口唇ヘルペスに使用される飲み薬の効果と価格は?市販薬の注意点もチェック!

唇が熱を持って痛痒い・・・。そのうち赤く腫れて水ぶくれができてきます。これが口唇ヘルペスです。風邪を引いたり、仕事が忙しかったり、疲れが溜まった時、唇にヘルペスができてしまう人は結構多いです。

最近は市販薬も販売されていて、口唇ヘルペスに頻繁にかかる人は、怪しいと思ったら塗り薬を使うという方も少なくないと思います。でも、初めて口唇ヘルペスになったり、症状がひどい時は、塗り薬よりも病院で処方される飲み薬が効果的と言われています。

今回は口唇ヘルペスの飲み薬について詳しくまとめてみようと思います。
※この情報は、2017年3月時点のものです。

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1.口唇ヘルペスってどんな病気?

ヘルペスウイルスにより唇にできる疱疹のことを口唇ヘルペスと言います。昔は「熱のはな」と呼ばれたりしていました。

 

初期症状は皮膚の違和感。ピリピリ、チクチク感じたり、熱っぽくほてったり、痒くなったりする人もいます。その後、赤く腫れてきて痛痒くなり、水疱ができ、1週間程度で水疱はかさぶたとなり自然に治っていきます。

 

ヘルペスウイルスと呼ばれるウイルスには様々な種類のものが存在します。口唇ヘルペスの原因となるのはヘルペスウイルスの中でも単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)と呼ばれるウイルスです。単純ヘルペスウイルスが原因でできる疱疹のことを単純疱疹と言いますが、口唇ヘルペスの原因となる単純疱疹ウイルス1型は上半身に感染しやすく、単純疱疹ウイルス2型は下半身(性器ヘルペス等)に感染しやすいと言われています。

口唇ヘルペス(単純疱疹)は完治しない?

単純疱疹は何度も再発を起こすことが知られています。疲れやストレスが溜まった時、風邪などの病気で消耗している時などに再発しやすいことが知られています。

 

一度感染した単純ヘルペスウイルスは神経の細胞の中に潜んでしまい、完全に倒すことができません。そのため、免疫が弱った時に活発になり、皮膚に疱疹を作ってしまうというわけです。

 

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2.
単純疱疹と帯状疱疹2つのヘルペスの違い

単にヘルペスとだけ言った場合に連想される病気には単純疱疹だけでなく、帯状疱疹という病気もあります。この2つには共通点も多いため、混同されてしまうことがあります。

 

帯状疱疹は単純疱疹とは異なり、帯状の広い範囲に症状が現れます。帯状疱疹の場合、発赤や水疱に加え、個人差はありますが、痛みが強く現れる場合が多いです。

同じヘルペスでも原因となるウイルスが違う

単純疱疹も帯状疱疹もヘルペスウイルスの仲間(αヘルペスウイルス亜科)により引き起こされる病気であるため、「ヘルペス」と呼ばれていますが、口唇ヘルペス(単純疱疹)と帯状疱疹では原因となるヘルペスウイルスの種類が異なる別の病気です。

 

単純疱疹の原因となるのは「単純ヘルペスウイルス」でしたが、帯状疱疹の原因となるのは「水痘・帯状疱疹ウイルス」と呼ばれるウイルスです。名前からわかるかもしれませんが、水痘、いわゆる水疱瘡(みずぼうそう)の原因となるウイルスです。ウイルスとして似た性質を持つため治療にも同じ薬が使用されますが、使用方法が異なるので注意が必要です。

3.
市販もされている塗り薬

単純疱疹に使用される塗り薬には2つの成分があります。

1つはアシクロビル(ゾビラックス®軟膏/クリーム)、もう1つはビダラビン(アラセナ-A®軟膏/クリーム)です。どちらの成分もウイルスが感染した細胞内でウイルスの増殖を抑える効果を持ちます。医療用、市販のどちらも存在しますが、市販のものは単純疱疹の「再発」にしか使用できないので注意が必要です。

市販の塗り薬が再発にしか使用できない理由

口唇ヘルペスに対する塗り薬は、医療用のものと市販用のもので含まれる成分や量は同じです。ただし、市販のものは「口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る)」にしか使用できなくなっています。

 

単純疱疹は様々な皮膚疾患の中でも、比較的症状が特徴的なものではありますが、似た症状の異なる病気も存在します。自己判断で口唇ヘルペス用の薬を使用して間違っていた場合、症状が悪化するまで正しい治療ができなくなってしまう可能性があります。また、単純疱疹ウイルスの初回感染の場合、症状がひどくなることが多く、塗り薬による治療では効果が不十分になってしまう可能性もあります。このような理由から医師の診察を必要としない市販の塗り薬では、再発(過去に医師の診断・治療を受けた方)のみが使用可能ということになっています。

4.
処方薬・口唇ヘルペスの治療に使われる飲み薬(抗ヘルペスウイルス薬)

ここからは口唇ヘルペスの治療に使われる薬についてまとめていきます。

 

ヘルペスウイルスの増殖を抑える効果を持つ薬を抗ヘルペスウイルス薬と言います。塗り薬のみで治療を行うこともありますが、症状がひどくなりやすい初回感染や、中等度以上の症状が出てしまった場合は飲み薬を使用することが多いです。

 

口唇ヘルペス(単純疱疹)と帯状疱疹は同じヘルペスウイルスの仲間が原因となるため、同じ薬が治療に使われますが、飲み方(用法)や飲む量(用量)が異なります。今回の記事ではあくまでも単純疱疹に対する使い方をまとめていきます。帯状疱疹の治療薬については別の機会があればまとめたいと思います。

a. ゾビラックス®錠/顆粒

ゾビラックス®はアシクロビルという物質を成分とする薬で、抗ヘルペスウイルス薬の中でも最も古くから使用されています。ただ、ゾビラックス®は1日あたりの服用回数が多いことが知られています。小児は1日4回となっていますが、成人(15歳以上)の場合、1日5回も飲まないといけません。実際の飲み方としては、生活スタイルにもよりますが、「朝食後、昼食後、15時、夕食後、寝る前」のような特殊な飲み方になります。面倒臭いと思うかもしれませんが、アシクロビルは体内への吸収効率が悪く、このような飲み方をしないと十分にウイルスを倒せるだけの量を体内に取り込むことができません。

アシクロビルの働き

アシクロビルは単純疱疹ウイルスに感染した細胞の中でアシクロビル三リン酸(ACV-TP)という物質に変換されます。この物質はウイルスのDNAに取り込まれることで、ウイルスのDNA合成を阻害し、ウイルスの増殖を抑えます。

増殖したウイルスを倒すのではなく、あくまでもウイルスの増殖を抑える働きとなっているので、ウイルスが増え切ってしまう前に服用することが大切です。そのため、できるだけ早い時期に投与を開始することが推奨されています。

b. バルトレックス®錠/顆粒

バルトレックス®はバラシクロビル塩酸塩という物質を有効成分とする薬で、現在、抗ヘルペスウイルス薬の中で最もよく使用される成分です。ゾビラックス®よりも飲む回数が少なくてもいいのが最大の特徴で、1日2回の服用で効果を発揮(体重10kg未満の小児の場合は1日3回の服用が必要)します。ただ、錠剤はかなり大きいので飲み込みにくいのが欠点です。

 

バラシクロビルはアシクロビルの吸収を改善したプロドラッグ

バルトレックス®はゾビラックス®を改良して作った薬剤で、最大の特徴はアシクロビルに比べて飲む回数が少なくてすむということです。バルトレックス®の成分であるバラシクロビルはゾビラックス®の成分であるアシクロビルにL-バリンというアミノ酸の一種を結合させたものです。この違いにより、バラシクロビルは効率よく体内に吸収され、吸収された後、肝臓で代謝を受け、アシクロビルとなって効果を発揮します。

 

このように、体内で変換されてから効果を発揮する薬をプロドラッグと言います。バラシクロビルはアシクロビルの吸収の悪さを改善する目的で作られたプロドラッグということになります。

c. ファムビル®

ファムビル®はファムシクロビルという物質を有効成分とする薬で、抗ヘルペスウイルス薬の中では最も新しい薬になります。ファムビル®は1日3回の服用で効果を発揮することが可能です。

 

 

ファムビル®の成分であるファムシクロビルの作用はアシクロビルやバラシクロビルに類似したものです。ゾビラックス®に比べて服用回数が少なくて済むこと、バルトレックス®よりも錠剤が小さめで飲みやすいことがメリットとして挙げられます。

 

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5.
抗ヘルペスウイルス薬服用の注意点

口唇ヘルペス(単純疱疹)の治療に使用する量は帯状疱疹に使用する量よりも少なく設定されていることもあり、副作用はそれほど多くはありませんが、頭痛や腹痛、下痢や眠気が出ることがあります。効果を発揮した後、腎臓から排出される薬剤なので、腎機能が低下している人や高齢者では薬が体に溜まりやすくなっている場合があります。服用中は水分を多めに摂ることで尿中への排泄を促し、体の中に薬が溜まってしまうことを防ぐことが可能です。

 

抗ヘルペスウイルス薬は口唇ヘルペスの原因となる単純疱疹ウイルスを倒すのではなく、あくまでも増殖を抑えることで単純疱疹の悪化を防ぎ、回復を早める薬です。ですので、ウイルスが増殖しきっていない、可能な限り早めの段階で服薬を開始することが大切です。また、単純疱疹の治療に用いる場合は3剤とも基本的には5日間の服用となっています。

6.ジェネリック医薬品の利用も考えましょう

抗ヘルペスウイルス薬の欠点に値段が高いということがあります。それぞれの値段を下の表にまとめてみました。

薬剤名 ゾビラックス®錠200mg バルトレックス®錠500mg ファムビル®錠250m
薬価 221.80円/錠 405.60円/錠 489.90円/錠
1日薬価 1,109.00円(5錠) 811.20円(2錠) 1,469.90円(3錠)

3割自己負担

(5日分)
1,660円 1,220円 2,210円

ゾビラックス®、バルトレックス®はジェネリック医薬品が販売されています。ゾビラックス®錠200mgのジェネリック医薬品は42.40円なので5日間服用の3割自己負担金額は320円になります。

 

バルトレックス®錠500mgのジェネリック医薬品の薬価は188.80〜219.40円なので5日間服用の3割自己負担金額は570〜660円になります。上の表と比較してもらうとジェネリック医薬品を利用することで医療費がかなり抑えられることがわかると思います。

 

ヘルペス治療を受ける際に、薬局でジェネリックを希望することで使用することが可能です。

7.まとめ

口唇ヘルペス(単純疱疹)の治療に使用する飲み薬の特徴についてまとめてみました。市販の塗り薬が販売されるようになり、塗り薬を手にいれることが容易になってはいますが、医師の診察を受けていない自己判断での使用はできなくなっています。

 

過去に口唇ヘルペスの診断を受けていても症状がひどい時は受診するようにしてください。症状によっては飲み薬の服用の方が望ましいことがあります。抗ヘルペスウイルス薬は比較的値段が高い薬ですが、ジェネリック医薬品を選択するこで医療費を抑えることが可能です。

 

希望される方は薬局でジェネリックを希望することを伝えるようにしてくださいね。

 

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執筆
薬剤師:ぺんぎん薬剤師
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