去痰薬ムコダイン(カルボシステイン)と同じ市販薬と飲みあわせなどの注意点を解説

風邪、副鼻腔炎、後鼻漏などに対して、痰を出しやすくする去痰薬として用いられることが多いお薬が、「ムコダイン(成分 カルボシステイン)」です。

処方薬として用いられることに加え、市販のお薬でもムコダインと同じ成分を含む市販薬は多数販売されています。また、服用するにあたっては、飲み合わせや副作用などを心配すること方も多いかと思います。

今回は、ムコダインと成分が同じ市販薬にどんなものがあるかを解説するとともに、ムコダインの作用や使用用途、飲み合わせや副作用などの服用の注意点についても紹介します。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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1.ムコダイン(カルボシステイン)と成分が同じ市販薬

医療用医薬品として処方されるムコダインには、「カルボシステイン」と呼ばれる有効成分が含まれています。古くから子供から大人まで幅広く使用されており、比較的安全性の高いお薬であることから、ドラッグストアや薬局で購入できる市販薬にも含まれており、販売されています。

 

<カルボシステインが含まれている市販薬 代表例>

・ストナ去たんカプセル【第2類医薬品】 / 佐藤製薬 

・クールワン去たんソフトカプセル【第2類医薬品】 / 杏林製薬

・去痰CB錠【第2類医薬品】 / 浅田飴

・スルーロン去たん錠 / 協和薬品工業  など

 

上記の市販薬の成分はどれも同じで、

 

<大人(15才以上)の1日量>

L-カルボシステイン 750mg

ブロムヘキシン塩酸塩 12mg

 

を含んでいます。

 

カルボシステインが単独で入っている市販薬は現状ありません。

ブロムヘキシン塩酸塩は、気道粘液の分泌を促進し、たんを出しやすくする作用がありますので、カルボシステインとのダブル効果で去痰効果を示します。

 

処方薬ムコダインの通常の大人の服用量は、1回500mgを1日3回服用で、1日量として1500mgですので、処方薬と比較すると半分の量となっています。成分はムコダインと同じになりますが、量的には少なくなっていることはご理解下さい。

 

また、その他の市販薬でも、咳止め薬や総合風邪薬の複数の成分のひとつとして含まれていることがあります。

 

(咳止め薬)

・新エスエスブロン錠エース【指定第2類医薬品】 / エスエス製薬

・クールワンせき止め【指定第2類医薬品】 / 杏林製薬

・ヒストミンせき止めCX【指定第2類医薬品】 / 小林薬品工業

 

(総合風邪薬)

・ベンザブロックLプラス錠【指定第2類医薬品】 / 武田コンシューマーヘルスケア

・パブロンSゴールドW錠【指定第2類医薬品】 / 大正製薬

など

 

これらの咳止め薬や総合風邪薬には、解熱剤、咳止めなど複数の成分のひとつとして、カルボシステインが含まれています。含まれている量としては、大人の服用量として、1日量750mgですので、やはり、処方薬と比較すると半分の量となっています。

 

2.ムコダイン (カルボシステイン)はどんな薬?

ムコダインが最初に販売されてから30年近くになり、古くから用いられているお薬です。子どもから大人までは幅広く使用されており、去痰薬というとムコダインといわれるほど、処方されることが多い定番のお薬です。

 

2-1. 作用の仕組みと効果

ムコダインの有効成分は、カルボシステインです。

痰の構成成分である気道から分泌される粘液の構成成分を調整し、障害された気道粘膜を修復し、痰を出しやすくする作用があります。主に、去痰薬(痰を排出しやすくする)として用いられます。

 

2-2. どんな時に使われる?

のどに絡まる痰によって、不快感や咳などの症状が出ている場合に使用されます。錠剤の他にも、シロップ、ドライシロップなどもあり、小児科でもよく用いられるお薬の一つです。

 

効能・効果としては、

 

○下記疾患の去痰

 上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核

○慢性副鼻腔炎の排膿

です。

 

 

ムコダインのジェネリック医薬品

 

処方薬ムコダインには、ジェネリック医薬品があります。

・カルボシステイン錠500mg「トーワ」

・カルボシステイン錠500mg「サワイ」

などのように一般的には、「成分名」+「会社名」の名称がついております。

 

ジェネリック医薬品とは、他の医薬品メーカーが、そのお薬の特許期間が終了した後に、国の承認を得て、新薬(先発医薬品)と同じ有効成分で効能効果、用法・用量が原則同じものとして販売したお薬です。開発費用を抑えられるため、先発医薬品より安い価格となります。ジェネリック医薬品は、後発医薬品ともよばれます。ジェネリック医薬品によっては、先発医薬品と効能、用法が異なる場合もあります。

 

3.ムコダイン (カルボシステイン)服用の注意点

3-1. 副作用

指示どおりに服用する分には、副作用はほとんどない安全性の高いお薬ですが、下記の副作用が出ることがあります。

・食欲不振

・下痢

・腹痛

・発疹

 

また、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状や皮膚粘膜眼症候群、肝機能障害などがあります。滅多にないことですが、万が一、いつもと違うような症状を感じたら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 

3-2. 飲み合わせ

基本的には、特に相互作用に注意がいるような飲み合わせはありません。安心して他のお薬と服用下さい。

 

但し、市販の総合風邪薬にも含まれていることが多いことから、成分(カルボシステイン)の重複には注意しましょう。通常量より多い量を服用すると、副作用のリスクが高まり危険です。他のお薬を服用する際には、薬剤師に相談されることをお勧めします。

 

過去にアレルギー歴のある方は注意しましょう。

 

また、肝障害や心障害のある方は、服用に慎重になる必要があります。必ず医師に相談・指示のもとで服用するようにしましょう。

 

4.こんなときは早めに病院へ

次のような場合には、市販薬では対処が難しく、適切な治療を受ける必要があります。早めに医療機関を受診しましょう。

 

・市販薬を3-4日間服用しても症状が改善しない

・発熱、咳など他の全身症状がみられる、続いている

・咳が続き呼吸が苦しい

・副作用症状がみられる

 

また、妊婦、妊娠していると思われる方は、お薬全般的に服用には注意が必要です。早めに主治医を受診し、適切なお薬を処方してもらうことをおすすめします。

 

5.おわりに

今回は、ムコダインと成分が同じ市販薬にどんなものがあるかを解説するとともに、ムコダインの作用や使用用途、飲み合わせや副作用などの服用の注意点についても紹介しました。

 

ムコダインと同じ成分を含む市販薬はありますが、成分単独で販売されている市販薬はなく、服用できる量には違いがあります。その他、総合風邪薬の成分のひとつとして含まれている場合もあります。

 

基本的には、副作用が少ないお薬ですが、いつもと違う気になる症状が出た場合には、服用を中止し、医療機関を受診するようにしましょう。また、市販薬を3-4日服用しても症状が改善しない場合には、重大な病気が原因となっている場合もありますので、早めに医療機関を受診し、適切な検査と診断、治療を受けるようにしましょう。

 

参考:

ムコダイン  インタビューフォーム

執筆
薬剤師:竹中 孝行
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