疲れやすい原因は、鉄欠乏貧血?!貧血の症状と対策を解説

鉄分、意識していますか?急にクラっとしたり、疲れやすくなっていたりする場合、それは「鉄欠乏性貧血」の症状かもしれません。

鉄欠乏性貧血は。最も女性で頻度が多い貧血の一種で、鉄分が不足することで起こります。生理(特に過多月経)や消化器疾患(胃潰瘍など)などによる出血が原因となっているかもしれません。

今回は、鉄欠乏性貧血の症状を解説するとともに、なぜ鉄欠乏性貧血は女性に多いのか、そして予防や治療にはどうすればよいのか、鉄欠乏性貧血の気になるポイントを説明していきます。
※この情報は、2017年8月時点のものです。

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1.鉄欠乏性貧血にはどのような症状が?

鉄欠乏性貧血は最も頻度が多い貧血です。
急にクラっと立ちくらみをすることが多くなるほか、疲れやすくなったり、フラフラしたり、全身に倦怠感が生じたり、動機や息切れが現れるようになります。鉄欠乏性貧血を放置すると免疫力が低下していき、風邪を引きやすくなることもあります。

但し、立ちくらみは必ずしも鉄欠乏性貧血で生じるわけではありません。鉄欠乏性貧血の症状の中で最初に現れるのは、「疲れやすくなる」症状です。疲れやすくなること自体は鉄欠乏性貧血のみに現れる症状ではありません。仕事や学校の忙しさによっても疲れがなかなか取れなくなることもあり、疲れやすさだけでは鉄欠乏性貧血を疑うことは難しいでしょう。疲れやすさのほかには、階段や早歩きなどちょっとした運動で動悸がしたり、息が上がりやすくなったりなる症状が目立ちます。

以前と比べて疲れやすくなり、動機・息切れが目立つようになったら鉄欠乏性貧血の可能性があります。鉄欠乏性貧血は食事療法だけでは改善するのは難しいため、必ず医療機関で診察を受けて治療をする必要があります

2.鉄欠乏性貧血の原因とは?

鉄欠乏性貧血はその名の通り、鉄分が不足することで発症します。人間の血液には「ヘモグロビン」という色素が含まれています。ヘモグロビンは酸素と結合する働きがあるため、呼吸で吸い込んだ酸素はヘモグロビンと結合することで全身の細胞に供給されます。ヘモグロビンは非常に重要な働きをしますが、体内で作り出すためには「鉄分」が必要になります。しかし、鉄分が何らかの理由により不足することで、ヘモグロビンの量が減少し、酸素の運搬に支障をきたすことで鉄欠乏性貧血になります。

鉄欠乏性貧血の原因で最も多いものは「出血」です。出血と言っても様々ですが、鉄欠乏性貧血では、「生理(特に過多月経)」と「消化器疾患(胃潰瘍など)」によるものが多く見られます。また妊娠中や授乳期の鉄分の必要量の増大、極端な偏食、過度なダイエットによる鉄分不足も鉄欠乏性貧血の原因となります。

3.実は様々ある貧血の種類

貧血といえば鉄分不足によるもの、というイメージが一般的です。
しかし、鉄分不足だけが貧血の原因ではありません。貧血の原因にはいくつか種類があります。

3-1. 巨赤芽球性貧血

赤芽球とは赤血球になる血液細胞のことを指します。しかし、赤芽球の合成に異常が生じて、巨大になってしまう赤芽球があります。それを「巨赤芽球」と呼びます。
巨赤芽球貧血はビタミンB群の一種である、「葉酸」もしくは「ビタミンB12」の不足が原因となります。
この2つのビタミンは赤血球を作り出すために必要になります。しかし食事からのビタミン摂取量が少ない、消化器を切除したことによる吸収率の低下といった理由で葉酸とビタミンB12が不足すると、赤血球が十分に作られない巨赤芽球性貧血となります。

3-2. 再生不良性貧血

再生不良性貧血は難病指定されている治療が困難な貧血です。ただし発症率は非常に低く、100万人中6-8人程度の割合となっています。骨髄に存在する造血幹細胞に異常が生じ、赤血球・白血球・血小板などすべての血球が減少します。貧血の諸症状はもちろん、白血球が減少するため、免疫力の低下が問題となります。

3-3. 溶血性貧血

通常、赤血球の寿命は120日ほどです。しかし、赤血球がなんらかの理由で120日より極端に早く破壊されることがあります。これを「溶血」と呼びます。
体内の自己免疫機能の異常やウイルス感染、薬剤の使用などにより、通常120日程度の赤血球の寿命が10-20日程度になると赤血球の合成が追い付かず、溶血性貧血の症状が現れるようになります。貧血の諸症状のほか、黄疸が見られることが特徴です。

4.鉄欠乏性貧血の対策、診察を受けるべき理由

鉄欠乏性貧血を発症してしまったら、食事療法だけで治療するのは非常に難しいです。そのため、医療機関で診察を受けて適切な治療を受ける必要があります

医療機関での鉄欠乏性貧血の治療は「鉄錠剤」の服用が基本となります。
通常成人女性の1日の鉄摂取の推奨量は10.5mgほどです。しかし、鉄欠乏性貧血を発症している人の場合、50mgから100mgの鉄を含有した錠剤を服用する必要があります。
人間の体内には2-3g程度の鉄が存在しますが、その6割ほどはヘモグロビンとして存在しています。残りの4割は肝臓や膵臓などに「貯蔵鉄」として存在しています。貯蔵鉄はヘモグロビンが不足した時に利用される鉄です。しかし鉄欠乏性貧血の人の場合はこの貯蔵鉄が極めて少なくなっています。そのため、食事から摂取する鉄分だけでは十分に貯蔵鉄を回復させることができません。鉄錠剤から大量の鉄を補給する必要があります。

鉄は吸収率があまりよくないミネラルのため、摂取してもすべてが吸収されるわけではありません。

鉄欠乏性貧血の治療を始めてから貯蔵鉄が健康な水準まで回復するのにはおよそ半年が必要になります。

鉄欠乏性貧血の治療にはかなりの時間が必要となるため、予防のため日ごろの食事で十分に鉄分を摂取するように努めましょう。生理のある女性や消化器系疾患で出血のある人は鉄分のサプリメントを利用するのも有効です。

5.まとめ

・鉄欠乏性貧血は鉄分の不足により、ヘモグロビンが十分に合成できず起こる
・疲れやすくなったり、息切れや動悸が増えたり、立ちくらみをしたりする
・貧血は鉄欠乏性貧血だけではない。原因によっていくつか種類が存在する
・鉄欠乏性貧血は発症すると食事療法で治療することが難しい
・医療機関で治療することが必要
・予防のため、日ごろから鉄分の多い食品を食べよう努める
・鉄欠乏性貧血になりやすい生理のある女性や消化器疾患のある人は鉄分のサプリメントの利用もおすすめ

執筆
医師:大見貴秀
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