喉の痛みや咳、子どもに多い溶連菌感染症の症状を解説

子どもがのどの痛みや咳を訴えたら、そのほとんどの場合はウイルスによる呼吸器感染症です。しかし、「溶連菌」という細菌により、のどの痛みや咳が生じることもあります。ふだんなかなか聞かない溶連菌はどんな症状を引き起こすのでしょうか?

今回は、溶連菌感染症について解説するとともに、その症状、治療法、また予防方法についても説明します。
※この情報は、2018年2月時点のものです。

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1.溶連菌感染症ってどんな病気?

溶連菌は正式には「溶血性連鎖球菌」と言います。細菌の一種で人間の場合、呼吸器とくに喉に感染します。溶連菌感染症は小学校6年生くらいまでの子供に多く発症します。冬から初夏にかけて流行する傾向にあり、のどの痛みと発熱と言った風邪に似た症状が現れます。溶連菌に感染した人のせきやくしゃみなどによる飛沫で感染します。感染力は比較的強く、兄弟間で感染することも多い病気です。

 

溶連菌感染症は子どもに多い病気ですが、大人でも発症することがあります。特に疲労やストレスなどにより免疫力が低下していると感染しやすくなります。溶連菌に感染してから2-5日間程度が潜伏期間になります。この間は症状が現れませんが、他者へ溶連菌を感染させてしまうことがあります。

 

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2.溶連菌感染症の症状は?

溶連菌感染症はまず、「喉の痛み」や「咳」、「発熱」と言った症状が現れます。これらは風邪によく似た症状です。そのほか頭痛や吐き気、嘔吐などの症状が現れることもあります。風邪と見分けることが難しいですが、風邪の時と比べて喉の痛みや異常を強く現れることが特徴です。

 

舌にイチゴ舌と呼ばれる特徴的な症状が現れることもあります。舌にイチゴのようなぶつぶつが生じて赤みを帯びます。また手足に発疹が生じ、リンパ節や扁桃腺が腫れることもあります。

 

溶連菌感染症か風邪かは検査することで確かめることができます。診断キットがあり、それを用いれば20分程度で感染の有無を確認することができます。

 

3.溶連菌感染症の治療法

溶連菌感染症は細菌を殺すための抗生物質を服用することが治療のために有効です。

 

抗生物質を飲み始めてから1日程度で熱が引いてきます。そのほかの症状も2-3日程度で治まります。ただし熱や症状が引いたからと言って、医師以外の判断で抗生物質の服用をやめてはいけません。溶連菌がしっかりと体内からいなくなるまで抗生物質の服用を続けないと重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

 

連鎖球菌による代表的な合併症には急性糸球体腎炎とリウマチ熱があります。

 

急性糸球体腎炎は溶連菌により腎臓の糸球体に炎症が生じ、腎機能が低下する病気です。急な血尿やタンパク尿が現れ、むくみが生じます。また高血圧が現れることもあります。急性糸球体腎炎を発症した場合、入院が必要になる場合があります。また激しい運動は避け、塩分やタンパク質、水分の摂取制限を行う必要もあります。小さい子どもにとっては治療が負担になってしまうことがあります。

 

リウマチ熱は連鎖球菌が原因で関節や心臓に炎症が発生する病気です。高い発熱や関節痛が生じ、心臓に炎症が起きると胸痛や動悸が生じます。心臓弁膜症の原因にもなり、年をとってから心不全や不整脈を起こすこともあります。

 

勝手な判断で服薬をやめてしまうことはとても危険です。しっかりと医師の指示通りに服薬し、症状が改善されてから医師の診察を受けて溶連菌が体内から完全にいなくなったことを確認するようにしましょう。

 

4.予防と感染拡大防止のために

溶連菌にはワクチンがないため、予防接種は存在しません。そのため完全な予防は非常に困難です。予防するためにはほかの呼吸器感染症と同様の手段が有効です。溶連菌を初めとする呼吸器感染症の予防には以下のような手段があります。

 

・手洗い、うがい

手洗いとうがいは呼吸器感染症を予防するための基本です。

しっかりと習慣にしましょう。

 

・人の多いところではマスクを着ける

駅などの不特定多数の人間がいる場所ではその分、細菌やウイルスに感染しやすくなります。

そういう場所では飛沫感染を防ぐためにマスクが有効です。

 

・食器は共用しない

溶連菌は感染した人の唾液などからでも感染します。

お皿やフォーク、スプーン、コップなどの食器類を強要しないようにすると家庭内での感染のリスクを低下させることができます。

 

・のどの痛みを訴えたら早めに病院に行く

溶連菌感染症は感染力が強いうえに、風邪と症状が似ているためとりあえず様子を見てしまうこともあります。そうなると知らず知らずのうちに周囲に感染を広げてしまうので、風邪の諸症状、特に喉の痛みを子どもが訴える場合は早めに病院に行きましょう。

 

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5.まとめ

溶連菌感染症は溶連菌という細菌が喉に感染することで発症する呼吸器感染症です。

 

発熱と喉の痛み、咳などが特徴ですが風邪と見分けがつきづらいこともあります。

 

溶連菌は感染力が強く、またしっかり菌を体内から追い出さないと重篤な合併症が発症することもあります。常日頃から呼吸器感染症を防ぐため手洗いうがいやマスクの着用を徹底し、もし子どもがのどの痛みを訴えたら早めに医療機関で診察を受けることが重要です。

 

執筆
医師:大見貴秀
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