つらい喉の痛み。まずはセルフケアで撃退!治し方、病院を受診する目安を解説

風邪のひき始め、声の出しすぎ、乾燥…。喉の痛みは様々な原因で引き起こされます。日常的によく起こりうる喉の痛みですが、発熱などの症状がない限り、軽度な喉の痛みで病院を受診する人は少ないのではないでしょうか?

しかし、喉の痛みは悪化すると長引きやすく、思わぬ重篤な合併症を引き起こすことも少なくありません。
ここでは、喉の痛みの原因と、その治し方、病院を受診するタイミングを詳しく解説します。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

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1.喉のどこが痛むの?

「喉」は非常に複雑な構造をしており、鼻の奥から食道までつながる「咽頭」と声帯から気管へつながる「喉頭」のことを一般的に「喉」と呼びます。

では、喉の痛みとは、どの部位に痛みが生じているものなのでしょうか?詳しく見てみましょう。

 

1-1. 咽頭と喉頭

私たちの鼻の奥から首にかけて、咽頭と喉頭という二種類の構造があります。咽頭は、鼻から食道につながる部位であり、喉頭は声帯から気管につながるまでの部位です。咽頭はさらに、高さによって上咽頭・中咽頭・下咽頭に分けられ、下咽頭の一部は喉頭と同じ高さにありますが、それぞれの役割は大きく異なります。

 

咽頭は、空気の通り道であると同時に、鼻や咽頭の粘膜から分泌された粘液を食道まで流し込む働きをします。一方、喉頭は声帯を震わせて発声したり、気管に食べ物が入り込まないように声帯を閉じる働きをします。

 

1-2. 扁桃

小児では免疫を司る「扁桃」と呼ばれる構造が咽頭に存在しています。扁桃は、リンパ組織の集合体であるため、細菌やウイルスなどの病原体を攻撃する重要な役目を担いますが、炎症が生じやすく、非常に強い痛みや高熱などを引き起こすことも少なくありません。小児は体の大きさに対して扁桃が大きいため、炎症を起こしやすいですが、扁桃は成長と共に徐々に縮小していき、成人では扁桃に炎症を生じることは稀です。

 

このように、小児では、咽頭や喉頭の痛み以外にも扁桃の痛みが生じることもあるのです。

 

2.喉が痛む原因は?

「喉の痛み」と言えば、咽頭・喉頭・扁桃といった鼻から首にかけての構造のどこかに炎症が生じることによって引き起こされます。

 

では、その痛みはどのような原因によって生じるのでしょうか?詳しく見てみましょう。

 

2-1. 感染

喉は空気の通り道であり、鼻や口を通して様々な異物が入り込む部位です。特に細菌やウイルスなどの細かい病原体は体内に侵入しやすく、喉の粘膜に付着するとその病原体を攻撃しようとする仕組みが作動します。

 

この仕組みを一般的に「免疫」といいます。喉の免疫細胞からはヒスタミンやブラジキニン、プロスタグランジンなどの物質が大量に放出され、血管を広げます。そして、その広がった血管に病原体を攻撃する白血球が集まることで、病原体が喉のさらに奥に侵入するのを防ぐ働きをしているのです。

 

感染による喉の痛みは喉の赤みや腫れを伴いますが、これは拡張した血管によって粘膜が赤く見え、白血球が活発に働いていることで粘膜にむくみが生じるためです。このような粘膜のむくみが生じると、周辺にある神経を過度に刺激して痛みが生じるといわれています。

 

2-2. 喉の乾燥

喉には病原体をキャッチして体の外へ排出しようとする「線毛」と呼ばれる構造が粘膜上に多く存在しています。粘膜からは多くの粘液が産生され、線毛の働きを補助しています。

 

しかし、特に冬場などの空気が乾燥した季節には、吸い込んだ外気によって喉も乾燥しやすくなります。そのため、線毛の機能が低下して病原体に感染しやすくなるばかりでなく、乾燥によって粘膜の表面が荒れ、嚥下などの些細な刺激で粘膜が傷つくことがあります。

 

2-3. 声の出しすぎ

人の声は声帯を震わせることによって発せられています。通常では、声を出すことで喉が痛むことはありません。しかし、過度に大きな声を出したり長時間の応援、歌唱などを続けることで、声帯やその付近の粘膜にダメージを与えて痛みを伴うことがあります。

 

多くは、副鼻腔や咽頭に慢性的な炎症が続いている人に発症します。

 

2-4. アルコール・タバコ

アルコールやタバコは喉の粘膜に過度な刺激を与えて炎症を引き起こすことがあります。特にタバコは粘膜の血管を収縮させて、血流が悪くなります。その結果として、一度生じた粘膜の炎症が改善しづらく、慢性咽頭炎や喉頭炎を引き起こすことも少なくありません。

 

3.喉が痛むときのセルフケアは?

このように、「喉の痛み」とは喉の様々な部位の炎症によるもので、その原因も多岐に渡ります。

 

ウイルスや細菌感染による喉の痛みの多くは、発熱や全身倦怠感などを伴うことが多く、喉の痛み自体も非常に重度なことが多々あります。この場合、耳鼻科を始めとした病院を受診して治療を受けることがほとんどです。

 

しかし、喉の痛みが軽度であり、発熱などの他の症状がない場合にはまずセルフケアを行って痛みが改善しないか試してみましょう。簡単に実行できるおすすめのセルフケアをご紹介します。

 

3-1. 部屋の加湿

インフルエンザなどが大流行する冬場は空気が乾燥しやすい季節です。また、湿度が高めの梅雨時や夏場も室内では常にエアコンをかけていることが多いため、空気が乾燥しがちになります。空気の乾燥はそれ自体が喉の痛みを引き起こすだけでなく、炎症を引き起こすウイルスの活性を高め、喉の線毛の働きが悪くなることで様々な病原体に感染しやすい状態になります。

 

このため、喉の痛みを予防・改善するには加湿器や濡れタオルなどを用いて室内の湿度を十分に保つ必要があるのです。喉に最適な湿度は60%とされていますので、こまめに湿度計でチェックして加湿器などで調節するとよいでしょう。

 

3-2. マスクの着用

喉が痛いときは、病原体への感染が原因ではない場合でもマスクを着用するようにしましょう。マスクは喉の保湿効果が高く、外出時でも適度な湿度を保つことができます。

また、感染症が流行している時期は病原体の侵入を防ぐ働きもあります。

 

3-3. 十分な水分補給

喉の痛みがあるときは、水分を飲み込むのが困難になることもあります。しかし、水分を十分に摂らないと喉は乾燥した状態となり、炎症が悪化することがあります。また、喉に付着した病原体をそのまま留まらせることにもつながりかねません。

喉が痛い時には、緑茶や紅茶など殺菌作用があり、喉の粘膜に負担をかけない飲み物がおすすめです。

 

3-4. 十分な休息と保温

喉の痛みは、炎症によって体が悲鳴を上げているサインです。炎症によってダメージを受けた粘膜は治るまでにある程度の時間がかかりますが、免疫力を高めるためにも十分な休息を取ることが大切です。

 

また、粘膜の修復には血液中の酸素や栄養が必要となります。そのため、喉周囲をしっかりと温めて血行を良くすることを心がけましょう。特に冬場は首元が冷えがちになりますので、マフラーなどを着用して寒さ対策を行いましょう。

 

3-5. 市販薬

喉の痛みに効く消炎鎮痛剤や総合感冒薬などは様々な種類の飲み薬が販売されています。軽度な喉の痛みであれば、これらの市販薬を服用することで治ることもあります。また、喉の痛みがある部位に直接薬をスプレーできるものやトローチなども市販されていますので、ご自身の症状に合ったものを薬局の薬剤師と相談して使用してみるとよいでしょう。

 

4.喉の痛みは危険なサインかも…?病院を受診する目安

喉の痛みは、軽度なものであれば自然によくなったり、市販薬を使用することで改善に導くことが可能です。しかし、長引く喉の痛みや他の症状がある場合には、病院で治療を受けることをおすすめします。

 

喉の痛みを放置すると、中耳炎や副鼻腔炎、咳喘息などを併発することもあり、重症化すると声帯が腫れて呼吸困難を引き起こすこともあります。以下のような症状が見られる場合には、速やかに病院を受診するようにしましょう。

 

■38度以上の高熱がある

■喉の痛みが強く、唾を飲み込むことすらできない

■膿のような鼻水や痰がでる

■咳が長引く

■声のかすれが長引く

■市販薬を一週間ほど使用しても症状が改善しない

■耳や顔の痛み、頭痛を伴う

 

5.まとめ

喉の痛みは様々な原因で引き起こされ、痛みが生じる部位も異なります。しかし、どのような場合でも、軽度なものであればセルフケアを行うことで症状が改善することもあります。喉の痛みを感じたら、ここでご紹介したセルフケアを実践してみましょう。

 

また、その他の症状がある場合や痛みが長引く場合は放置せずに病院を受診して、適切な治療を受けるようにしましょう。

執筆
医師:ママさん女医あっきー
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