【食事療法が大切】脂質異常症(高脂血症)での食事のポイント・メニューをご紹介

今まで多少肥満があったものの健康だったのに、突然の健康診断で、「脂質異常症」と診断され、不安に思われている方もいるかもしれません。
脂質異常症の治療の基本は、生活習慣の改善になります。食事療法、運動療法を地道に行っていくことが大切です。

特に食事療法は、普段の生活の中で気をつけるべきポイントがあることやご家族の理解も大切になります。

今回は、脂質異常症での食事療法のポイントについて解説するとともに、実際のメニュー例なども挙げながら説明していきます。この記事を参考に、治療を前向きにすすめていただければと思います。
※この情報は、2017年9月時点のものです。

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1.脂質異常症(高脂血症)と食事療法について

1-1. 脂質異常症とは

脂質異常症とは、「血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が必要以上に増えたり、HDL(善玉)コレステロールが少なくなったりする状態」をいいます。



従来は「高脂血症」と呼ばれていましたが、2007年から名称が改められました。脂質異常症を放置すると、悪玉コレステロールなどが血管壁などにたまり、心筋梗塞など、循環器系疾患の原因となる動脈硬化を引き起こす危険性があります。
とりわけ悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールの値が重要になります。これに対しHDLコレステロールは身体の余分な脂質を取り除く作用があります。

 

脂質異常症の診断基準では、空腹時の血液中にLDLコレステロール値が140mg/dl以上、HDLコレステロール値が40mg/dl未満、中性脂肪値が150mg/dl以上の場合に、脂質異常症と診断されます。

1-2. 脂質異常症に、食事療法は本当に効果あるの?

脂質異常症の治療の目的は、脂質異常症によって進行する動脈硬化やそれによる様々な病気を予防することにあり、生活習慣の改善が非常に重要です。食事療法を中心に、運動療法や薬物療法によって治療を行います。

 

動脈硬化性疾患予防ガイドラインにおいても、脂質異常症の治療目的は動脈硬化を予防することであり、その中心的な治療は「食事療法」と記載されています。たくさん脂質を摂取しながら薬も飲むなんて無駄ですよね。


まずは、生活習慣の改善をすることが重要で、お薬による治療が開始されたとしても継続して行うこととされています。

2.脂質異常症での気をつけるべき食事のポイント

2-1. 適正体重に近づけましょう

脂質異常症の改善には、まず肥満を解消することが大切です。
適正体重(kg)は身長(m)×身長(m)×22で求めることができます。

 

(例) 身長が160cmの場合 1.6(m)×1.6(m)×22≒56.3(㎏)

 

体重は、食事から摂取するエネルギーの量と、活動や生命維持のために使うエネルギー消費量のバランスで決まります。
エネルギーの過剰摂取に注意し、「主食・主菜・副菜」が揃った栄養バランスの良い食事を、1日三食規則正しく食べるよう心掛けましょう。

2-2. 脂肪の質と量に注意しましょう

肉の脂身や鶏肉の皮・バター・ラード・生クリーム・ココナッツミルクなどには、血中コレステロールを上げる作用のある「飽和脂肪酸」が多く含まれます。肉は赤身のものや脂身をとり除いて食べましょう。牛乳も低脂肪乳にするとよいでしょう。

 

コレステロール値が高い場合は、コレステロールを多く含む食品にも注意が必要です。特に卵類(鶏卵・魚卵)・内臓類(レバー・モツ)がこれにあたります。

魚類や大豆製品に含まれる成分には、コレステロール値を低下させる作用があるため、摂取回数を増やしましょう。

2-3.食物繊維を十分にとりましょう

食物繊維は、血中コレステロールを下げる働きがあります。
野菜、海藻、きのこ類などを毎食とりましょう。食物繊維を多く摂るために、主食を精白度の低い胚芽米や麦飯、全粒粉のパンにすることもおすすめです。

 

2-4. 糖分の摂取を控えましょう

糖分の摂りすぎも脂質異常症につながりますので注意しましょう。糖分の過剰摂取は、中性脂肪の合成を促進します。そのため砂糖をとりすぎると中性脂肪の上昇につながります。清涼飲料水や缶コーヒーなどの甘い飲み物、お菓子は控えましょう。中性脂肪の高い方は、果物についても1日1回にするなど、食べる量に注意が必要です。

 

2-5. アルコールの摂取を控えましょう

アルコールは、肝臓で中性脂肪の合成を促進し、少量でも中性脂肪を上昇させます。
また、アルコールは食欲増進作用があり、おつまみの食べ過ぎにも繋がります。
中性脂肪の高い方は特に、アルコールは控えるようにしましょう。

 

これらの食事の注意を十分にしても脂質異常症が改善しない場合、体質的なものである可能性があるので、医師に相談しましょう。その場合、コレステロールを下げる薬が必要になる可能性があります。

3.実際におすすめのメニュー例3つ

3-1. 手軽にバランスアップしたい方におすすめ

<簡単常備菜「きのこのマリネ」>
お好みのきのこをオリーブオイルで炒め、マリネ液に漬けるだけ。食物繊維豊富なきのこをたっぷり食べることのできる常備菜です。

 

3-2. 魚が不足しがちな方におすすめ

<定番「イワシの梅煮」>
イワシやサバなどの青背の魚にはIPAやDHAといったコレステロールを下げる働きのある脂質が含まれています。生姜や梅干しと煮ることで、イワシの臭みを消すことができます。

 

3-3. 外食の多い方におすすめ

<おふくろの味「厚揚げと根菜の含め煮」>
外食で不足しがちな野菜や大豆製品をしっかり摂ることのできる煮物。おすすめの定番家庭料理です。

 

4.外食時に注意したほうが良いポイント

4-1. コンビニ編

パンだけ、おにぎりだけ、カップラーメンだけ、という炭水化物に偏った食事には要注意です。サンドイッチ+ヨーグルト+サラダ、おにぎり+焼き鳥+具だくさんスープなど、主食・主菜・副菜を自分で組み合わせると良いでしょう。

また、食事のついでについ甘いコーヒーや清涼飲料水を買ってしまいがちですが、糖分の摂り過ぎになりますので、お茶や無糖の飲料を選びましょう。

4-2. レストラン編

ラーメン、うどん、そば、牛丼、カレーライスといった単品料理には要注意です。なるべく、ご飯・味噌汁・主菜・副菜といった定食スタイルのメニューを選ぶようにしましょう。
おすすめは、不足しがちな海藻やきのこ類もとりやすい和食です。自宅で魚を食べる習慣のない方は、焼き魚定食を選ぶのも良いですね。

定食スタイルのメニューがない場合は、サラダ等のサイドメニューを追加する、なるべく具だくさんのメニューを選ぶ等の工夫をしましょう。

4-3. 居酒屋編

唐揚げやポテトフライなど、揚げ物には注意が必要です。必ず食べたいのは、枝豆や冷ややっこ、お刺身、サラダなどの居酒屋の定番メニュー。特にお刺身は、コレステロールを下げる作用のある魚の脂質を効率的に摂取できるので、おすすめです。

5.おわりに

脂質異常症の改善には、食習慣を中心とした生活習慣の改善が重要です。食習慣をいきなり大きく変えることは難しいことですが、できそうなことから実践していきましょう。おすすめのメニューや外食時のポイントなど、少しでも日常生活に取り入れてみてくださいね。

 
執筆
管理栄養士:尾上 雅子
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