虫刺されの市販薬の特徴と症状によってどれを選べば良いのかを解説

虫に刺された後の我慢できないかゆみ。どうしても我慢できないかゆみを止めるのに便利なのが虫刺されのお薬です。塗るとスーっとかゆみが引いて楽になります。ドラッグストアの虫刺されコーナーを見てもらうと分かる通り、虫刺されのお薬にはたくさんの種類がありますが、違いは一体何なのでしょうか。


ここでは、市販の虫刺され薬を、ステロイド剤を使用しているものと、不使用のものに大きく分け、それぞれのお薬の特徴を説明。また、虫刺されの症状によってどのお薬を選べば良いのかもご紹介しています。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

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1.虫に刺されると、なぜかゆくなるのか

虫に刺されると強いかゆみを感じますが、なぜかゆみを生じてしまうのでしょうか。それは、虫が皮膚を刺したり噛んだりすることで、体が異物の侵入を認識するためです。

 

異物と認識されると、かゆみを引き起こす原因となる物質であるヒスタミンが分泌されます。ヒスタミンが知覚神経を刺激することでかゆみを生じ、また血管透過性を亢進させることで皮膚がぷっくり腫れてしまうのです。

 

2.ステロイド剤不使用の虫刺されの市販薬

市販の虫刺されの薬にはステロイド剤を使用しているものと、不使用のものとがあります。まず、ステロイド剤不使用のお薬から詳しく見ていきましょう。ここでは、ラナケインSとウナコーワクールを例に挙げて特徴を見ていきます。

 

2-1. こんな方にステロイド剤不使用の市販薬はオススメ

ステロイド剤不使用のお薬は、ステロイド剤を使用しているものよりも炎症を抑える効果が弱いです。そのため、虫に刺されたところに赤みがあまり出ていない方、腫れがひどくない方に向いています。皮膚が少し盛り上がっている程度の軽いかゆみがある、という場合はステロイド剤不使用のもので十分でしょう。

 

2-2. ラナケインSの成分と特徴

赤みや腫れの少ない、ちょっとした虫刺されにおすすめのお薬です。

 

〈成分(100gl中)〉

・アミノ安息香酸エチル…5.0g

・ジフェンヒドラミン塩酸塩…2.0g

・イソプロピルメチルフェノール…0.1g

 

〈特徴〉

ラナケインSは処方が非常にシンプルなお薬。成分はたったの3つです。普通の蚊に刺された程度であれば十分に対処できるでしょう。

 

アミノ安息香酸エチルは局所麻酔効果を持つ成分で、かゆみの刺激を感じなくさせることで、かゆみを抑えます。ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン薬です。かゆみや腫れを引き起こしているヒスタミンの働きを抑えるものです。イソプロピルメチルフェノールは殺菌成分で、患部周辺の雑菌の繁殖を抑えます。

 

清涼感を持つ成分が入っていないので、掻きむしった後に塗ってもしみません。しみないので、小さなお子様でも使いやすい処方です。また、顔にも使えます。ただし、目には入らないように注意が必要です。

 

2-3. ウナコーワクールの成分と特徴

ラナケインSと同様に、赤みや腫れがひどくない虫刺されにおすすめのお薬です。ステロイド剤不使用で、清涼感のある虫刺されのお薬が欲しい方は、こちらのウナコーワクールを選ぶと良いでしょう

 

〈成分(1ml中)〉

・ジフェンヒドラミン塩酸塩…20.0mg

・リドカイン…5.0mg

・l-メントール…30.0mg

・dl-カンフル…20.0mg

 

〈特徴〉

ウナコーワクールもラナケインSと違うのは、清涼成分であるl-メントールとdl-カンフルが含まれていること。この2つの成分は、局所の知覚神経に軽い麻痺を起こしてかゆみを感じなくさせる働きを持っています。軽く麻痺させるだけなので、局所麻酔成分ほどの効果はありません。

 

他に、抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミン塩酸塩、局所麻酔効果を持つリドカインも配合。かゆみの原因となるヒスタミンの働きを抑えながら、かゆみの刺激も感じなくさせることで気になる虫刺されの症状を抑えていきます。

 

 

3.ステロイド剤を使用した虫刺されの市販薬

次は、ステロイド剤を使用したお薬をご紹介していきます。ここでは、液体ムヒアルファEXと、ムヒアルファSⅡの2つのお薬について詳しく見ていくことにしましょう。

 

3-1. こんな方にステロイド剤を使用した市販薬はオススメ

どのような方にステロイド剤不使用のお薬が向いているのでしょうか。ステロイド剤には炎症を抑える働きと、かゆみを抑える働きがあります。このことから、ステロイド剤を使用したお薬は、赤みや腫れがひどい方、かゆみが強い方に向いているお薬です。

 

3-2. 液体ムヒアルファEXの成分と特徴

赤みや腫れ、かゆみが強い虫刺されにお悩みの方におすすめです。

 

〈成分(100ml中)〉

・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル…0.15g

・ジフェンヒドラミン塩酸塩…1.0g

・l-メントール…3.5g

・dl-カンフル…1.0g

・イソプロピルメチルフェノール…0.1g

 

〈特徴〉

成分の1番上に書かれているプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルがステロイド剤のことです。ダニやブヨに噛まれたときのような、強い赤みやかゆみを伴うときは液体ムヒアルファEXのようなステロイド剤を選ぶと、症状が治まりやすくなります。

 

抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミン塩酸塩が、かゆみや腫れの原因となるヒスタミンの働きを抑え、l-メントールとdl-カンフルが知覚神経を軽く麻痺させることで、かゆみを感じさせなくします。殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールも配合。患部の雑菌の繁殖を抑えます。

 

3-3. ムヒアルファSⅡの成分と特徴

赤みや腫れ、かゆみの症状が特に強い方におすすめのお薬です。

 

〈成分(100g中)〉

・ジフェンヒドラミン塩酸塩…2.0g

・デキサメタゾン酢酸エステル…25mg

・l-メントール…3.5g

・dl-カンフル…1.0g

・クロタミトン…5.0g

・グリチルレチン酸…0.2g

・イソプロピルメチルフェノール…0.1g

 

〈特徴〉

デキサメタゾン酢酸エステルという成分がステロイド剤です。液体ムヒアルファEXと処方内容が似ていますが、ムヒアルファSⅡにはさらにクロタミトン、とグリチルレチン酸の2つの成分が加わっています。

 

クロタミトンは皮膚に軽い灼熱感を与えることでかゆみを感じにくくする成分。グリチルレチン酸は抗炎症作用や抗アレルギー作用を持つ成分です。赤みや腫れ、かゆみを抑えます。

 

液体ムヒアルファEXには入っていないこれらの成分が加わることで、より赤みや腫れ、かゆみに効き目の良い処方となっているのが特徴です。

 

 

ステロイドが入ったお薬は子どもに使ってもいいの?

 

ステロイド剤が入ったものは子どもに使用しない方が良いのか?という質問を受けることが多いのですが、目の周りや口の周りを避けていただければ、子どもでも使用して問題ありません。例えば、液体ムヒアルファEXであれば生後6カ月以上から使用可能。赤ちゃんから使えます。

 

ちょっとした虫刺されなら、ステロイド剤不使用のもので構いませんが、強い赤みや腫れ、かゆみがある場合はステロイド剤を使用したお薬を使った方が、速く症状が治まり楽になります。ただし、l-メントールやdl-カンフルのような清涼感のある成分を含んだお薬は、小さな子どもにとっては「痛み」として感じることも。念のため、清涼成分の入っていないお薬を選んであげてください。

 

4.このようなときは病院へ

以下のような症状がある場合は、市販薬を使い続けずに皮膚科で診てもらうようにしてください。

 

・腫れや赤みがひどく、痛みを感じる

・虫に刺された後に呼吸困難や血圧低下が見られる

・市販薬を1週間ほど使用しても症状が治まらない

 

他に、いつもの虫刺されと違う、何か様子がおかしいと感じた場合も病院を受診しましょう。

 

5.まとめ

虫刺されのお薬は非常に数が多く、いまいち違いが分かりにくいものです。しかし、成分を良く見てみると、それぞれに特徴があることが分かります。腫れや赤み、かゆみがひどい方がステロイド剤の入っていないラナケインSやウナコーワクールを使っても十分な効果は期待できませんので、ご自身の症状に合わせてお薬を選んでいきましょう。

 

また、あまりに虫刺されの症状がひどい場合は病院を受診してください。市販薬にはない強さのステロイド剤での治療が必要なケース、市販の虫刺され薬では対処できないケースもあります。