実は怖い肺炎・・・予防接種を受けることが重要な理由

"肺炎と聞くとあまり大したことのない病気と思ってしまうかもしれません。しかし肺炎は高齢者の死因の上位に位置するとても怖い病気です。若いうちは抵抗力が高く、あまり肺炎にはなりませんが、高齢者にとってはワクチン接種することで予防することがとても重要です。

今回は、肺炎がどんな病気かを解説するとともに、肺炎の予防接種について詳しく説明していきます。"
※この情報は、2018年3月時点のものです。

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1.肺炎ってどんな病気?

1-1. 日本人の死亡する原因第3位・・?

肺炎と聞くとどんなイメージがあるでしょうか?「風邪のようなもの」「息苦しくなるだけ」、こんなイメージはありませんか?しかし実際には、肺炎はとても怖い病気です。日本人の死亡する原因の1位は圧倒的に悪性新生物(ガン)です。悪性新生物で死亡する人は全体の死亡者のおよそ30%にも上ります。次いで心疾患になります。心筋梗塞など「怖い病気」と認識されているものも含まれます。心疾患で死亡する人は全体のおよそ15%程度となっています。

 

では、ガン、心疾患に続いて、3番目に位置するものはなんでしょうか?脳の病気?老衰?事故?いいえ、実はそのどれでもないのです。日本人の死亡する原因の3位は、実は肺炎で、全体のおよそ9%の人が亡くなる原因となっています。肺炎が死亡に直結する病気と思っていない人も多いのではないでしょうか?しかし、実際は脳梗塞や脳出血のような脳の病気よりも、死亡する人が多い病気なのです。

 

1-2. 肺炎の原因・症状

肺炎は、肺に細菌が感染することで発症する病気の一つです。肺炎の原因となる菌はいくつか存在していますが、最も多いのは「肺炎球菌」という菌です。若いうちはまだまだ体が元気で免疫力も高いため、肺炎球菌はなかなか肺に感染しません。しかし加齢とともに人間の免疫力は徐々に低下していきます。そのため高齢者は若者に比べて肺炎になりやすくなります

 

肺炎と風邪は別のものです。肺炎は細菌が肺に感染することで発症しますが、風邪は喉などの上気道に細菌やウイルスが感染することで発症します。

風邪では、発熱に加えて、鼻水やせき、くしゃみ、喉の痛みなど呼吸器に関わる症状が出ることが多いです。一方、肺炎は発熱のほか、全身倦怠感や胸の痛み、息切れ、咳、顔や唇が青ざめる、紫色になるなどの症状が現れます。これらの症状は肺に細菌が感染し、炎症を起こすことで酸素と二酸化炭素の交換に支障が出ることで現れる症状です。

 

また風邪は安静にしていれば通常1週間程度で治まりますが、肺炎は長く続くことが特徴です。

 

2.なぜ高齢者に肺炎が多いの?

肺炎は65歳以上の高齢者に多く発症する傾向にあります。まず前述したように年を取れば取るほど、免疫力が低下していくことが挙げられます。65歳以上の高齢者に肺炎の発症者は多いですが、2歳未満の免疫機能が未熟な乳児にも発症しやすいです。

 

さらに高齢者は何らかの既往症により、さらに免疫力が低下していることが挙げられます。免疫力を低下させる既往症は様々ですが、特に以下のような既往症がある人は肺炎にかかりやすくなります。

 

・糖尿病

・心疾患

・喘息

・慢性肺疾患

・脳梗塞

・治療のためにステロイドが必要になる病気

 

またストレスが多い人、疲労が慢性的に溜まっている人、喫煙をしている人なども肺炎にかかりやすくなっています。

 

肺炎自体は適切な治療を施せば、治ることがほとんどです。しかし高齢者が肺炎になると、息苦しさや発熱により体力が奪われ、さらに免疫機能が低下します。

 

また肺炎で安静にしている期間が長いと筋力などが低下し、日常の動作にも支障が出ることがあります。嚥下機能(食事を飲み込むこと)が低下し、食事を十分に食べられなくなり免疫力の低下につながることもあります。また嚥下機能が低下することで、食べ物を飲み込む際に気管に入り込んでしまうことにも注意が必要です。その時に細菌も一緒に入り込み、肺炎の原因となることがあります。

 

肺炎は何度も繰り返し発症してしまう可能性のある病気です。何度も繰り返し発症してしまうとどんどん体力や免疫力が低下してしまいます。肺炎は予防ができる病気のため、まず何よりも「予防する」ことがとても重要です。

 

3.肺炎の予防接種とはどんなもの?

高齢者の肺炎を予防するために、肺炎の原因で最も多い肺炎球菌のワクチンの予防接種が、定期接種で行われています。定期接種は、市区町村が実施する予防接種です。通常、予防接種には費用が必要になりますが、定期接種の場合は市区町村によっては助成が出ることがあります。ほとんどの市区町村で負担をせずにワクチンを接種することができるため、対象となる人は積極的に受けたほうがよいでしょう。

 

高齢労働省のHPで自分が対象となっているかどうかを調べることができます。

 

もしくはお住まいの市区町村の役所に問い合わせてみると、対象になっているかどうか、どのような助成があるかを聞くことができます。また、かかりつけのクリニックで肺炎の予防接種について聞くのもよいでしょう。

 

3-1. 予防接種は安全?

肺炎の予防接種に限らず、あらゆるワクチンは副反応がでる可能性があります。ワクチンは安全性が高いと確認されているものですが、稀に体質などにより強い副反応が出ることがあります。極めてまれではありますが、脳炎などの重い副反応が生じる可能性はあります。もしワクチン接種後になんらかの異常が生じたらすぐに病院で診察を受けるようにしましょう。重い副反応が現れた場合は健康被害を救済するための給付の対象となります。

 

4.まとめ

肺炎は日本人の死亡する原因の3位に位置する病気です。あまり怖いイメージがない病気かもしれませんが、特に高齢者が発症すると命の危険がある病気です。肺炎に罹るとさらに体力と免疫力が低下し、また肺炎に罹りやすくなるという悪循環が生じます。肺炎は予防することが何よりも大事です。65歳以上の人の場合、市区町村から助成を受けて、ワクチンを接種できることが多いため確認してみましょう。

執筆
医師:大見貴秀
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