妊娠や体調の変化は基礎体温の測定で。ポイントや注意点を解説

女性の健康管理に重要な「基礎体温」。毎日きちんと測って記録をつけ、グラフにしている方も多いのではないでしょうか?
基礎体温を記録し続けることで、生理周期を把握することができます。

生理周期を把握することは体調や妊娠に大きく関わるためとても重要です。
妊娠すると低温期がなくなり、高温期が続きます。又、基礎体温の周期が乱れるときには、何らかの疾患が原因となっていることもあります。

今回は、基礎体温について解説するとともに、妊娠中の基礎体温の変化や乱れる場合に考えられる疾患についても合わせて説明していきます。基礎体温の周期をグラフにしたときの見るポイントとしてご参考下さい。
※この情報は、2017年8月時点のものです。

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1.基礎体温ってどんなもの?

基礎体温とは、「起床したばかりの身体を動かす前の体温」のことを指します。女性には生理があり、生理の周期によって体温が変化していきます。
この基礎体温を計測することで自分の生理周期がいまどのようになっているかを把握することができます。

 

体温は排卵を境に、「低温期」と「高温期」に分かれます。
排卵してから2週間ほどは「高温期」という体温が比較的高めな状態が続き、生理が近づくにつれ徐々に体温が下がっていき「低温期」が2週間ほど続きます。そして再び排卵から高温期へと周期が戻ります。


人間の体温は36度から37度程度ですが、高温期と低温期では0.3度から0.5度ほど体温が異なります。高温期も低温期も約2週間ずつのため、およそ28日が生理周期の目安となります。

 

2.通常時の基礎体温の変化と測定のポイント

健康な状態であれば、先に述べたように排卵を境に高温期と低温期に分かれています。生理周期の目安は28日間なので、2週間の低温期と2週間の高温期が繰り返されるようならば「健康な状態」と言えます。

基礎体温を測るときのポイントは

・毎日同じ時間に
・ベッドから動く前に
・きちんと記録を取る

ことです。低温期と高温期の体温の差は0.3-0.5度ほどですが、これはちょっと動いてしまうだけで体が温まり上下する程度の温度です。ベッドの枕元に体温計を置き、毎日同じ時間に測定をして、記録を取るようにしましょう。見やすくグラフにしていくこともおすすめします。

 

 

3.妊娠すると基礎体温はどうなる?

妊娠すると低温期がなくなり、高温期が続きます。


先に述べた「黄体ホルモン」は妊娠の準備を整え、継続させるためのホルモンです。妊娠すると黄体ホルモンの分泌量が増加するため、高温期が続きます。目安として2週間から20日ほど高温期が続くようならば妊娠している可能性が高まります。

 

妊娠中ずっと高温期が続くのではなく、14週頃から体温が下がる傾向にあります。どのくらいの期間から基礎体温が下がるかは個人差があるため、これよりも短くても長くても深刻に心配する必要はありません。定期的に産婦人科で健診を受ければ十分です。

4.基礎体温の周期が乱れるときは疾患の可能性も

通常の基礎体温は低温期と高温期がおよそ2週間ずつ繰り返していきます。しかし、なんらかの異常により、低温期と高温期の周期が乱れることがあります。その場合、なんらかの疾患の可能性もあります。

4-1. 低温期が続く場合:無排卵性月経

基礎体温が低温期と高温期で2層にならず、低温期のみが続く場合、「無排卵性月経」の可能性があります。

 


無排卵性月経とは、生理自体はあるのにも関わらず、排卵がされない状態です。排卵に関わるホルモンの分泌は脳の視床下部というところで指示が行われます。しかし、過度のストレスや疲労、生活習慣の乱れでうまく視床下部からの指示が伝わらなくなることがあります。その結果、無排卵性月経を引き起こしてしまいます。

4-2. 生理が始まったのに高温期が続く場合:子宮内膜症

通常、生理が始まるとともに基礎体温は低下していきます。生理が始まったのに高温期が続く場合は「子宮内膜症」の可能性があります。


子宮内膜症は子宮内部に存在する子宮内膜が、卵巣や卵管、小腸、膀胱といった子宮以外の場所にできてしまう病気です。下腹部痛や不正出血、経血の増加、月経痛、性交痛、排尿痛、排便痛などが症状として現れます。



子宮内膜症は放置してしまうと、不妊症に繋がるリスクがあるため、基礎体温に違和感が生じたら医療機関で診察を受けるようにしましょう。

4-3. 高温期が短い場合:黄体機能不全

高温期が短い、もしくはない場合は「黄体機能不全」の可能性があります。


女性ホルモンの一つである黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌や機能に支障が発生し、高温期にならなくなります。黄体ホルモンの役割は基礎体温を向上させ、体内の水分量を増やし、子宮内膜を増殖させ受精卵が着床する準備を行うことです。

 

この黄体ホルモンに異常が生じると、妊娠しづらくなってしまいます。黄体機能不全はストレスや過労が主な原因となります。これもしっかりと基礎体温を計測して、異常を感じたら病院で治療を受けましょう。

 

このように基礎体温の計測は身体の異常を把握するのに役立ちます。特に女性の体はデリケートなため、常に健康を守れるように意識しましょう。

5.まとめ

・基礎体温は排卵を境に高温期と低温期に分かれている
・排卵を終えると体温は高まっていき、生理が近づくにつれ下がっていく
・妊娠すると基礎体温は高温期が続くようになる
・2週間から20日ほど高温期が続くようならば妊娠した可能性が高い
・基礎体温の記録を取ることは女性特有の疾患の早期発見に役立つ
・基礎体温に異常を感じたら、病院で診察を受けることが重要

 

執筆
医師:大見貴秀
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