おたふくかぜの感染源は?感染しないために注意すべきこと

おたふくかぜは子供に多い病気です。感染性の病気であり、あらゆる場所で感染する可能性があります。おたふくかぜの原因はムンプスウイルスというウイルスです。定期的に流行しますが、ワクチンが存在するため予防接種をすればほぼ確実に防ぐことができます。

今回は、おたふくかぜについて説明するとともに、おたふくかぜに感染しないためのポイントや注意すべきことを解説していきます。
※この情報は、2018年1月時点のものです。

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1.おたふくかぜはウイルス感染症

おたふくかぜは「ムンプスウイルス」に感染することで発症する感染症の一つです。おたふくかぜは俗称で正式名称は「流行性耳下腺炎」といいます。3-5歳の小児に多く発症する病気で、ワクチン接種をしないと10歳くらいまでにたいていの子どもが感染します。

 

しかし、おたふくかぜは症状が現れないケースもあるため、感染と発症に気づかないこともあります。

 

おたふくかぜは主に飛沫で感染します。ムンプスウイルスに感染した人の咳やくしゃみなどでウイルスが拡散され、ほかの人へ移っていきます。そのため保育園や幼稚園、小学校などは集団感染しやすい環境となっています。

 

感染力自体は高く、感染が確認されると幼稚園や学校への出席停止が命じられます。

 

2.子どものおたふくかぜの症状とは?

ムンプスウイルスの潜伏期間はおおよそ2-3週間です。この潜伏期間を経た後、特徴的な症状が出てきます。

 

おたふくかぜの最大の特徴は、「耳下腺の腫れ」です。耳下腺は耳の付け根付近にある唾液腺の一種で、おたふくかぜを発症するとまるでおたふくのように腫れてしまいます。腫れ始めてから48時間以内にピークを迎え、徐々に快方に向かっていきます。耳下腺が腫れる1-2日前から、耳下腺が腫れた5日後程度までムンプスウイルスの感染源となります。

 

また38度を超えるような発熱の症状が現れることもあります。耳下腺が腫れる前に微熱や頭痛、筋肉痛、食欲不振など風邪のような症状が見られることもあります。

 

3.子どものおたふくかぜの治療法

おたふくかぜは抗生物質のように有効な薬がないため、治療は基本的に対症療法となります。安静と水分補給を基本として、カロナールなどの解熱鎮痛剤が処方されます。きちんと安静にしていれば発症してから1週間から2週間ほどで、おたふくかぜは快方に向かいます。

 

ただし、おたふくかぜは重大な合併症を生じることがあります。その中でも代表的なものが「ムンプス難聴」です。ムンプス難聴はムンプスウイルスが内耳(耳の器官の一つ)に感染することで発症する難聴です。発症は15歳以下の小児に多く、1000人から10万人に1人の割合で発症します。残念ながら報告によって発症率に差があるため、正確な統計はありません。

 

ムンプス難聴の典型的な症状は片耳の聴力の低下です。両耳に難聴が生じることもあります。また耳鳴りを生じることもあります。どの程度の聴力の低下が生じるかは個人差がありますが、ほとんど音が聞こえなくなることもあり得ます。

 

ムンプス難聴の聴力の低下が回復することはほとんどなく、一生の問題となりかねません。おたふくかぜ自体は致命的な病気ではありませんが、ムンプス難聴は万が一発症したら非常に大きな問題となります。ムンプス難聴が発生する割合自体は低いものの、おたふくかぜは怖い病気であるという認識が大切です。

 

4.おたふくかぜの感染を防ぐためには

4-1. おたふくかぜのワクチン予防接種

おたふくかぜは、ワクチンが存在します。ワクチンの予防接種をしていればほぼ確実におたふくかぜの発症を防ぐことができます。日本ではおたふくかぜの予防接種は任意です。しかしワクチンによる予防が推奨されています。おたふくかぜのワクチンは生後12か月以上を経過していれば、接種することができます。1回だけの摂取ではなく、1度目の摂取から2-3年後にもう一度摂取することが理想的です。

 

ただしおたふくかぜのワクチンには「無菌性髄膜炎」を発症するリスクがあります。0.1%未満という非常にまれな割合ですが、日本でおたふくかぜの定期接種を妨げる大きな要因となっています。

 

現在では、無菌性髄膜炎を発症するリスクよりもおたふくかぜを発症し、ムンプス難聴を合併してしまうリスクのほうが高いと考えられています。おたふくかぜの予防接種を受けされるかどうか悩んでいる場合、医師に相談してみると分かりやすく教えてくれるでしょう。

 

特におたふくかぜは子どもよりも大人のほうが重症化しやすい傾向にあります。子どものうちにワクチンを接種して免疫をつけておくと、大人になってからの発症を防ぐことができます。

 

4-2. お子さん、ご家族がおたふくかぜになったら注意すべきこと

おたふくかぜの原因であるムンプスウイルスは感染力が強いため、家族の誰かが発症したら家庭内感染を防ぐ必要があります。おたふくかぜは成人でも発症する可能性があるため、大人だからと言って安心はできません。

 

おたふくかぜの感染経路は咳やくしゃみによる飛沫感染と、唾液や鼻水などに触れたときの接触感染です。そのためなるべく、部屋を分けてウイルスが家中に広まらないようにしましょう。

 

家庭内であっても手洗いうがいはきちんとするようにして、過度な疲労やストレスにより免疫力を低下させないように気を付けます。子どものころに予防接種を受けていなくても、成人になってから受ければ予防効果は期待できるため、お子さんに予防接種するタイミングで一緒に受けるのもおすすめです。

 

5.まとめ

おたふくかぜはムンプスウイルスに感染することで発症するウイルス性感染症です。耳下腺の腫れや発熱が症状として現れますが、安静にしてきちんと栄養を摂っていれば通常は1-2週間ほどで治ります。ただし小児のおたふくかぜでは「ムンプス難聴」が合併することがあります。

 

ムンプス難聴は内耳にムンプスウイルスが感染して発生する難聴です。通常は片耳に現れますが、両耳にも現れることもあり、基本的に難聴は回復しません。一生続く問題となってしまうこともあるため、おたふくかぜはきちんと予防することが重要です。

 

おたふくかぜはワクチンが存在するため、予防接種をすればほぼ確実に防げます。ただしワクチン接種により無菌性髄膜炎を発症するリスクもあります。非常にまれで、ムンプス難聴になるリスクのほうが高いため、予防接種を受けることが推奨されていますが、不安なようならば小児科医などに相談するとよいでしょう。

 

 

執筆
医師:大見貴秀
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