抗不安薬リーゼの副作用が心配。リーゼの作用や服用上の注意点を解説

不安感や緊張感を和らげる効果のある抗不安薬。
その中でリーゼという薬の名前を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。リーゼは速効性があってマイルドな薬って聞いているけどどうなの?、どんな副作用があるの?、依存性もあるっていう話を聞いたけど内服して大丈夫かな?、など心配に思われている方もいらっしゃるかもしれません。

リーゼはどんな特徴がある薬で、どのような副作用があるのでしょう。また、使用する場合、どんな点に注意して服用していったらよいのでしょう。

今回は、リーゼの作用について詳しく説明し、合わせて副作用などの服用上の注意点について解説していきます。
※この情報は、2018年7月時点のものです。

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医師執筆

精神科医が16種類の精神安定剤(抗不安薬)について徹底解説!

医師:豊田早苗
2017.03.22
くすり

1、リーゼってどんな薬?

1-1. リーゼの成分と作用

リーゼは抗不安薬の一つで、薬品名はクロチアゼパムという薬です。抗不安薬とは、抗不安作用を利用して、不安や焦燥を抑える薬です。

 

1-2. どんなときに使用される?

抗不安薬の一つであるリーゼも、基本的に不安を伴うすべての病態に使うことができます。不安が予想される状況で、その症状の予防にも用いられます。

 

病気では、例えば全般性不安障害、パニック障害、恐怖症性不安障害、強迫性障害、解離性障害などに使われますが、その他にも統合失調症、うつ病、アルコール離脱症状に用いられることがあります。また心身症(消化器疾患、循環器疾患)における睡眠障害などの改善、自律神経失調症におけるめまい・肩こり・食欲不振の改善にも用いられることがあります。

 

抗不安作用だけでなく、弱いながらも筋肉の弛緩作用もあるので、とりわけ筋緊張性頭痛というタイプの頭痛の治療に用いられることもあります。緊張性頭痛は、締め付けるような頭重感が頭全体、後頭部や首筋に持続的に起き、ふわふわしためまいを感じる人もいるタイプの頭痛です。この頭痛は肩こりとも関連が深く、頸部などの筋肉の収縮が原因と考えられており、筋緊張性頭痛とも呼ばれます。筋肉の収縮が原因になっている証拠に、横になると楽になり、朝よりも夕方に頭痛の症状が強くなる傾向があります。

 

リーゼは、その筋弛緩作用を利用して、緊張性頭痛の治療に用いられます。筋緊張性頭痛は無理な姿勢、ストレス、睡眠不足などが重なって起こることも多いので、リラックスできたり、十分な睡眠がとれるだけで症状がよくなることもあります。そのためもあって、リーゼは筋緊張性頭痛に有効なのです。

 

1-3. リーゼの系統、抗不安薬の中での位置付け・強さ

今よく用いられている抗不安薬の多くが、「ベンゾジアゼピン(BZD)系」という系統に属しています。リーゼも、ベンゾジアゼピン(BZD)系の薬剤です。ベンゾジアゼピン系の薬剤はベンゾジアゼピン骨格という分子構造をもっており、脳のベンゾジアゼピン受容体に結合して作用を発揮するタイプの薬剤です。GABAという脳内の抑制性の神経伝達物質の働きを助けることによって鎮静・傾眠作用を示します。とりわけ大脳辺縁系といわれる情動にかかわる脳の領域の神経活動を抑制し、抗不安作用、鎮静などの作用を発揮するのです。

 

実は、睡眠薬といわれるタイプの薬剤の多くもBZD系のカテゴリーに属しているものが多く、抗不安薬はこれらの睡眠薬と類縁の薬ということができます。従って抗不安薬でも眠くなることがあるのですが、抗不安作用がより強い薬剤が抗不安薬として、催眠作用がつよい薬剤が鎮静薬として用いられています。BZD系の薬剤は、意識や高次機能への影響が少ないので、比較的安全に用いることができるとされています。

 

また、リーゼは、数ある抗不安薬の中でも、比較的作用が弱くマイルドな部類の薬剤です。

 

1-4. リーゼの作用時間

リーゼは作用の立ち上りが速く、短時間作用の抗不安薬とされています。

 

効果の立ち上がりの指標と、服用してから血中濃度がピークになるまでの時間が用いられます。リーゼの場合、この時間が1時間程度と短く、効果が速い薬と言えます。作用の持続時間の指標としては、半減期といって血中濃度が半分になるまでの時間が目安として用いられます。リーゼの場合、半減期は6時間程度で同種の薬の中でも比較的短い部類に入ります。そのため一日中ずっと効果を期待したい場合は1日3回内服する必要があります。もちろん、治療したい病気や年齢・症状により適宜増減することがあります。

 

以上をまとめると、リーゼは即効性があり、かつマイルドに効く薬ということができます。比較的使いやすい薬なのですが、短時間作用の抗不安薬は依存性(後述)を来しやすいので、注意が必要です。

 

2.リーゼはどのくらいの量を飲むの?(用法・用量)

リーゼには1錠が5㎎または10㎎の錠剤があります。10%の顆粒もあります。心身症、自律神経失調症では、通常、成人は1回1〜2錠(主成分として5〜10mg)を1日3回服用します。麻酔前投薬として使う場合には、通常、1回2〜3錠(主成分として10〜15mg)を就寝前または手術前に服用します。いずれの場合も、必ず医師に指示された服用方法に従ってください。

 

3.リーゼの副作用など服用上の注意点

3-1. リーゼで起こりうる副作用

リーゼは他の抗不安薬に比べて効果の立ち上がりが早く、危険な副作用が少ないので、比較的使いやすい薬です。

 

リーゼの副作用としては、めまい、肩こり、食欲不振を起こすこともあります。眠気、ふらつき、けん怠感などがあります。またアルコールとリーゼは、どちらも中枢神経を抑制する作用がありますので、アルコールと一緒にのむのは避けてください。リーゼの場合、弱いながら筋肉の弛緩作用もあるので注意が必要です。血液検査上は肝機能障害を起こすことがあります。

 

3-2. リーゼ服用の注意点

リーゼには抗不安薬一般にみられる服用の注意点があります。抗不安薬には耐性・依存性がある場合もあり、例えば1か月以上服用した場合には、とくに注意が必要で、急に止めたりしないようにする必要があります(囲み記事参照)。

 

依存や離脱症状は大丈夫?

 

ベンゾジアゼピン系薬剤は、それほどは強くないとされていますが、しかし全くないというわけでもありません。BZD系の抗不安薬では、繰り返し使用することにより薬に対して体が慣れてしまい効果が減弱する耐性が生じることがあります。漫然と内服して耐性が生じると、以前と同じ量を内服していても同様の効果が得られなくなってしまうため、同等の効果を得るため薬を増量しなくてはならず、段々量を増やしていく必要がでてきます。

 

また、薬が止められなくなる依存性があるとされています。薬への欲求が抑えられず、けいれん、不眠、不安があらわれるなどの症状が出てきたら、すぐに医師に相談しましょう。

 

さらに、薬を急にやめたときに離脱症状という症状が起きることがあります。身体がお薬に慣れてしまったために、急に薬をやめると、このバランスが崩れてしまい、リバウンドが起きると考えられています。服用を開始してから1か月以上経った後に中止する場合は、医師の指示に従いながら、少しずつ減量することが大切です(一週間に1/4程度)。

 

4.まとめ

以上みてきたように、リーゼは作用に速効性があり、しかも効果がマイルドなので、比較的使いやすい抗不安薬といえます。リーゼでは副作用が比較的少ないといわれていますが、耐性、依存性なども少ないとはいえ、見られます。屯用の使用を原則とし、環境整備(不調の原因となっている要素を取り除く)もあわせてやっていくことが大切です。

 

1か月以上の長期になったときは注意が必要です。急に中止することを避け、減らすときにはゆっくり行う必要があります。耐性が出現すると、どんどん薬の量が増えていったり、効果がないからといって同種薬を何種類も併用したりするようなこともでてきます。ですから、症状が長引きそうな場合には、抗うつ薬など他のカテゴリーの薬を用いることを考える必要がある場合もあります。医師とよく相談して使うようにしましょう。

 

また医師の指示なしに、自分の判断で飲むのをやめないようにしましょう。

執筆
医師:子煩悩神経内科医
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