【花粉症新薬情報】2017年発売のルパフィンの効果、ビラノア、デザレックスとの違い

国民の4人に1人がスギ花粉症といわれるほど、花粉症にお悩みの方は多いかと思います。新しい花粉症のお薬も出てきており、2016年11月に「ビラノア」、「デザレックス」、2017年に11月に「ルパフィン」が発売されています。

効果は期待したいけど、副作用は少ない方が良いというのが心情だと思いますが、新しく発売された花粉症のお薬、ルパフィンはどういう効果が期待できるでしょうか?

今回は、2017年に発売されたルパフィンの作用について解説するとともに、同じように新しい花粉症薬、ビラノア、デザレックスの特徴、従来のお薬とどのように違うかという点についても説明していきます。
※この情報は、2018年2月時点のものです。

※この記事を読んでいただいている皆様へ

処方せんネット予約サービスの普及の為に皆様から利用したいと思う薬局をお答えいただいております。
60秒ほどのアンケートにお答えいただき、ご協力いただいた方には 全員に500円分のAmazonギフト券を必ずプレゼントさせていただいております。
(2017/12/25現在、224,000人にの方にご回答をいただいております。)
ぜひアンケートにご協力ください。

今すぐアンケートに答える>

株式会社フリービットEPARKヘルスケア一同

1.花粉症新薬、ルパフィンとは?

ルパフィン錠10mgは、2017年11月に帝国製薬・田辺三菱製薬から販売された、花粉症などのアレルギー性鼻炎蕁麻疹皮膚疾患に用いるアレルギー性疾患の治療薬です。国際的には、2001年から販売されています。

 

1-1. ルパフィンの成分と作用

ルパフィンの成分は、「ルパタジン」です。

花粉症の従来のお薬に特徴的な「抗ヒスタミン作用」に加えて、「抗PAF(血小板活性化因子)作用」を併せもつ新しいタイプのお薬です。

 

<抗ヒスタミン作用とは>

アレルギー症状を引き起こす原因となる体内物質、ヒスタミンの作用を抑えることによって、アレルギー症状を和らげる作用があります。具体的には、ヒスタミンによるH1受容体への結合を抑えることにより作用を示します(選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用)。

 

<抗PAF(血小板活性化因子)作用とは>

PAF(血小板活性化因子)とは、炎症や気管支収縮等に関与しているケミカルメディエーターであり、くしゃみや鼻水などアレルギー症状を引き起こすとされています。ルパフィンは、そのPAF(血小板活性化因子)の作用を抑えることによっても、アレルギー症状を和らげる作用を示します。

 

このように「抗ヒスタミン作用」と「抗PAF(血小板活性化因子)作用」の2つの作用によって、花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹などのアレルギー症状をより強力に和らげる作用が期待できます。

 

効能・効果は次のとおりにです。

・アレルギー性鼻炎

・蕁麻疹

・皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

 

薬価は、1錠69.4円です。

 

1-2. ルパフィンの服用方法

通常は、12歳以上の小児、成人に対して、1回10mg(1錠)を1日1回服用します。

症状に応じて1回20mg(2錠)まで増量が可能です。

 

食事による影響を受けないという臨床データより、食事に関係なく1日1回服用することで効果を得ることができます。

 

新薬に該当するため、約1年間は、安全性の視点から14日間の処方日数の制限があります。

 

シグナル 長期未解決事件捜査班

2.ルパフィンとビラノア、デザレックスとの違い

2016年11月にも花粉症などのアレルギー疾患の治療薬の新しいお薬として、「ビラノア」と「デザレックス」が販売されました。どちらも1年を経過し、新薬の14日の処方日数制限が解禁されたことにより、少しずつ処方されるケースも増えてきました。

ビラノア、デザレックス、それぞれの特徴を簡単に説明します。

 

<ビラノア錠20mg>

成分:ビラスチン

第2世代抗ヒスタミン薬

用法用量:成人には1回20mg(1錠)を1日1回空腹時に服用する

薬価:1錠79.7円

 

主な特徴

・投与後1時間で血中の成分の濃度がピークになるため、効果発現がはやい

・眠気を引き起こす頻度が少ない。国内臨床試験では、675例中4例(0.6%)

・食事の影響を受けるため、空腹時に服用する

・効果は、セチリジンやフェキソフェナジンとほぼ同等

 

<デザレックス錠5mg>

成分:デスロラタジン

第2世代抗ヒスタミン薬

用法用量:12歳以上の小児成人には1回5mg(1錠)を1日1回服用する。(食事の影響はほとんど受けない)

薬価:1錠69.4円

 

主な特徴

・従来からあるクラリチン(成分:ロラタジン)の後継となるお薬。ロラタジンは、肝臓で代謝され、デスロラタジンとなって作用。そのデスロラタジンがデザレックスの有効成分。

・薬物代謝酵素の影響を受けず、クラリチンよりも早く効き、高い効果を期待できる。

・眠気の副作用が少ない。国内臨床試験では、505例中5例(1.0%)で傾眠症状。

・お薬の効果が長い(5mg半減期が19.5時間)

 

花粉症の治療に用いられる抗ヒスタミン薬の理想としては、

  • 速効性があり、効果が持続する
  • 副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない
  • 長期投与ができる(安全性)、投与回数が1日1~2回でアドヒアランスが良いこと

が挙げられ、さらに、有効性(効果)と安全性(副作用)のバランスに優れたお薬が望まれます。そういった意味で、新しく販売された、ビラノア、デザレックス、そしてルパフィンは、その理想により近づくために開発されたお薬だと考えます。但し、まだ販売されてから日が経っていないため、今後、他のお薬との比較など臨床的な効果の報告が蓄積されてくるでしょう。

 

実際の効果や副作用の頻度は個人差もみられるため、単純に効果の強さや副作用の頻度を比較することは難しいのですが、それぞれのお薬に特徴があることをご理解いただければ幸いです。

 

こちらの記事でも花粉症の治療薬をご紹介していますので、ご参考下さい。

 

薬剤師執筆

【花粉症の方必見】2018年の花粉傾向と最新のお薬・免疫療法、市販薬情報まとめ

薬剤師:山﨑 友樹
2018.02.13
くすり

3.ルパフィンで注意すべき副作用

稀に次のような副作用症状がでる可能性があります。詳しくは、公的な文書(添付文書等)を確認していただくか、医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

 

主な副作用としては、眠気、喉の渇き、倦怠感などがあります。特に、眠気を催すことがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意しましょう。

 

併用に注意が必要なものとしては、エリスロマイシン、ケトコナゾールなどのCYP3A4とよばれる代謝酵素を阻害するお薬(効果が強くでる可能性)、グレープフルーツジュース(効果が強くでる可能性)、アルコール(中枢神経抑制作用が強まる可能性)があります。

 

服用を開始し、いつもと違う気になる症状が出た場合には、早めに主治医に相談するようにしましょう。

 

4.市販で花粉症薬は購入できる?

ルパフィンや、ビラノア、デザレックスは新しいお薬ですので、残念ながら市販で購入することはできず、病院を受診する必要があります。

一方、現在、花粉症薬は市販でも購入可能で、もともと病院で処方されるお薬が市販化しているもの(スイッチOTC)があります。

 

市販で購入できる抗ヒスタミン薬に分類される花粉症に効果が期待できるお薬の代表的な成分としては、

・エピナスチン

 商品例:アレジオン20【第2類医薬品】/ エスエス製薬

 

・エバスチン

 商品例:エバステルAL【第2類医薬品】 / 興和新薬

 

・セチリジン

 商品例:コンタック鼻炎Z【第2類医薬品】 / グラクソスミスクライン・CHJ

 

・フェキソフェナジン

 商品例:アレグラFX【第2類医薬品】 / 久光製薬

 

・ロラタジン

 商品例:クラリチンEX【要指導医薬品】 / 大正製薬  があります。

 

症状が続く場合には、自己判断で市販薬の使用を続けるのではなく、次のような場合を参考として、早めに病院へ行くようにしましょう。

 

・症状が強く出ている
・1週間程度市販薬を飲んでみたが症状が変わっていない、悪化している
・症状が治まらず、長期にわたって市販薬を服用している
・アレルギー性の鼻炎なのか、風邪なのか、他の病気が原因なのかが判断つかない
・発熱、倦怠感、吐き気など全身症状がみられる
・副作用症状がみられる
・妊婦又は妊娠している可能性がある

 

5.おわりに

今回は、2017年に発売されたルパフィンの作用について解説するとともに、同じように2016年に発売されている新しい花粉症薬、ビラノア、デザレックスの特徴についてご紹介しました。

 

ルパフィンは、「抗ヒスタミン作用」と「抗PAF(血小板活性化因子)作用」の2つの作用によって、花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹などのアレルギー症状をより強力に和らげる作用が期待できるお薬です。一方、副作用として、眠気を催すことがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意が必要です。

 

近年、様々なお薬が開発され、より有効性と安全性のバランスに優れたお薬という理想に近づきつつあります。但し、新薬だからと一概に良いというわけではなく、主治医とよく相談し、ご自身に合うお薬を選ぶことが大切です。

 

参考)

ルパフィン錠10mg インタビューフォーム

ビラノア錠20mg インタビューフォーム

デザレックス錠5mg インタビューフォーム

 

シグナル 長期未解決事件捜査班
執筆
薬剤師:竹中 孝行
この執筆者の記事をもっと見る