【生薬】辛いのどの症状に効く龍角散とは?服用の注意点や飲み合わせも解説

風邪を引いたり、大声を出し過ぎたりしてのどの不調に悩まれている方はいらっしゃいませんか?のどをやられると、痛みで食事がのどを通らない、しわがれ声になってまともにしゃべることができないなど、日常生活にも支障をきたすことになります。

今回は、こうした様々なのどの症状に効果的な龍角散と呼ばれる薬についてご紹介いたします。龍角散は、生薬を成分とする安全性の高い薬で、多くの方が安心して服用することができます。インターネットやドラッグストアで手軽に購入できる市販薬なので、辛いのどの症状に悩まれている方はぜひご覧ください。
※この情報は、2018年9月時点のものです。

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1.龍角散はどんな薬?

1-1. 成分と効果

 

天然に存在する植物、動物、鉱物などには薬としての働きを持つものが多くあり、これらは生薬(しょうやく)と呼ばれます。

龍角散は生薬を主成分とする薬で、具体的にはキキョウ末、セネガ末、キョウニン末、カンゾウ末などが含まれます。

 

キキョウ末やセネガ末はサポニンと呼ばれる配糖体(糖からなる化合物)を含み、気道粘膜の分泌を促進する働きをします。

キョウニン末には咳止めの効果があり、喘息、咳、呼吸困難などの症状を改善します。カンゾウ末にはグリチルリチン酸が含まれています。グリチルリチン酸には優れた消炎作用があり、喉の腫れや痛みを抑えるのに良く用いられています。

 

龍角散はこれらの生薬がバランス良く働くことで辛いのどの症状や咳、痰を効果的に改善します。龍角散には眠気が出る成分が配合されていないことも大きなメリットです。通常、総合風邪薬や咳止めの薬には抗ヒスタミン成分やリン酸コデインなどが含まれており、これらの成分が眠気を引き起こします。眠気は仕事や車の運転などをする方にとっては大きなデメリットとなることがあります。その点、龍角散にはこうした眠気を引き起こす成分が配合されていないため、どなたでも安心して服用することができます。

 

1-2. どんな症状に適する?

龍角散が主に効果を発揮するのは以下のような症状です。

 

■せき

■痰

■のどの炎症による声がれ

■のどのあれ、不快感、痛み、はれ

 

このように、龍角散は主に辛いのどの症状を和らげるために用いられます。「喉が痛くて唾を飲みこむのも辛い」「空気が乾燥してのどが痛い」「のどがイガイガする」「喉が痛くて声を出すのがつらい」「口呼吸をしてしまい喉が痛い」「声を出し過ぎてのどが痛い」などの悩みを抱えている方にはお勧めの薬と言えるでしょう。

 

1-3. 龍角散にはどんな種類がある?

市販の龍角散には主に以下のような種類があります。

 

【第3類医薬品】龍角散

最もスタンダードなタイプの龍角散です。缶の中に粉末状の薬が入っており、付属しているサジで測り取って服用します。20g、43g、90gと3つの規格が販売されています。

キキョウ(去痰作用)、セネガ(去痰作用)、カンゾウ(抗炎症作用)、キョウニン(咳止め作用)の4種の生薬が配合されています。

 

【第3類医薬品】龍角散ダイレクトスティック

1包(0.7g)ごとに分包されている便利なスティックタイプです。キキョウ(去痰作用)、セネガ(去痰作用)、カンゾウ(抗炎症作用)、キョウニン(咳止め作用)に加えて、抗炎症作用、抗菌作用、抗胃潰瘍作用、疲労防止や疲労回復、抗ストレス作用、老化防止作用などを持つニンジン末と、お口に清涼感をもたらすアセンヤク末も含みます。龍角散ダイレクトスティックは顆粒状をしていますが、お口の中で泡のようにサッと溶けて素早く作用します。ミント、ピーチの2種類の味が販売されています。

 

【第3類医薬品】龍角散ダイレクトトローチ マンゴーR

龍角散シリーズの中で唯一のトローチタイプです。龍角散と同じく、キキョウ(去痰作用)、セネガ(去痰作用)、カンゾウ(抗炎症作用)、キョウニン(咳止め作用)の4種の生薬が配合されています。お口の中でかまずにゆっくり溶かすように服用します。

 

1-4. 服用の仕方

龍角散を服用するときの一番の特徴は水無しで薬を飲むということです。

通常、粉薬は水で飲むのが常識とされています。口から摂取した薬は胃や腸の消化管から体内に吸収され、血流に乗って全身に行き渡ることでその効果を発揮します。

 

一方で、龍角散は服用後、胃腸に達する前に喉に対して直接的に作用を発揮します。龍角散に含まれる生薬がのどに作用し、のどの組織の繊毛運動を活発にすることで、のどに停滞している異物を口から体外に排出させます。このため、水と一緒に服用すると薬が水に流されてすぐにのどを通り過ぎてしまうため、十分に効果を発揮することができなくなってしまうのです。

 

このような特徴があるため、龍角散は必ず水無しで服用するようにしてください。(龍角散ダイレクトトローチ マンゴーRについてはトローチタイプなので、お口の中でかまずにゆっくり溶かすように服用してください)。

また、同様の理由から、龍角散服用後20~30分の間は飲食を控えるようにしてください。

 

1-5. 他の風邪薬と一緒に服用できる?

龍角散の添付文書(メーカーが作成した薬の説明書)には他の薬との飲み合わせについての注意書きは記載されていません。このため、原則としては他の風邪薬などと併用することは可能です。

 

ただし、龍角散に含まれている生薬の甘草は多量に服用すると偽アルドステロン症と呼ばれる副作用を起こすおそれがあることが知られています。甘草は漢方薬の多くや総合感冒薬などにも含まれていることがあるため、これらの薬を服用される場合は念のため医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談することをお勧めします。

 

「龍角散」と「龍角散のど飴」はどう違う?

 

株式会社龍角散からは「龍角散ののどすっきり飴」と呼ばれるのど飴も販売されています。非常に有名なのど飴なので、ほとんどの方がドラッグストアやコンビニエンスストアなどで見かけたことがあるでしょう。

龍角散ののど飴にはペパーミント、カモミール、リンデン、カンゾウなどの19種類の喉に優しいハーブが配合されており、のどの使い過ぎや乾燥などによる症状を和らげることができます。薬剤師や登録販売者のいないお店でも販売できる商品なので、軽い喉の症状であれば治すことも可能です。

 

ただし、龍角散のど飴は医薬品ではなく食品に分類される商品です。このため、のどの諸症状に対しては医薬品の龍角散ほどの効果は期待できないことには注意してください。

 

2.龍角散を服用するときの注意点

2-1. 副作用は?

龍角散で主に報告されている副作用は、発疹・発赤、かゆみ、吐き気・嘔吐、食欲不振、めまいなどです。

龍角散は安全性の高い薬のためこうした副作用が起こる可能性は低いといえます。ただし、万一、服用後にこのような異常が見られた場合はすぐに使用を中止して医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談するようにしてください。

 

また、龍角散に含まれるカンゾウの注意すべき副作用として、偽アルドステロン症(ミオパチー)と呼ばれるものがあります。人間の体内にはアルドステロンと呼ばれるホルモンが分泌されており、水分や電解質の量を調節しています。カンゾウにはアルドステロンの働きを増強する作用があるため、カンゾウを多量に摂取すると低カリウム血症などを主な症状とする偽アルドステロン症(ミオパチー)が発症する可能性があります。

龍角散に含まれるカンゾウは微量なためこうした副作用が起こる確率は低いと言えますが、万一、服用中に、手足のだるさ、しびれ、つっぱり感、こわばり、脱力感、筋肉痛などの症状が現れた場合は直ちに服用を中止して医師や薬剤師に相談するようにしてください。

 

2-2. 妊娠中でも服用できる?

龍角散や龍角散ダイレクトスティックには赤ちゃんの発育に影響を与える成分は含まれていないため、妊娠中でも問題なく服用することができます。ただし、どうしても妊娠中の服用が気になるという方は事前に医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談してみると良いでしょう。

 

2-3. 授乳中でも服用できる?

龍角散は授乳中の方に対する服用制限はありません。これは、お母さんが服用した龍角散の成分が母乳中に移行する量はごくわずかであるため、授乳をしている赤ちゃんが影響を受ける心配がほとんどないためです。授乳中で市販の総合感冒薬などが服用できないという方にも龍角散はお勧めの商品と言えます。

 

2-4. 服用に注意が必要な人は?

龍角散は決められた用量を守れば生後3か月の赤ちゃんから服用することができるとされています。ただし、メーカーのサイトには「2歳未満の乳幼児には、医師の診察を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。」と記されていることから、2歳未満のお子様については医師の診察を受けられない場合にのみ使用することをお勧めします。

 

また、現在、他の病気の治療を受けられている方や、薬によるアレルギー症状を起こしたことのある方、高熱の症状がある方についても、龍角散を服用する前に医師や薬剤師などの専門家に相談されることをお勧めいたします。

 

3.こんな時は早めに病院へ

龍角散を服用中に以下のような症状が見られた方は、医療機関を受診して医師に相談されることをお勧めします。

 

■龍角散を5~6日服用しても一向にせき、痰、のどの症状が良くならない場合。

■せき、痰、のどの症状以外に高熱が出ている方。

 

4.まとめ

龍角散は安全性も高く、様々なのどの症状に対して用いることのできる便利な市販薬です。お子様、ご高齢の方、妊娠中や授乳中の方など幅広い方が安心して服用できるため、辛いのどの症状に悩まれている方は一度お試しいただくことをお勧めします。

 

ただし、龍角散には水無しで飲むなど他の薬には無い服用上の注意点もあります。服用に際して不明な点がある場合は事前に医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談することを心がけてください。

執筆
薬剤師:おくすり スペシャリスト
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