【難病】突発性難聴の特徴と原因として考えられる3つの説を解説

ある日突然、急に耳が聞こえづらくなって・・・。病院を受診したところ「突発性難聴」と診断されたという方もいるかもしれません。

実は、突発性難聴は決して稀な病気ではありません。年間3万人を超える患者が存在し、その数は増加傾向にあります。以前は40代から50代の中高年の人に多く見られる病気でしたが、近頃は若い人の発症も増えています。

一方で、突発性難聴の原因は残念ながら明確には分かっていない部分が多くあります。いくつか原因として考えられていることもありますので、こちらでご紹介します。

今回は、突発性難聴の特徴、原因として考えられることを解説するとともに、予防することができるのかという点についても説明していきます。
※この情報は、2017年11月時点のものです。

※この記事を読んでいただいている皆様へ

処方せんネット予約サービスの普及の為に皆様から利用したいと思う薬局をお答えいただいております。
60秒ほどのアンケートにお答えいただき、ご協力いただいた方には 全員に500円分のAmazonギフト券を必ずプレゼントさせていただいております。
(2017/12/25現在、224,000人にの方にご回答をいただいております。)
ぜひアンケートにご協力ください。

今すぐアンケートに答える>

株式会社フリービットEPARKヘルスケア一同

1.突発性難聴の特徴

突発性難聴の最も特徴的な部分は「いつ、どこで」がはっきり分かるくらい急激に聴力が低下することです。寝て起きたら急に耳が聴こえなくなっていた、道を歩いていたら急に耳が聴こえなくなっていた、このように症状が発症したことが非常に分かりやすいことが特徴です。また「ジー」、「キーン」といった耳鳴りや頭痛、吐き気、実際の嘔吐などが副症状として現れることがあります。

 

聴力がどの程度低下するかは個人差があり、少し聴こえづらくなった程度の低下からほとんど聞こえないくらいの低下まで幅があります。また治療をしたからといって必ずしも聴力が元通りになるとは限らず、1/3の患者で聴力が回復し、1/3の患者で聴力の低下や耳鳴りなどの後遺症が現れ、1/3の患者で聴力が回復しないとも言われています。

 

年間三万人を超える発症者がいる病気ですが、その原因はどんなものなのでしょうか?

 

2.突発性難聴の原因にはどのようなものが?

突発性難聴の原因は残念ながらはっきりと分かっていません。いくつか説はありますが、どれも明確な原因と確定したものはありません。

 

突発性難聴は「感音難聴」に分類される難聴です。耳は大きく外耳、中耳、内耳に分かれます。外耳と中耳は主に音を振動として捉えて、内耳がその振動を音として脳へ伝えています。突発性難聴を含む感音難聴は外耳と中耳は正常に働いているのに、内耳になんらかの障害が起き、耳が聴こえづらくなっています。突発性難聴の原因と考えられる説には以下のようなものがあります。

 

  • ウイルス感染説

突発性難聴の原因の一つにウイルス感染があると考えられています。突発性難聴は風邪を引いた後に発症することが多く、基本的に一度発症すればその後は再発しないことがウイルス感染説を疑う要因となっています。

また、突発性難聴の治療に副腎皮質ホルモン薬が有効なこともウイルス感染説を疑う要因の一つです。副腎皮質ホルモン薬は感染症による炎症を抑える作用があり、内耳に生じた炎症を鎮めることで突発性難聴を治療しているのではと考えられています。

 

  • 内耳循環障害説

内耳の毛細血管で出血や血栓が起こり、血流が妨げられることで内耳機能の低下を引き起こすという説です。以前は突発性難聴が中高齢者に多く発症していたことから、内耳の血管に問題があるのではと考えられていました。しかし、症状の認知が広まるにつれ若年層にも突発性難聴の患者が増えたことから、若干弱い説となっています。基本的に再発をしないというポイントも説明することができません。

 

  • ストレス説

突発性難聴を発症した人が心身に強いストレスを受けていることがあることから疑われている説です。ストレスは免疫力を低下させるため、ウイルスに感染をしやすくなります。またストレスがかかると毛細血管の血流が悪くなるため、内耳の循環障害にも関わっているのではと考えられています。

3.突発性難聴の原因は明らかになっていない

 

突発性難聴を発症させる原因はいくつか考えられていますが、どれも確定したものではありません。ウイルス感染も内耳循環障害もストレスも何らかの関りがあるとは考えられていますが、具体的なメカニズムはいまだに不明です。

 

内耳循環障害説には再発が起きないことや健康な若年層にも増えてきていることなどの矛盾点が存在しますが、ウイルス感染説は矛盾点がないため有力な説とされています。おたふくかぜを引き起こすムンプウイルスなど聴力の低下を引き起こすウイルスが存在することもウイルス感染説を有力にするポイントです。

 

現段階では突発性難聴の原因がはっきりと解明されていないため、確実な予防をすることはできません。しかし、発症したとしても早期に治療を施すことで、聴力が元のレベルまで回復する可能性は高くなります。

 

4.突発性難聴を予防することは可能か?

突発性難聴は原因がはっきりと解明されていないため、完全に予防することはできません。ただしウイルス感染説、内耳循環障害説、ストレス説などそれぞれ疑わしい要因を解消することで予防ができる可能性はあります。

 

ウイルスに感染しないように体の免疫力を高めるため、十分な栄養素を摂取して適度に運動をして質の良い睡眠を取ることは発症のリスクを低下させることができます。血管の健康を保つために過度な飲酒や喫煙は避けるのも有効でしょう。趣味や遊びなどでストレスをこまめに発散することも重要です。

 

これらは突発性難聴だけではなく、心身の健康を守るために重要になるポイントです。日ごろからこのような習慣を付けるようにするとよいでしょう。

5.まとめ

突発性難聴の原因は、残念ながら現在のところはっきりしていません。

ウイルス感染説、内耳循環障害説、ストレス説などの疑わしい要因はありますが、どれもはっきりと原因であると特定はされていません。

そのため、突発性難聴を完全に予防することは難しいです。

ただし日常的に健康的な生活を送ることで免疫力を高め血管の健康を保ち、ストレスを解消すれば突発性難聴を発症するリスクを低下させることができます。突発性難聴だけではなく、日ごろの健康を維持するためにも有効な手段なのでぜひ生活に取り入れるようにしましょう。

執筆
医師:大見貴秀
この執筆者の記事をもっと見る