子どもの感染性胃腸炎、食事はどうする?栄養士が解説します。

子どもが感染性胃腸炎にかかると、下痢や嘔吐で食欲がなくなり食べ物を欲しがらないこともあります。

そんなときは、食べさせない方が良い?それとも無理やり食べさせたほうが良い?どちらでしょうか。また、重症化を防ぎ早く回復させるために、食事で気をつけるべきポイントはどんなことでしょうか。

今回は子どもが感染性胃腸炎にかかったときの食事のポイントについてご説明します。
※この情報は、2018年5月時点のものです。

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1.感染性胃腸炎の原因と症状

感染性胃腸炎の原因となるのは、下記のウイルス、細菌、寄生虫などです。

 

1) ウイルス:ノロウイルス、ロタウイルス、エンテロウイルスなど

2) 細菌:黄色ブドウ球菌、サルモネラ、病原性大腸菌、カンピロバクターなど

3) その他:寄生虫など

 

1)と2)は原因となる微生物によって潜伏期間が異なりますが、主な症状は下痢と嘔吐で、人によっては下痢のみ、嘔吐のみの場合もあります。また、発熱や倦怠感を伴う場合もあります。

病院を受診し医師の指示に従うことが第一ですが、発症から回復期まで子どもにどのような食事を与えれば良いのか、次の章で詳しく説明していきます。

 

2.回復状況にあわせた食事のポイント

2-1. 食欲がないときでも水分補給は必要

症状がひどく何も食べたがらないときにも、嘔吐が少し落ち着いたところで脱水症状を避けるために水分補給を行いましょう。一度に大量に飲ませるのではなく、最初は小さじ1杯程度から様子を見て徐々に量を増やし、小まめに補給するようにします。ただし、飲んでもすぐに吐いてしまうときは飲ませない方が良い場合もありますので、医師の指示に従ってください。

 

下痢・嘔吐や高熱による大量の発汗があると、水分と共にナトリウムやカリウムなどの電解質も失っている為、水だけではなく電解質も補給する必要があります。

水分補給には、電解質と糖質がバランスよく配合され体に吸収されやすくなっているOS-1(大塚製薬)などの経口補水液がお勧めです。薬局やドラッグストアでも購入することができます。

補給する量の目安としてOS-1のウェブサイトには下記のように記載がありますが、摂取の可否や量の調節は医師の指示を仰ぎましょう。

 

摂取上の注意:下記の1日当たり目安量を参考に、脱水状態に合わせて適宜増減してお飲み下さい。

 

学童~成人(高齢者を含む):500~1000ml(g)/日

幼児:300~600ml(g) /日

乳児:体重1kg当たり30~50ml(g)/日

※ gは、オーエスワンゼリーのみに適用する。

 

・医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲み下さい。

・医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従ってお飲み下さい。

・食事療法の素材として適するものであって、多く飲用することによって原疾患が治癒するものではありません。

大塚製薬websiteより

 

2-2. 食べられるようになったら柔らかくしたものから

乳児の場合は、嘔吐が落ち着き次第できるだけ早期に母乳やミルクを開始した方が回復が早いと言われています。ただし下痢や嘔吐の症状がひどくぐったりしているときなど、脱水治療が必要な場合もありますので医師の指示に従ってください。

 

離乳期の幼児も、嘔吐が落ち着き次第、重湯や野菜スープ、経口補水液から始めて徐々にお粥やりんごのすりおろし、野菜の煮潰しなどを与えるようにします。

 

大人と同じ食事をしている小児は、前項の大人の食事と同様に消化の良いものから少しずつ与えます。

最初は柔らかく煮たうどんやおかゆ、スープなど水分が多く消化の良いものがお勧めです。

 

水分補給後最初の食事におすすめのレシピ(小児向け)

シンプルな三分粥

■材料

米 10g

水 200cc

塩 少々

 

〈作り方〉

  1. 米を洗い、30分ほど水に浸しておく。
  2. 分量の米と水を鍋に入れ、強火にかける。沸いたら米を一混ぜし、弱火にして35〜45分ほど煮込む。
  3. 塩少々でごく薄味に味付けをする。

 

野菜コンソメスープ

■材料

大根 10gほど

人参 10gほど

コンソメの素 通常より少なめの量

水 100ml

 

〈作り方〉

  1. 水とコンソメの素を鍋に入れ、火にかける。コンソメは通常よりも少なめの量にし、薄味にします。
  2. 大根と人参を入れて20分ほど煮込み、野菜が柔らかくなったら出来上がり。

 

2-3. 消化の良い食事から通常食へ

嘔吐が治まり食欲がでてきたら、豆腐や白身魚、芋類なども使用してokです。

 

食欲が出てきたときにおすすめのレシピ(小児向け)

味噌煮込みうどん

■材料

ゆでうどん 100g

卵 1個

白菜 20g

人参 10g

長ネギ 5g

出し汁 200ml

A 味噌 小さじ1

A みりん 小さじ1/2

 

<作り方>

  1. 白菜は小さめのそぎ切り、人参はいちょう切り、長ネギは斜め切りにする。
  2. 鍋に出し汁を沸かし、白菜と人参を入れて柔らかくなるまで煮る。
  3. うどんとAの調味料を加え、5分ほど煮る。長ネギと卵も加えて更に2,3分煮込む。
 

3.感染性胃腸炎を防ぐためのポイント

①手洗い・うがいの励行

感染性胃腸炎を防ぐためには、まずは手洗い・うがいの徹底です。手洗いは石けんを使い、爪や手首までよく洗いましょう。

 

②食品はよく加熱する

また、食品は中心部まで十分に加熱しましょう。85℃で1分以上が目安です。(ノロウイルスの予防には85〜90℃で90秒以上)

 

③調理器具を消毒する

まな板、包丁、ふきんなどは熱湯消毒(85℃以上で1分以上が目安)または塩素系漂白剤で消毒し、常に清潔に保ちましょう。

 

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

感染性胃腸炎が増える冬は特に予防のポイントを意識し、細菌やウイルスを持ち込まない、増やさないよう意識しましょう。

 

万が一感染性胃腸炎にかかってしまった場合には病院の指示や政府が公表している汚物の処理方法に従い、感染の拡大を防ぎましょう。その後は今回お伝えした水分補給と消化の良い食事を意識してくださいね。

執筆
管理栄養士:塚原 絵理
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