薬局で血液検査ができる?(検体測定室とは)その手順と店舗の検索方法を解説

「親族に糖尿病の方が多く、将来的に自分も心配・・・」そんな不安の中で、薬局で簡易的な血液検査ができるという情報を聞きつけ、こちらの記事にたどり着いた方もいるのではないでしょうか?

いくつかの条件を満たし、「検体測定室」といわれる届け出を行った薬局では、自己採血による簡易的な検査を行うことが可能です。指先から自身で採取した血液を利用し、説明等含め約1020分ほどで、HbA1c(糖尿病が気になる)や、コレステロール(脂質異常症が気になる)の値を簡易的に測定することが可能です。

ただし、あくまでも簡易的で薬局では診断できないため、気になる値が出た場合には、病院で正しい検査をあらためて受けることが重要です。

今回は、薬局で血液検査ができる仕組み、検体測定室について説明するとともに、気になる値段や所用時間や手順・方法、又、薬局で血液検査を行った時の注意点、実際に血液検査が受けられる薬局の検索方法なども合わせて解説していきます。

※この情報は、2017年11月時点のものです。


1.薬局で血液検査ができる仕組み(検体測定室とは)

1-1.検体測定室とは?

薬局が血液検査を行うためには、「検体測定室に関するガイドライン」を遵守し、いくつかの条件を満たし、「検体測定室」といわれる開設の届け出を行う必要があります。

 

検体測定室というのは、簡易な検査(利用者が自ら採取した検体について、事業者が血糖値や中性脂肪などの臨床検査を行うサービスであり、診療の用に供しない検査を行うもの)を行う施設のことをいいます。

薬局で気軽に血液検査が受けられるのは、大変便利なことです。但し、簡易な検査であって、検査結果をもとに診断や指導が行われるものではないため、そのご理解が必要です。気になる検査値が出た場合には、病院を早めに受診することが大切です。

 

検体測定室は、国民の健康意識の醸成医療機関受診の動機付けを高める観点でのサービスです。自分自身で検査結果を簡便に把握すること(セルフメディケーション)により、医療機関を早めに受診し、病気の予防や早期発見につながることが期待されています。

 

最近では、薬局店舗だけではなく、健康フェアなどのイベントで、簡易的な血液検査ができる検体測定室が臨時で開催されることも増えてきました。

このようなイベントにおいても同様に簡易的な血液検査のサービスを受けることが可能です。ぜひご自身のためにご活用いただければと思います。

この場合、運営を行う開催側としても、店舗で検体測定室を行うことと同様にガイドラインを遵守し、届け出を行う必要があります。

1-2. 薬局で測定できる検査項目と内容

薬局(検体測定室)で行える測定項目は、臨床検査技師等に関する法律に規定される生化学的検査のうち、次の8項目になります。

薬局が取り扱っている測定機器や試薬によって、受けられる検査項目は異なります。事前に薬局にてご確認下さい。

 

<肝機能等をあらわす指標>

・AST(GOT)

・ALT(GPT)

・γ―GT(γ―GTP)

 

<脂質異常症の検査指標>

・中性脂肪(TG)

・HDLコレステロール(善玉コレステロール)

・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)

 

<糖尿病の検査指標>

・血糖

・HbA1c。

1-3. 検査の所要時間・値段

薬局によって、検査の所要時間や値段は異なります。また、測定機器や試薬によっても異なってきますので、あくまでもおよそのイメージとしてご参考下さい。

 

<所要時間>

・事前説明・承諾(5分)

・自己採血・測定(10分)

およそ15分〜20分ぐらいの所要時間になります。

検査項目が増えると、測定時間がそれに応じて長くなることが一般的です。

測定後はその場で、検査結果をみることが可能です。

 

<値段>

およそ1000円〜2000円ぐらいの金額です。

地域によっては、補助金が出ている場合もあり、負担が減ることもあります。

検査項目が増えると、値段もその分高くなります。

 

検体測定室に類似:郵送検診サービスとの違い

検体測定室は、ご自身で採血した血液で、その場所で測定し、すぐに結果が出るものですが、類似しているもので郵送検診サービスがあります。

郵送検診サービスは、利用者自身、又は、薬局等で郵送検診キットを購入・提供してもらい、ご自身で採血した血液をキットに入れ、検査センター(若しくは提携医療機関)に郵送することで、後日(1週間後など)、結果のレポートが届くというものです。

検体測定室と郵送検診サービスは、ご自身で採血した血液を利用することは似ていますが、その場で測定結果がでるのか、採血した血液を郵送して後日結果がくるのかなどの違いがあります。

 

例えば、ウエルシア薬局(http://www.welcia-yakkyoku.co.jp/information/selfblood.html)で受けることができる検査サービスの一部は、こちらに該当します。

また、受けられる検査項目も検体測定室とは異なってきます。

 

参考:

糖尿病かも?と感じたら。自宅で出来る糖尿病検査キットを試してみよう

https://www.kusurinomadoguchi.com/column/articles/zN0zy

2.血液検査の手順・方法(セルフ)

一般的な薬局(検体測定室)における血液検査の流れは次のとおりです。

  • 薬局へ来店、検体測定室に案内される
  • 運営責任者(薬剤師等※)による検査内容の説明を受ける
  • 説明内容への同意と承諾書にサインを行う
  • 手洗いなど準備を済ませ、手技の指導を受けて、自己採血を行う
  • 測定を待つ
  • 測定結果を受け取る

 

運営責任者・・・医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師

 

この手順で、およそ15分〜20分ぐらいの所要時間になります。

 

特に④の自己採血部分が気になるところだと思います。

検体測定室では、この採血を手伝うことはできませんので(治療行為にあたる)、あくまでもご自身で血液を採っていただきます。

 

自己採血は、次のような手順で行います。

  • 指先を消毒する
  • 穿刺器具を使用し、ご自身で指先の腹部分に針を刺す

→ボタンをプッシュすることによって細く短い針が出るようになっています

 大きな痛みはありませんが、実際には人それぞれで、痛みがないという方もいれば、痛かったという方もいらっしゃいます。

  • 少量の血液をとりだす

→人によってすぐに出る場合も有れば、指をつまんで絞り出すこともあります。

 検査項目によって若干、必要な量が異なりますが、イメージは小豆ぐらいの量の血液を必要とします。

  • 試薬に血液をとり、測定機器に入れる
  • 針を刺した箇所を必要に応じて処置する(絆創膏など)

 

このように特に難しい操作はなく、指先に針をチクっと刺して血液を絞り出すようなイメージなので、一般的な採血(検診等)とは違うためご安心下さい。

3.薬局で血液検査を受けたときの注意点

薬局で血液検査を受ける際には、次のような注意すべきことがあります。

店舗においても、事前に説明を受ける内容になりますので、よくご確認下さい。

 

・薬局(検体測定室)での血液検査は、特定健診や健康診断に代わるものではなく、あくまでも簡易的な測定であり、実際に診断を受けるには病院を受診しなければいけません。気になる数値が出た場合は、あらためて、医師の指示により病院で検査を受ける必要があります。

 

・自己採血の方法で説明したとおり、ご自身で血液を採っていただく必要があります。

 

・現在治療中の病気やお薬の服用状況(抗血栓薬の服用など)によっては、止血が難しいと判断され、サービスを受けられない場合があります。必ず、検査前に治療中の病気、服用中のお薬を伝えるようにしましょう。

 

・その時の体調や直前の食事の状況・時間によって、測定結果に影響を及ぼす場合があります。そのため、病院での検査結果とは違った測定結果が出る可能性がありますので、ご理解下さい。

 

・未成年者が血液検査を希望される場合には、保護者の同意が必要となります。但し、年齢によってサービスを受けられるかどうかは薬局によって異なるため、事前にご相談下さい。

4.血液検査ができる薬局(検体測定室)の検索方法

今回の記事を参考に、ぜひ薬局で血液検査を受けてみたい!と思われた方もいるかもしれません。実際に、どの薬局で血液検査を受けられるのか?検索する方法についてご紹介します。

 

普段通われている薬局であれば、店頭の掲示で分かる場合もありま。

ご自宅や仕事先で探される場合にはネットを活用されるのが良いでしょう。

 

次のようなWEBサイトをご活用下さい。(随時更新します)

 

  • 検体測定室地図検索 | 一般社団法人スマートヘルスケア協会

http://www.shca.or.jp/map/

 

  • ゆびさきセルフ測定室ナビ | 検体測定室連携協議会

http://navi.yubisaki.org/

 

また、普段行きつけの薬局がある場合には、その薬局の方に、近隣で血液検査ができる薬局がないか聞いてみるのも良いかもしれません。地域の薬局のネットワーク(薬剤師会など)があり、検体測定室を配置する薬局を紹介してくれる可能性があります。

5.おわりに

今回は、検体測定室という薬局で血液検査が行われるようになった仕組みやその手順や料金、所要時間などについて解説しました。

買い物の寄り道として、会社帰りなどに手軽にその場で気になる値を測定することができ、とても便利なものといえます。また、今まで、検診にいく習慣がなかった方が、この機会に検査を受けることによって、ご自身の健康への意識につながる可能性もあります。

但し、薬局で検査した内容については診断ができるものではないため、気になる数値が出た場合には、早めに医療機関を受診することが大切です。

 

検体測定室を開設している薬局は年々増加傾向にあります。今後、ますます、快適に簡便に検査ができる時代になっていくことが予想されますので、ぜひとも薬局を活用していただき、ご自身の病気の予防や早期発見に役立てていただければと思います。

 

参考

薬局・薬剤師のための検体測定室の適正な運用の手引き

http://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2015/05/201504kentai_jpa.pdf

 

検体測定室に関するガイドライン

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000098574.pdf

 

一般社団法人スマートヘルスケア協会

http://www.shca.or.jp/

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薬局情報・サービスについては、正確なものを提供するよう努めていますが、現状とは異なる場合があります。 実際に薬局に行かれる際は、直接薬局にご確認いただくことをお勧めします。 また、店舗情報に誤りがある場合は、以下のリンクよりご連絡をお願いいたします。
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