保湿剤ってどんなもの?保湿剤の種類と保湿剤の使い方

保湿剤といわれても「何が保湿剤に当てはまるのか…」、「保湿剤なら何を使用しても大丈夫なのか…」等疑問に思うことはありませんか?保湿剤には種類があり、使用するものによって特徴が異なります。

種類だけでなく、「ワセリンとヒルドイドは何が違うのか…」「ワセリン、プロペト、サンホワイトって同じもの?」など、保湿剤について私たち、薬剤師に質問される患者さんは多いです。

そんな保湿剤に関する疑問を解消すべく、今回は保湿剤の種類、具体的な商品を種類別に分類し、特徴を踏まえてご紹介します。
※この情報は、2017年6月時点のものです。

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1.保湿剤とは?

日本化粧品工業連合会によると、

「保湿」を目的に用いられる成分を、「保湿剤」または「モイスチャライザー」と呼びます。

と記載されています。

 しかし一般的に保湿剤という場合は「保湿効果がある商品」を意味することが多いでしょう。

 保湿効果がある商品とは、簡単にいうと下記のようなものをいいます。

・皮膚に水分を取り込み、乾燥を防ぐもの

・皮膚に膜を張り、水分が逃げるのを防ぐもの

このように保湿剤といっても種類があるため、保湿剤はどれも同じではありません。

悩みを解決するためには「どの商品を使用するか」が大切です。

2.保湿剤の種類と特徴

保湿剤の種類は大きく分けると、3種類あります。

2-1 ワセリン製剤:刺激が少なく安価で手に入りやすい

ワセリンは石油から精製させる油脂性の物質です。皮膚に膜を張ることで水分の蒸発を防ぎます。

刺激が少なく、安価で手に入るのが特徴です。

ワセリン製剤は精製度の違いにより、「白色ワセリン」、「プロペト」、「サンホワイト」など種類が分かれています。

白色ワセリン>プロペト>サンホワイトの順で不純物が少なくなっており、不純物が少ない方がより低刺激になります。 

<具体例>

医療用医薬品…白色ワセリン、プロペト

市販薬や医薬部外品…白色ワセリン、サンホワイト 

2-2 ヘパリン製剤:副作用が少なく、水分保持作用がある

「ヘパリン類似物質」という成分を含む商品のことをいいます。

ヘパリン類似物質は水分保持作用、血行促進作用、抗炎症作用があるのが特徴です。

副作用は少ないですが、血友病、血小板減少症、紫斑病等の出血性血液疾患がある人には使えません。

 <具体例>

医療用医薬品…ヒルドイド、ビーソフテン

市販薬…HP、アットノン、Saiki

2-3 尿素製剤:古い角質を除去し、皮膚を柔らかくする

尿素を含む商品のことをいいます。

尿素は皮膚の角質層の水分を保持する作用や角質溶解作用があります。

角質溶解作用とは簡単にいうと「皮膚を溶かす」ということですが、この作用によって古い角質を除去し皮膚が柔らかくなるのが特徴です。

<具体例>

医療用医薬品…ウレパール、パスタロン、ケラチナミン

市販薬や医薬部外品…ケラチナミン、フェルゼア、アトリックス

2-4 その他:セラミド、ビタミンなど

1~3の他に保湿成分である「セラミド」や「ビタミン」等が配合された保湿剤もあります。 

医療用医薬品…ユベラ軟膏(ビタミンA、E配合)

市販薬や医薬部外品…キュレル(セラミド配合)、ザーネクリーム(ビタミンE配合)

<ワセリン製剤とヘパリン製剤(ヒルドイド等)は何が違うのか?>

よくワセリンとヒルドイドが同じ効果があると勘違いする人がいます。

どちらも保湿剤という分類ですが、

・ワセリン製剤は「膜を張ることで水分の蒸発を防ぎ、乾燥しないようにするもの」

・ヘパリン製剤は「水分保持作用があるため、皮膚に潤いを与えるもの」

厳密にいうと保湿剤でも異なるものです。

ここを理解しておきましょう。

3.こんなときはどれを選べばいい?ケース別保湿剤の選び方

医療用医薬品や市販薬・医薬部外品の例は2の項目でご紹介しましたが、シチュエーションや部位別にも分類してみます。

3-1 肌荒れが酷い方

低刺激なワセリン製剤がおすすめです。

具体的な商品でいうと、特に不純物の少ない「サンホワイト」や「プロペト」を使用しましょう。

3-2 水仕事で手が荒れがちな方(かさつきタイプ)

ヘパリン製剤や保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸など成分が配合されたの保湿剤がおすすめです。

具体的な商品でいうと、ヘパリン製剤の「HPクリーム」やセラミドが配合された「ロコベースリペアクリーム」等がおすすめです。

(参考)

http://www.hp-cream.jp/

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_locobase/product/cream.html

3-3 水仕事で手が荒れがちな方(ささくれ、あかぎれなどの肌荒れタイプ)

ヘパリン製剤や血行を良くするビタミンEなどが配合されたビタミン系の保湿剤を選びましょう。

 

具体的な商品でいうと、上で紹介した「HPクリーム」に加え、ビタミン系クリームでビタミンB2・C・Eが配合された「ユースキンA」やビタミンB2・B6・Eが配合された「近江兄弟社メンターム薬用クリームG」等がおすすめです。

(参考)

http://www.yuskin.co.jp/products/a/01.html

http://www.omibh.co.jp/items/skin_cream_medical.html

3-4 ひじ・ひざ・かかと、手のひら・足の裏が気になる方

硬くなった角質を柔らかくして保湿する尿素製剤がおすすめです。

但し、炎症や傷がある場合は刺激になり、かえって良くない場合があるので注意しましょう。

具体的な商品でいうと、尿素20%配合の「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」や尿素20%配合の「フェルゼアHA20クリーム」等がおすすめです。

 

(参考)

http://hc.kowa.co.jp/otc/669

http://medical.shiseido.co.jp/ferzea/products/ha20-cream/index.html

4.薬剤師がアドバイス!保湿剤を使用する際の注意点

4-1 保湿剤を使用するのに適した肌の状態とは?

保湿剤を塗る際のポイントは「皮膚に水分が含まれた状態で保湿剤を塗る」ことです。

 

入浴後5分以内に保湿剤を塗る、手洗い後肌がしっとりしているうちに保湿剤を塗るなど、皮膚に水分が含まれた状態で保湿剤を塗りましょう。

4-2 保湿剤はこまめに塗ろう

医師に塗る回数を指定されている場合は別ですが、保湿剤はこまめに塗ることが大切です。

 

特に水仕事による手荒れの場合は、水仕事後は毎回保湿剤を塗るなど、こまめに塗るようにしましょう。

4-3 肌状態や使用箇所によって使い分けよう

上で説明した通り保湿剤には種類があります。

 

そのため、肌の状態や使用する箇所によって保湿剤を使い分けることが大切です。

5.まとめ

保湿剤は医療用医薬品だけでなく、市販薬、医薬部外品、化粧品など様々なものがあります。

肌荒れが軽度の場合や乾燥予防のために保湿剤を使用する場合はドラッグストア等で症状に合った種類の保湿剤を購入しましょう。

また、肌荒れが深刻な場合は治療が必要な場合があります。その場合は医師の診察を受け、治療方法や保湿剤の使用は医師の指示に従うようにしましょう。

執筆
薬剤師:花田 真理
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