行楽のおともに酔い止め薬を便利に活用

"乗り物酔いをする人だと折角の旅行やお出かけもちょっとつまらなくなってしまいますよね。そんな時に便利なのが酔い止めの薬です。酔い止め薬はどんな仕組みで乗り物酔いを防いでくれるのでしょうか?そして服用するときにはどんなことに気を付ければよいでしょうか?

今回は、乗り物酔いを起こす仕組みを解説するとともに、酔い止め薬についてや、飲む際の注意点も合わせて説明していきます。

乗り物酔いをする人だと折角の旅行やお出かけもちょっとつまらなくなってしまいますよね。そんな時に便利なのが酔い止めの薬です。酔い止め薬はどんな仕組みで乗り物酔いを防いでくれるのでしょうか?そして服用するときにはどんなことに気を付ければよいでしょうか?

今回は、乗り物酔いを起こす仕組みを解説するとともに、酔い止め薬についてや、飲む際の注意点も合わせて説明していきます。"
※この情報は、2018年3月時点のものです。

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1.なぜ、乗り物酔いは起きる?

1-1. 乗り物酔いの症状

車や船、飛行機などで乗り物酔いをしてしまう人はかなりの人数がいます。これらの移動用の乗り物以外でもコーヒーカップやメリーゴーランド、ジェットコースターなどの遊具でも酔ってしまうことがあります。面白いことに電車に酔う人はあまりいません。

 

乗り物酔いでの酔い方には個人差があり、車で酔うけど船では酔わない、飛行機では酔うけど車では酔わない、ほんの少し不快感が生じるくらいの酔い方から動けなくなるくらい酔ってしまう人もいます。乗り物酔いで現れる症状は以下のようなものがあります。

 

・めまい

・生つば、生あくび

・気持ちの悪さ

・頭がフラフラする感じ

・頭痛

・顔面蒼白

・吐き気

 

乗り物酔いが酷くなると実際に嘔吐してしまったり、倒れてしまったりすることもあります。車酔いは特に上下の振動が大きかったり、急な加速やブレーキによって圧力が掛かったり、カーブなどにより左右に揺れたりすることで起きやすくなります。また読書や携帯電話の操作など視線を固定させた状態で乗り物に乗ると乗り物酔いが起きやすくなります。

 

1-2. 乗り物酔いが起きる仕組み

これらの乗り物酔いには「三半規管」が大きく関わっています。三半規管は耳に存在する器官で、中にリンパ液が詰まっています。このリンパ液の流れから脳は体の位置を感知し、水平を保っています(平衡感覚)。しかし振動や急加速、ブレーキ、左右の揺れなどにより三半規管で得た情報が過剰になったり、目から入る情報と齟齬が生じたりすることで、脳が混乱します。その結果、自律神経に不調が現れ上記の症状が現れます。

 

自律神経はストレスにも反応してしまいます。例えば過去に乗り物に乗ったことで、乗り物酔いを引き起こした場合、「また乗り物酔いしてしまうかもしれない・・・」という不安やストレスから乗り物酔いを引き起こしやすい状態になってしまうこともあります。

 

1-3. 乗り物にならないためのポイント

乗り物酔いにならないためには以下のポイントに気を付けることが有効です。

 

・バスはなるべく前のほうに乗る

・おしゃべりなど視線を固定しない気晴らしをする

・汗ばむくらいの厚着をしない

・食べすぎ、飲みすぎの状態では乗り物に乗らない

・(窓を開けられるなら)換気をして新鮮な空気を吸う

 

などです。ただしこれらの対策を取れないことも多いでしょう。その場合は酔い止め薬が有効です。

 

2.酔い止め薬のメカニズムと主な成分

どうしても乗り物酔いがつらいというときは酔い止め薬を服用することがお勧めです。酔い止め薬がどのようなメカニズムで乗り物酔いを止めるのか解説します。

 

抗ヒスタミン成分:

ヒスタミンは脳の嘔吐神経を刺激して吐き気や嘔吐を引き起こす原因となる物質です。抗ヒスタミン薬を服用することで、吐き気が薄くなり乗り物酔いが楽になります。また抗ヒスタミン薬は服用すると眠気を誘います。運転手が飲むことは厳禁ですが、同乗者やバスに乗る時などの服用は眠りやすくなるため有効です。代表的な成分にジフェンヒドラミンやプロメタジン、クロルフェニラミンなどがあります。

 

抗コリン成分:

乗り物酔いは乗り物の振動などが原因で一時的に自律神経が失調した状態になることで発生します。抗コリン成分は自律神経の興奮を抑えることで、乗り物酔いの症状を緩和します。代表的な成分に臭化水素スコポラミンなどがあります。

 

胃粘膜局所麻酔成分:

乗り物酔いで最もつらい症状は吐き気です。吐き気はなかなか収まらず、実際に嘔吐してしまうこともあります。胃粘膜局所麻酔成分は胃粘膜に働きかけることで、自律神経の乱れによる反射的な嘔吐を防ぐ働きがあります。代表的な成分にアミノ安息香酸エチルなどがあります。

 

3.酔い止め薬を飲む際に気を付けたいこと

酔い止め薬を飲むときに気を付けたいポイントの一つに「あらかじめ飲んでおく」ということが挙げられます。酔い止め薬は乗り物酔いが始まってから服用してもあまり効果がありません。乗り物に乗る30分から1時間ほど前に飲んでおきましょう。

 

酔い止めには眠気を誘発してしまうタイプのものもあるため、運転手は事前にドラッグストアの薬剤師などに相談して眠気を催さないタイプの酔い止めを用意しておきましょう。ただし一般的に車を運転するときには乗り物酔いしにくいと言われています。

 

抗コリン成分が含まれた酔い止めにも注意が必要です。抗コリン薬は緑内障や前立腺肥大による排尿障害を助長してしまう可能性があります。なんらかの既往がある場合、事前に相談して飲んでも大丈夫な酔い止めを見つけるようにしましょう。

 

4.まとめ

乗り物酔いは乗り物の振動などにより三半規管が狂い、自律神経が一時的に失調することで生じます。ふらふらする感じや頭痛、吐き気、嘔吐などの症状が現れ、症状が重く出る人にとっては非常につらいものです。車の前のほうに乗る、気晴らしをする、厚着をしすぎないなどある程度の対策は可能ですが、それで完全に抑えられるとは限りません。そんなときに有効なのが酔い止めです。ただし酔い止めに含まれる成分を飲めない人もいます。酔い止めを利用する際は事前に薬剤師などに相談してから使いましょう。

執筆
医師:大見貴秀
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