【喘息貼り薬】ホクナリンテープとの飲み合わせに注意する薬は?副作用は?

ホクナリンテープは、気管支喘息の薬として非常に広く使われています。狭くなっている気管支を広げ、喘息の症状をやわらげたり、喘息発作を緩和する効果があります。

飲み薬と違い胸に貼っておくだけで長時間効果があり、小さなお子様でも手軽に使用できるため、身近な処方薬として広く知られています。
しかし、手軽に長時間作用する薬のため、飲み合わせで不安を感じる方も多いかと思います。

そこで、今回はホクナリンテープがどのようにして体に作用するのかを解説し、飲み合わせに注意すべき薬について、市販薬も含めて説明していきます。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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1.ホクナリンテープの成分・作用とは?

ホクナリンテープは、ツロブテロールという薬効成分が含まれており、気管支の交感神経を刺激することで、気管支を広げ、息苦しさをやわらげ、呼吸を楽にします。皮膚に貼ることで、少しずつ皮膚から吸収され、皮膚の下にある血液に入り、血流によって気管支まで運ばれて作用します。

 

ホクナリンテープは「結晶レジボアシステム」と呼ばれる、薬をゆっくりと放出するシステムが用いられています。結晶レジボアシステムとは、有効成分と、有効成分の結晶をテープの接着面に共存させる仕組みです。結晶は薬物の貯蔵庫として働き、有効成分が皮膚へ吸収されると、結晶から有効成分を接着面に補給するのです。ホクナリンテープは、この仕組みにより、接着面のツロブテロールの濃度を一定に保ち、持続的な効果を可能にしています。

 

このように、ホクナリンテープは貼ると一定の濃度で長時間作用するため、基本的に一日一回、一か所に貼るだけで十分に効果があります。効果が現れるまで6時間程度かかるため、発作が起きやすい夜中や明け方に備えて、夜、お風呂のあとから寝る前の間に貼り変えることが多いです。

 

ホクナリンテープは市販で購入できる?

ホクナリンテープは処方箋医薬品として分類されており、現在のところ、薬局やドラッグストアなどで購入することはできません。同様の効果のあるお薬も販売されておりません。医師による処方が必要となります。

2.飲み合わせで注意すべき代表的な薬

ホクナリンテープは基本的にいろいろなお薬と併用しても飲み合わせで問題となる場面が少ないお薬です。併用が禁忌(飲んではいけない)となっているお薬はありません。ただし、次にあげるお薬を使用している場合は注意してください。

①カテコラミン製剤

アドレナリン、イソプロテレノール等のカテコラミン製剤は、ホクナリンテープと同様に交感神経刺激作用があり、作用が増強されて不整脈、場合によっては心停止を起こす場合があります。ただし、これらの薬は急性心不全や心臓血管外科の手術後によく使用されるもので、通常の生活で使用することはありません。

②気管支拡張薬

気管支喘息の場合、気管支拡張薬として、テオドールやユニフィルなどのキサンチン誘導体と呼ばれるお薬が処方されていることがあります。ホクナリンテープとキサンチン誘導体は、ともに血液から細胞内へのカリウム移行作用を持っていますので、この作用が増強されて、低カリウム血症による不整脈を起こす恐れがあります。

 

ただし、気管支喘息の症状によっては同時に使用する治療法の場合がありますので、医師の指示のもとで適切に使用してください。

また、複数の病院を受診してこれらのお薬を別々に処方された場合は、必ず医師または薬剤師にこれらのお薬を服用していることを伝えてください。

 

低カリウム血症とは?

血液中にはカリウムが含まれており、心臓やそのほかの筋肉が働くために必要なミネラルです。

血液中のカリウム濃度が低下すると、、脱力感や筋力低下を引き起こす場合があります。さらに血液中カリウム濃度が低下すると、手足が麻痺や痺れが現れたり、不整脈などが起きる可能性があります。

③ステロイド剤

ステロイド剤(プレドニゾロン、ベタメタゾン、ヒドロコルチゾン等)は尿中へのカリウム排泄を増加させる作用があります。先述のように、ホクナリンテープには血中のカリウムを細胞内へ移行させる作用をもっているので、併用により作用が増強されて低カリウム血症による不整脈を起こす恐れがあります。

 

④利尿薬

利尿剤(トリクロルメチアジド、フロセミド、アセタゾラミド等)もステロイド剤と同様に尿中へのカリウム排泄を増加させる作用があります。そのため、 ホクナリンテープとの併用により、作用が増強されて低カリウム血症による不整脈を起こす恐れがあります。

 

3.市販薬との飲み合わせ

薬局やドラッグストアで購入できる薬との飲み合わせで禁忌となる薬はありません。

 

ただし、咳や喘息の薬として市販されている気管支拡張薬でテオフィリンやメトキシフェナミンなどのキサンチン誘導体が配合されているものは上記②の理由で注意が必要です。例として、ミルコデ錠(サトウ製薬)、アスクロン(大正製薬)、アストフィリンS(エーザイ)、強力アスメトン(第一三協ヘルスケア)などがあります。

 

塗り薬を塗っている場所は剥がれ易いので、別の場所に貼るようにしてください。

また、ステロイド軟膏は上記にあげたステロイド剤の一種ですが、飲み薬とは違い、局所的に作用するもので、皮膚からの吸収もごくわずかですので、基本的に併用しても問題ありません。

4.ホクナリンテープの副作用・使用の注意点

ホクナリンテープは副作用が少なく、使いやすいお薬ですが、稀に貼った部分の皮膚が赤くなったり、かゆくなることがあります。そのほか、動悸や手の震えが現れることがあります。ひどいときは、早めに受診してください。

 

≪重篤な副作用≫

極稀に以下のような副作用が現れることがあります。このような場合はすぐに使用をやめ、医師の診察を受けてください。

アナフィラキシー症状

呼吸困難や全身紅潮、血管浮腫、蕁麻疹などのアレルギー症状が現れることがあります。

 

重篤な血清カリウム値の低下

血清カリウム値の低下により、手足のしびれまたは筋力減退、手足の麻痺、呼吸困難などの症状が現れることがあります。

 

 

≪使用上の注意≫

剥がれ易いところには貼らない!

ホクナリンテープは使いやすいお薬ですが、汗をかきやすい場所ははがれやすくなるので避けて貼ってください。また、貼り付ける場所が汚れている場合や濡れている場合は拭いてから貼りつけてください。

 

傷がある場合は注意!

傷口にかぶせてしまうと、傷の悪化やお薬が強く作用してしまって副作用が現れやすくなる可能性がありますので、傷口は避けて貼り付けてください。

 

貼りかえるときは別の場所に貼ろう!

同じ個所に貼り続けると皮膚を刺激することにつながり、赤くなったりかぶれることがありますので、毎回少し貼付部位を変えることが望ましいです。

小さなお子様に使用しても安全なお薬ですが、テープを自分ではがすかもしれませんので、手の届かない部位に貼りつけると効果的です。

 

自分の判断で使用しない!

ホクナリンテープ1枚の有効成分は、「0.5mg」、「1mg」、「2mg」の3種類があります。これは、使用する人の体重や年齢を考慮して処方されていますので、自分の判断で余ったホクナリンテープを別の方に使用すると副作用が現れやすくなる場合があるので、必ず医師の指示に従った使い方をしてください。

5.こんなときは早めに病院へ

上記の副作用が見られる場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。また、上記の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

6.まとめ

今回は、気管支喘息の治療に一般的によく使用される、ホクナリンテープについて作用と飲み合わせについて解説しました。

 

1日1回貼りかえるだけで効果のある使いやすい薬であり、小さなお子様から大人の方まで広く使われていることから、他のお薬との併用が気になる方もおられるかと思います。

 

基本的には飲み合わせで問題となることは少ないのですが、咳や喘息用の市販薬との併用については注意が必要です。動機や手のふるえ、脱力感や手足のしびれなどの症状がみられた場合は早めに病院で相談するようにしてください。

執筆
薬剤師:藺牟田 雄
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