もしもがんになったら・・・自分らしく生きるための「緩和ケア」とは?

がんは日本人の死因で最も多いものです。日本人の3人に1人はがんで死亡しているため、決して関係のない話ではありません。

がんと告知されたらとてもつらいでしょう。またがんによる痛みも日々の生活を悩ませるものです。痛みや精神的なストレスを抑え、がんと向き合い治療をしていくためにも緩和ケアはとても重要なものとなります。今回は、緩和ケアについて解説するとともに、緩和ケアに用いられる医療用麻薬や知っていて欲しいことも合わせてご紹介します。

※この情報は、2018年5月時点のものです。

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1.緩和ケアとは?

がんは日本人の死因で最も多いものです。医療が進歩しているとはいえ、死亡する可能性もあり、発症したら不安が大きくなります。

 

がんの症状として多いものは痛みや倦怠感です。痛みは非常に大きいものになることもあり、日常生活に支障が出てしまうこともあります。痛みや倦怠感という肉体的な症状だけではなく、不安や落ち込み、悲しみ、恐怖など精神的なプレッシャーも相当なものになります。

 

医療の発達につれ、がんは必ず死亡する病気ではなくなりました。適切な治療を施せば、治癒したり病状の進行を遅らせたりすることも可能です。しかしがんになったということで精神的なプレッシャーが大きくなると、日常生活に支障ができます。

 

がんの治療とともに、がんによる症状や精神的なプレッシャーを軽減することが緩和ケアの目的です。

 

2.なぜ緩和ケアが必要なの?

緩和ケアはがんの治療を行っている期間でも自分らしい日常生活を送るために必要になります。がんによる痛み、倦怠感で日常生活に支障が出ることもあります。また不安や恐怖などにより、自暴自棄になり人間関係が悪くなってしまうこともあります。がんは必ず死亡する病気ではありません。治療が終わった後、元の生活に戻ることも重要なポイントです。

 

緩和ケアを行わないと、治療期間中の日々の生活がつらいものとなります。しかしつらいということを我慢してもストレスが溜まり、病状にとってもよくありません。何より毎日がつまらないものとなります。がんは誰でもなる可能性のある病気です。可能な限りQOLを保ち、自分らしい生活を送ることも重要です。

 

3.がんの治療と緩和ケアは同じタイミング

過去には緩和ケアはがんの治療の効果がなくなった時から行われるものと考えられていました。しかし現在ではがんの治療と緩和ケアは同じタイミングで行われるべきものと考えられています。

 

がん自体の痛みや倦怠感、プレッシャーを抑えるためにも有効ですし、抗がん剤や放射線治療の副作用を抑えるためにも緩和ケアは有効です。

 

ストレスは人間の心身に様々な影響を与えるように、がんによる精神的なプレッシャーは病状を悪化させてしまう可能性があります。実際に早期から緩和ケアを行ったがん患者は生存期間が長くなるというデータもあります。

 

「治療のためにはある程度の痛みやつらさは仕方ない」そう考えてしまう人もいますが、それは異なります。

 

経験しなくていい痛みやつらさは回避したほうが、病状のことを考えてもよい結果となります。がんを告知された時のショックは相当なものだと思います。しかし自分がどう思っているか、どんな症状に悩まされているか、しっかりと医師に伝え、がんの初期段階から緩和ケアを行うことも治療のための一つの大切なポイントです。

 

4.緩和ケアに用いられる医療用麻薬とは?

麻薬と聞くと怖いイメージがありますよね。しかし緩和ケアと医療用麻薬は切っても切れない関係にあります。がんの症状で最も悩まされるものは痛みです。痛みの度合いは病状の進行度合いにもよって異なりますが、非常に強い痛みに悩まされる人もいます。

 

がんによる痛みをコントロールするためには医療用麻薬が用いられます。代表的な薬にはモルヒネが挙げられます。モルヒネは悪名高いヘロインの原料となる物質ですが、ヘロインとモルヒネは全く異なります。

 

医療用麻薬の使用による中毒や依存を気にする人も多いかもしれません。しかし医療用麻薬はがんによる痛みがある状態で使った場合、依存は発生しません。量や種類をコントロールすればきわめて安全に痛みを軽減することが可能です。

 

5.知っておいてほしい緩和ケア

緩和ケアはまだまだ認知度が低い治療です。治療のためにある程度の痛みやつらさは仕方ないと思う人も一定数います。そのためなかなか医師に「つらい」という感情を伝えられていない人もいるでしょう。しかしがんによる痛み、倦怠感、不安、恐怖はQOLを著しく低下させてしまいます。

 

まだまだ若く、がんの心配のない人でも「緩和ケア」という選択肢があることはぜひ知っておいて欲しいと思います。がんで亡くなる人は日本人の3人に1人で、決して関係のない話ではありません。痛みやつらさ、恐怖は主観的なものなので医師は思い測ることはできません。自分から「緩和ケアを受けたい」と意思表示をすることが大切です。万が一のことを考えて、緩和ケアという選択肢があることをぜひ知っておいてください。

 

6.まとめ

緩和ケアはがんによる痛みや精神的なプレッシャーを軽減するために行われる治療です。がんは痛みや倦怠感といった肉体的な症状、不安や恐怖、絶望と言った精神的なプレッシャーを生じる病気です。

 

これらの症状を放置してしまうと、QOLが著しく下がり日常生活が楽しいもの、穏やかなものではなくなってしまいます。QOLを低下させずに治療を行うためにも、緩和ケアという存在を知っておいてください。

執筆
医師:大見貴秀
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