窓口移行済:従来の睡眠剤との違い・比較。ロゼレムとベルソムラの作用・副作用を解説

不眠に悩まれる方から、従来の睡眠剤と、比較的新しいお薬である、「ロゼレム」や「ベルソムラ」との違いについて質問されることがあります。

ロゼレムは2012年7月、ベルソムラは2014年11月に販売された不眠を改善するお薬です。

実は、ロゼレム、ベルソムラは、いわゆる従来のお薬である「ベンゾジアゼピン系薬」や「非ベンゾジアゼピン系」の睡眠剤とは全く作用の仕方が異なります。また、従来の睡眠剤と比較すると、依存性が少ないお薬とされていますが、飲み合わせなど服用には注意すべきこともあります。

今回は、従来の睡眠剤とロゼレム、ベルソムラの違い・比較を解説するとともに、各作用の特徴や副作用、飲み合わせになどの注意点についても説明していきます。
※この情報は、2017年9月時点のものです。

※この記事を読んでいただいている皆様へ

処方せんネット予約サービスの普及の為に皆様から利用したいと思う薬局をお答えいただいております。
60秒ほどのアンケートにお答えいただき、ご協力いただいた方には 全員に300円分のAmazonギフト券を必ずプレゼントさせていただいております。
(2017/12/25現在、224,000人にの方にご回答をいただいております。)
ぜひアンケートにご協力ください。

今すぐアンケートに答える>

株式会社フリービットEPARKヘルスケア一同

1.ロゼレムとベルソムラの作用

1-1. 従来の睡眠剤の作用

多くの種類の睡眠剤が存在しますが、代表的な睡眠剤としては、主に「ベンゾジアゼピン系薬」と「非ベンゾジアゼピン系薬」とよばれるタイプの睡眠剤があります。
ベンゾジアゼピン系薬脳の活動を抑える体内物質として「GABA(γ-アミノ酪酸)」とよばれる物質があります。神経細胞と神経細胞をつなぐシナプスのところで働く神経伝達物質の一つです。これらのお薬は、脳内の「ベンゾジアゼピン受容体」と呼ばれる部位に作用し、GABAの作用を強めることによって、脳の活動を抑え、強制的に眠気を催す作用をもちます。

そして、ロゼレムとベルソムラの作用の仕方は、これらの従来の睡眠剤とは、全く異なっています。

 

参考:代表的な睡眠剤

<代表的なベンゾジアゼピン系薬>
・超短時間型・・・ハルシオン
・短時間型・・・レンドルミン、リスミーなど
・中時間型・・・ロヒプノール、サイレース、ベンザリン、ユーロジンなど
・長時間型・・・ドラール、ダルメートなど


<代表的な非ベンゾジアゼピン系薬>
・超短時間型・・・マイスリー、アモバン、ルネスタなど

 

1-2. ロゼレムの作用

ロゼレムの成分は、「ラメルテオン」とよばれるものです。体内には、体内時計を調整する「メラトニン」という物質があります。メラトニンによって、日中は活動的に、夜間は体を休ませるように体が調整されています。メラトニンの分泌が不十分になると、夜になっても眠くならなかったり、昼なのに眠くなったりと睡眠の時間帯が不規則になるといわれています。

そこで、ロゼレムは、メラトニンの作用を促し、体内時計を整え、自然な眠りを誘うような催眠作用をもたらします。

従来のお薬と比較すると、効果が穏やかで、即効性はないですが、体内時計が乱れることによって生じている睡眠障害に効果を発揮します。ふらつきなどの副作用が少ないため、比較的、ご高齢の方でも安全に服用することができます。

ただ、効果を実感するには、1〜2週間はかかるとされているため、長期で様子をみながら服用していきます。薬を飲んで直ぐに効果が出るわけではないので、効果が出てくるまで少し飲み続けることが大切です。

 

1-3. ベルソムラの作用

一方、ベルソムラの成分は、「スボレキサント」とよばれるものです。私たちが、覚醒(起きている)しているときは、「オレキシン」とよばれる脳内の神経伝達物質のはたらきによって覚醒状態をコントロールしているとされています。

ベルソムラは、そのオレキシンの作用を抑えることによって、覚醒を抑え、睡眠状態をもたらします。主に入眠障害(寝つき)、中途覚醒(夜間に起きてしまう)に効果が期待できます。
従来のお薬と比較すると、ふらつきや記憶障害の副作用が少ないことや、薬に心理的に頼ってしまう精神的依存を起こすような薬物依存症が少ないといった利点があります。

 

1-4. 作用の違いまとめ

◆ロゼレム、ベルソムラは、従来のお薬であるベンゾジアゼピン系薬や非ベンゾジアゼピン系の睡眠剤とは全く作用の仕方が違ってきます。

◆ロゼレムは、体内時計をコントロールするメラトニンの作用を促し、自然な眠りを起こします。一方、ベルソムラは、覚醒をコントロールするオレキシンの作用をおさえ、覚醒から睡眠状態へ促す作用をもちます。

 

 

↓↓薬の副作用が心配な方向け。当サイトおすすめの快眠サプリ【ネムリス】の成分について、薬剤師に解説していただきました。↓↓


薬剤師執筆

睡眠の質を改善するサプリメント・ネムリスの効果は本当?

薬剤師:おくすり スペシャリスト
2018.07.26
栄養・食

 2.ロゼレムとベルソムラの飲み方

2-1.従来の睡眠剤の飲み方

従来の睡眠剤、ベンゾジアゼピン系薬、非ベンゾジアゼピン系薬の多くは、お薬によって効き目に差があるとしても、大体飲んでから10分〜30分程度で睡眠効果をもたらします。そのため、基本的には、眠る直前に服用します。眠る直前に服用(服用したらすぐに布団に入る)しないと、ふらつきや転倒などの危険もありますので注意が必要です。

 

2-2. ロゼレムの飲み方

基本的には、1日1回寝る前に、1錠(8mg)を服用します。

2週間ぐらいを目処に効果や副作用など様子をみながら服用していきます。寝る直前に服用します。で述べたように睡眠のリズムを作り出す薬なので、毎日大体同じ時間で服用し、同じような時間に寝るようにすると効果があります。服用して眠った後に、途中で一時的に起きて仕事などの作業を行う可能性があるときは服用しないようにしてください。睡眠の習慣が不規則だと薬の効果がでにくくなってしまいます。
又、食事をし、お腹に何か入っている状態のときは、服用は控えるようにしましょう。食後に飲むと、お薬の効果が弱まる可能性があります。

 

2-3. ベルソムラの飲み方

ベルソムラには、「15mg1錠」のお薬と、「20mg1錠」の2つの規格が存在します。
基本的には、1日1回寝る前に、1錠(20mg)を服用します。又、高齢の方は、1錠(15mg)を服用します。高齢の方の場合は、お薬の効果が強く出てしまう可能性があるためです。寝る直前に服用します。途中で一時的に起きて仕事などの作業を行う可能性があるときは、服用を控えるようにしましょう。
又、睡眠の効果が出るのが遅れる可能性があるため、食事をし、お腹に何か入っている状態のときは、服用は控えるようにしましょう。

 

2-4. 飲み方の違いまとめ

◆基本的には、従来の睡眠剤も、ロゼレム、ベルソムラも寝る直前に服用するお薬になり、特に飲み方に違いはありません。飲む量はお薬によって違いますので、必ず指示された量・飲み方を守って服用するようにしましょう。

 

 3.ロゼレムとベルソムラの副作用・飲み合わせ

※今回ご紹介する副作用・飲み合わせが全てではありませんので、詳しくは薬剤師に、又は公的文書等で必ず確認するようにしましょう。

 

3-1. 従来の睡眠剤の副作用・飲み合わせ

お薬の種類によっても違いがあり、一概には言えませんが、従来の睡眠剤、ベンゾジアゼピン系薬や非ベンゾジアゼピン系薬の代表的な副作用としては、「眠気」、「ふらつき」、「意識がもうろうとする」などの症状があります。ご高齢の方の場合、副作用による転倒に注意が必要です。


稀に、筋弛緩作用(筋肉に力が入らない)、軽い幻覚や幻聴、健忘作用(服用後の記憶障害)などがみられるケースもありますので、様子をみて服用するようにしましょう。依存性(急にお薬をやめるとイライラする)がみられる場合もあるため、慎重な服用が必要です。
但し、指示どおりに正しく服用していれば、重い副作用になることや過度に依存してしまうことは少ないので安心してください。

飲み合わせとしては、飲んではいけないお薬、注意が必要なお薬があります。睡眠剤によって違いがあり一概には言えませんので、詳しくは、個々に薬剤師に確認するようにしましょう。

3-2. ロゼレムの副作用・飲み合わせ

比較的、副作用は少ないお薬とされていますが、主な副作用としては、「眠気が翌朝に残る」、「頭痛」、「だるさ」、「めまい」などがあります。依存性はほとんどないお薬です。

抗うつ剤であるルボックス、デプロメール(成分:フルボキサミンマレイン酸塩)と服用すると、これらのお薬の作用を強める可能性があるため、一緒には飲めません。そのほか、飲み合わせに注意が必要なお薬がありますので、他に服用しているお薬がある場合には、必ず相談するようにしましょう。

 

3-3. ベルソムラの副作用・飲み合わせ

主な副作用としては、「眠気が翌朝に残る」、「頭痛」、「だるさ」、「めまい」、「悪夢」などがあります。日中に眠気が起こる場合には、医師に相談するようにしましょう。依存性は少ないお薬です。
「ナルコレプシー」とよばれる、日中に突如眠気を起こす病気をお持ちの場合は、症状がひどくなる可能性があるため、注意が必要となります。

飲み合わせとして、禁止されているお薬が多くあります。一緒に服用すると、ベルソムラの作用を過剰に強くしてしまう可能性があります。

 

禁忌とされているお薬

()内は成分名

・クラリス、クラリシッド(クラリスロマイシン)[抗生物質]
・イトリゾール(イトコナゾール)、ブイフェンド(ポリコナゾール)[抗真菌薬]
・ノービア、カレトラ(リトナビル)、インビラーゼ(サキナビル)、ビラセプト(ネルフィナビル)、クリキシバン(インジナビル)[抗エイズウイルス薬]
・テラビック(テラプレビル)[C型慢性肝炎治療薬]


その他にも、飲み合わせに注意が必要なお薬がありますので、他に服用しているお薬がある場合には、必ず相談するようにしましょう。

 

3-4. 副作用の違いまとめ

◆従来の睡眠剤、ロゼレム、ベルソムラも、共通することとして、眠気やふらつきなどの副作用があります。ご高齢の方の場合は特に、転倒に注意が必要です。指示どおりに正しく服用していれば、重い副作用になることは少ないです。


◆ロゼレム、ベルソムラは依存性が少ないお薬です。


◆他のお薬を飲まれている場合には、必ず医師や薬剤師に報告し、飲み合わせに注意するようにしましょう。

 

4.おわりに

従来の睡眠剤との違いとロゼレムとベルソムラの作用の特徴や副作用について参考になりましたでしょうか?睡眠に関する悩みは年齢問わず、非常に多く、よく相談される内容のひとつです。

ロゼレム、ベルソムラなどの今までの睡眠剤とはまた作用機序が違う新しいものが販売されても、睡眠剤は、効果に個人差があり、人によって合う、合わないといったこともあります。お薬を服用する場合には、副作用のリスクもありますので、医師との相談の上、うまく付き合っていくことが大切です。

お薬について心配なことがあれば、気軽に薬剤師に相談してみてください

 

 

↓↓薬の副作用が心配な方向け。当サイトおすすめの快眠サプリ【ネムリス】の成分について、薬剤師に解説していただきました。↓↓
薬剤師執筆

睡眠の質を改善するサプリメント・ネムリスの効果は本当?

薬剤師:おくすり スペシャリスト
2018.07.26
栄養・食
 

 

執筆
薬剤師:竹中 孝行
この執筆者の記事をもっと見る