7.まとめ

硬く厚い皮膚に覆われたかかとの水虫を治療するためには根気よく薬を塗り続けることが必要になります。かゆみなどの症状が無いからといって油断せずに、最低半年はきちんと薬を使うようにしましょう。また、白癬菌の増殖を防ぐために日常生活における注意点をきちんと守ることも忘れないでください。

執筆
薬剤師:おくすり スペシャリスト
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