激しい痛みを伴う坐骨神経痛~その原因から治療、予防の全て~

単なる腰痛にとどまらず、足先に電気が走るような激しいしびれを伴う坐骨神経痛。
坐骨神経(ざこつしんけい)は、私たちの体の中で最も太く長い末梢神経です。背骨の中を通って、左右の足先まで伸びます。この神経に何らかの障害が加わると、痛みやしびれなど様々な症状が引き起こされ、時には歩くこともできなくなる痛みに襲われることもあります。

このように坐骨神経痛は非常に深刻な病気ですが、ここでは、その原因から治療方法、予防法までを詳しく解説します。
※この情報は、2018年3月時点のものです。

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1. 坐骨神経痛とは?

坐骨神経痛とはどのような原因で発症し、どのような症状が引き起こされるのでしょうか。坐骨神経の構造と発症メカニズムについて詳しく見てみましょう。

1-1, 坐骨神経の構造

腰の下の方には、背骨として腰椎(ようつい)と仙骨(せんこつ)がありますが、背骨の中を通る脊髄は腰椎と仙骨の穴からたくさんの細かい神経に枝分かれして腰仙骨神経叢(ようせんこつしんけいそう)という神経の束を形成します。

 

腰仙骨神経叢は、私たちの左右のお尻にありますが、この細かい神経の束が一つにまとまって、左右の足先まで伸びたものが坐骨神経です。坐骨神経は、お尻から、太ももの裏、膝の裏、ふくらはぎを通って、足先まで伸びていきますが、人体の中で最も太く長い末梢神経です。

 

1-1. 坐骨神経痛の発症メカニズム

坐骨神経は太く長い構造なので、障害を受けやすい神経です。坐骨神経は筋肉の中を走行しますが、この筋肉が加齢などの原因で硬くなって神経を圧迫すると坐骨神経痛を発症します。

 

しかし、最も多い原因は、背骨の中を神経が走行する脊柱管(せきちゅうかん)というスペースが狭くなったり、背骨の中の、骨と骨の間のクッションのような働きをする椎間板(ついかんばん)という組織が飛び出したりして神経を圧迫することで生じます。


つまり、坐骨神経痛は、足まで伸びる神経の途中ではなく、背骨の中を走行する中枢の段階での異常で生じていることがほとんどなのです。ですから、坐骨神経痛は広い範囲が障害されて、腰からお尻、ふくらはぎから足先にかけての痛みやしびれを伴うのです。

2.坐骨神経痛の原因

坐骨神経痛はそれ自体が一つの病名ですが、色々な病気の症状の一つとして現れます。坐骨神経痛を引き起こす主な病気は二つあり、症状はどちらも似ていますが、特徴は異なります。

2-1. 椎間板ヘルニア

背骨は、頚椎から腰椎まで24個の椎骨(ついこつ)という骨で成り立っています。椎骨は体を支える支柱のような役割をする椎体(ついたい)と、脊髄を守るための脊柱管(せきちゅうかん)という構造があります。椎体と椎体の間には椎間板と呼ばれるクッションのような軟骨があり、椎骨同士の衝撃を緩衝する役目を担います。


椎間板は私たちの体で非常に重要な構造ですが、重たいものを持ったり、長時間中腰や座ったままの姿勢でいると、この椎間板が変性して飛び出すことがあります。飛び出した椎間板は、脊柱管を通っている神経や枝分かれする神経を圧迫して痛みやしびれなどの症状を引き起こすのです。このような病気を椎間板ヘルニアと呼び、若い人から高齢者まで誰でもなる可能性があります。

 

2-2. 脊柱管狭窄症

その名の通り、神経が走行するスペースである脊柱管が狭くなって、神経を圧迫することで発症します。原因は、加齢性の変化によるものがほとんどですが、中には生まれつき脊柱管が狭い人もいて、若い人でも発症することがあります。


 特徴は、腰を後ろに反らすと脊柱管がより狭くなって症状が悪化し、前かがみの姿勢になると脊柱管が広がって症状が軽減することです。また、歩くことで痛みが増し、少し休むと痛みが治まるため、前かがみの姿勢で間欠的に歩行する人が多く見られます。

 

3.坐骨神経痛の治療

坐骨神経痛の治療は、基本は安静にして痛みやしびれが治まるのを待つ保存的治療です。しかし、強いしびれや麻痺、尿失禁などの暴行障害が現れたり、痛みのために歩行すらできない場合には外科的治療を行うこともあります。

 

3-1, 保存的治療

保存的治療は、症状を悪化させるような生活習慣を改善し、障害された神経のダメージを回復することが目的です。腰の安定のために医療用のコルセットを装着することがあります。痛みに対しては、鎮痛薬などの薬物療法を行い、改善しない場合には原因となる神経に麻酔薬を注射して痛みを和らげる神経ブロック療法が行われるでしょう。


 このような治療を半年ほど地道に続けていけば、大半のケースでは痛みやしびれは改善します。特に椎間板ヘルニアは保存的治療で9割以上の人が改善するといわれています。

3-2. 手術

半年ほど保存的治療を行っても改善しない場合や、日常生活が困難なほど重症の場合には、手術が行われます。今では内視鏡でも手術を行うことができ、術後の回復も早いため、早々に手術を希望する患者さんも増えています。


椎間板ヘルニアでは、飛び出してしまった椎間板を除去し、特に痛みがひどい場合には椎骨を金属で固定することもあります。


また、脊柱管狭窄症では、狭くなった脊柱管を広げて神経の圧迫を取り除き、金属で椎間を固定する手術を行うのが一般的です。

4.坐骨神経痛を予防するには…

坐骨神経痛は一度発症すると、長い期間の治療が必要な上に、再発する可能性がある厄介な症状です。

ですから、発症する前にしっかり予防することが非常に重要です。予防のためには生活習慣の見直しや体操、ストレッチなどが有効であると考えられています。

 

4-1. 生活習慣

長時間同じ姿勢でいたり、お持物を運ぶような習慣はなるべくなら改善すべきです。

しかし、仕事でどうしても避けられない場合には、適度に体勢を変えてみたり、荷物の持ち方を工夫してみたりしましょう。

 

4-2. 体操・ストレッチ

腰回りの筋肉を鍛え、筋肉のコリや緊張をほぐすストレッチは、坐骨神経痛の発症予防に有効です。

 

しかし、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などをすでに発症している人は体操やストレッチによって更に症状が悪化することがありますから、必ず医師や理学療法士に相談してから行うようにしましょう。

 

5.まとめ:坐骨神経痛は予防と早期治療が大切です。


坐骨神経痛は重症な場合、痛みやしびれなどで日常生活に支障をきたすことがあります。

 

しかし、早期に発見し、的確な治療を行うことで保存的治療でも治る疾患でもあります。足のしびれを伴うような腰痛は、たかが腰痛を甘く考えずに早めに専門医を受診するようにしましょう。

執筆
医師:ママさん女医あっきー
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