耳鳴りや難聴に要注意!突発性難聴の治療は早急に。その治療法を解説

大見 貴秀

耳が聴こえづらくなる難聴・・・これは決して高齢者だけの問題ではありません。若い人でもなる難聴の一つに「突発性難聴」というものがあります。突発性難聴は耳鳴りとともに、耳が聴こえづらくなる病気です。

突発性難聴は急激に症状が現れますが、できるだけ48時間以内に治療を受けると、聴力が元に戻りやすいとされています。

今回は、突発性難聴の病気について解説するとともに、その治療法、早めに治療を受けるべき理由についても説明していきます。

※この情報は、2017年11月時点のものです。


 1.耳鳴りと難聴に要注意!突発性難聴とは?

突発性難聴は突然、耳が聴こえづらくなる病気です。いつから耳が聴こえなくなったかはっきりわかるほど急に、耳が聴こえづらくなります。ほとんどの場合は片耳に症状が現れますが、稀に両方の耳で発症することもあります。

 

年間3万人を超える発症者がいると言われており決して稀な病気ではありません。40代以降の中年期の人に多く発症しますが、若い人にも発症することがあります。

難聴の症状は、耳鳴りとともに現れることが多く、「ジー」というような音が聞こえることがあります。また、めまいや吐き気などの症状が現れることもあります。

 

残念ですが原因は解明されていません。まだまだ分からないことが多い病気です。

 2.突発性難聴は発症から早めに治療を受けるべき理由

突発性難聴は、急激に症状が現れます。そのため、違和感に気づきやすく、早期に対処することが可能です。しかし、完全に聞こえなくなるわけではないため、すこし様子を見てしまうことも多いことが問題となります。

突発性難聴は適切に治療を施せばきちんと聴力が回復します。しかし、発症から時間が経過するとともに聴力は回復しにくくなる傾向があります。

 

突発性難聴は発症してからできるだけ48時間以内に治療を受けるようにすると聴力が元に戻りやすいです。そこから時間が経てばたつほど聴力が回復しづらくなるので遅くても発症から1週間以内、最悪でも2週間以内に病院で治療を受けるようにしましょう。発症から一か月以上経過すると聴力が元に戻る可能性がグッと低くなります。

 

突発性難聴のポイントは「急激に症状があらわれること」です。はっきりと症状が現れたことを自覚できるため、できるだけその段階で、病院で診察を受けるようにしましょう。頭痛や吐き気などの症状があると風邪などと思い内科を受診してしまいがちですが、難聴や耳鳴りの症状も現れているようならば耳鼻科の病院を受診しましょう。

 3.突発性難聴の治療法の種類

突発性難聴の治療は主に「お薬」が中心となります。病院で突発性難聴と診断されたら基本的に、「副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)」による治療を行います。ステロイドと聞くと副作用の心配をするかもしれません。しかし突発性難聴の治療のための服用は1-2週間ほどの短期間なので、副作用が生じる心配はほとんどありません。

 

副腎皮質ホルモン薬のほか血管拡張薬、利尿薬、ビタミン薬(ビタミンB12)などを組み合わせて治療をすることもあります。

ただし、これらの治療は必ずしも効果を奏するとは限りません。突発性難聴は、残念ながら必ず治る病気ではなく、全体の1/3で聴力が元通りになり、1/3で改善はしても聴力が落ち、1/3で改善しないとも言われています。

治療の効果を最大限に発揮させるためには早期治療が重要になります。繰り返しになりますが、急激に耳が聴こえづらくなったら48時間以内に耳鼻科で診察を受けるようにしましょう。

 

なお、糖尿病の人は副腎保湿ホルモン薬の服用で血糖値が上昇する可能性があります。その場合は血糖値のコントロールも必要になるため、耳鼻科と内科が協働して治療に充たる必要があります。

 

治療期間はどれぐらい?

治療期間はおおよそ7日から10日ほどです。それまでの間に難聴が改善されると、服薬や通院を中止してしまうことがありますが、絶対にやめましょう。難聴が改善された場合でも一度、病院で診察を受けて治療が終わったことの確認が必要です

 

4.突発性難聴の治療中に注意すべきこと

突発性難聴は基本的に副腎皮質ホルモンの服薬や点滴による治療が中心となります。

 

しかしこの治療で効果が現れない場合は難治性の突発性難聴の可能性も考えられます。

その場合は神経ブロックや高圧酸素療法などの別の治療が必要になるので、聴力がなかなか回復しないようならば医師に相談するようにしましょう。

5.治療後も要注意!耳の不調があれば病院へ

突発性難聴は、繰り返し発症しないと考えられています。しかし、後遺症として難聴や耳鳴りと言った症状が残ってしまうことは十分に考えられます。また再度、突発性難聴のような急激な聴力の低下が起きた場合は突発性難聴以外の病気の可能性が疑われます。

 

突発性難聴のような症状を引き起こす病気には、「聴神経腫瘍」や「メニエール病」などが挙げられます。一度、突発性難聴を発症したことがある人の場合、これらの病気の可能性もあるため耳の不調がある場合、きちんと病院で診察を受けるようにしましょう。

 6.まとめ

突発性難聴は急激に症状が現れることが特徴の難聴の一つです。いつから症状が現れたかはっきり分かるくらいに急激に聴力が低下します。突発性難聴は必ず治療の効果が現れるものではありません。しかし早期に治療を始めれば始めるほど、治療の結果が良くなります。耳鳴りや頭痛、吐き気などを伴う急激な聴力の低下を感じたら、48時間以内に耳鼻科で診察を受けるようにしましょう。

 

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