中耳炎に使える市販薬はある?早めに病院へ行くべき理由

中耳炎は痛みが続いたりと日常生活に支障をきたしてしまうばかりでなく、きちんと治療を行わないと難聴や神経障害などを引き起こすことがあります。中耳炎を放置し続けてしまうと手術が必要になってしまう事もあります。

今回は、中耳炎にかかってしまった時のために、中耳炎について解説するとともに、治療方法や、使用できる市販薬についても述べていきたいと思います。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

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1.中耳炎ってどんな病気?その原因は?

中耳炎とは耳の鼓膜の内部にある中耳と呼ばれる部分で炎症が起きる病気です。子供だけでなく大人もかかる病気です。特に風邪をこじらせてしまったり、副鼻腔炎などから中耳炎になる事が多いです。

 

中耳炎の主な原因は風邪です。風邪以外では、副鼻腔炎やストレス、疲労が溜まったときなどに中耳炎になるケースがあります。

中耳には鼻とつながっている耳管と呼ばれる管があります。風邪などで鼻水が出る時にこの耳管を通り、耳に鼻の中の細菌やウイルスが入ってしまい中耳炎になってしまいます。子供は風邪を引きやすく、耳管も大人と比べて短く未発達な事が多いため、中耳炎にかかりやすいです。

 

大人でも疲労やストレス、高齢者など免疫力が低下している人、風邪を引きやすい人は中耳炎になりやすい傾向があります。

寝ていたり横になっていると耳管を通って中耳に鼻水が流れやすくなるため、寝ている最中や朝方に急な耳の痛みの症状が出やすくなってしまう事もあります。

風邪を引いたりした時に鼻を強くかみ過ぎてしまったり、鼻水を放置し過ぎると中耳炎を発症してしまう事もあります。

 

中耳炎は大まかに急性中耳炎と慢性中耳炎、滲出性中耳炎に分ける事が出来ます。

 

急性中耳炎

急性中耳炎は耳の痛みが強く出たり、耳だれの症状が出る事があります。耳だれとは鼓膜に穴が開いて膿が出ている症状になります。耳だれの症状が出ていると中耳炎の症状が長引いてしまう事があります。中耳の炎症が長く続くと慢性中耳炎や滲出性中耳炎へと悪化してしまいます。

 

慢性中耳炎

慢性中耳炎は急性中耳炎が再発を繰り返したり完治が出来ていない状態で起きる事があります。慢性中耳炎は急性中耳炎と比較して耳の痛みが治まりますが、鼓膜に穴が開いた状態が続き、耳だれの症状が慢性的に続いてしまいます。鼓膜に穴が開いた状態が続くと難聴の原因になってしまし、特に発達時期にある幼児では言葉の発達が遅れやすいという問題も出てきます。

 

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎は急性中耳炎から慢性中耳炎に移行する際に起きる中耳炎の症状になります。鼓膜に穴が開かず中耳に膿が溜まっている状態を滲出性中耳炎と呼びます。急性中耳炎のように耳に痛みを感じる事は少ないです。耳だれも少なく、耳に違和感がある程度の症状になります。中耳に膿が溜まる事で鼓膜や耳小骨が正常に働かず難聴の症状が出てしまう事もあります。

 

このように、慢性中耳炎と滲出性中耳炎は急性中耳炎の治療が十分に行えてなかった際に起きてしまう病気なのです。

2.中耳炎に使える市販薬はあるの?

中耳炎の治療薬はありませんが、耳の痛みや痒みの症状には市販薬は使用可能です。

耳の痛みにはアセトアミノフェンやロキソプロフェン、イブプロフェンなど一般的な解熱鎮痛剤が使用出来ます。小児でしたらアセトアミノフェン含有の解熱鎮痛剤が良いです。

 

中耳炎の根本的な治療は医師の診察の元で処方される抗生物質服用や抗生物質入り点耳薬の使用です。これらの医薬品は市販薬では販売されていません。そのため、耳の急な痛みや耳だれの症状が続く場合は医療機関、耳鼻科や小児科などを受診した方が良いです。中耳炎を放置してしまうと難聴になってしまう事があります。早期の適切な治療が大切です。

3.中耳炎の治療に用いられる処方薬

中耳炎の治療で用いられる医薬品は抗生物質や解熱鎮痛剤、点耳薬が用いられます。

 

3-1. 抗生物質

中耳炎の治療で用いられる抗生物質は経口服用する抗生物質と点耳薬で使用する抗生物質の2つあります。

 

①経口で使用する抗生物質

マクロライド系、セフェム系、ペニシリン系、ニューキノロン系、ホスホマイシン系、テトラサイクリン系などが中耳炎の治療に使用されています。原因菌の種類によって抗生物質は使い分けられています。

 

・マクロライド系:クラリス®やクラリシッド® (クラリスロマイシン)

・セフェム系:セフゾン®(セフジニル)、メイアクト®(セフジトレン ピボシキル)、フロモックス®(セフカペン ピボシキル)

・ペニシリン系:サワシリン®(アモキシシリン) など

 

②点耳薬で使用する抗生物質

ベストロン®(セフメノキシム塩酸塩)、ホスミシン®(ホスホマイシンNa)、タリビッド(オフロキサシン)、ロメフロン®(ロメフロキサシン塩酸塩) など

が主に使用されている抗生物質になります。

 

中耳炎の原因がインフルエンザや真菌などで合った場合はこれらの抗生物質は使用出来ません。インフルエンザや真菌などの感染症には効果が無いためです。原因にあった抗生物質の使用が必須となります。抗生物質の服用や使用を症状が軽減したと思い自己判断で中止してしまったり、適切な抗生物質が処方されずに原因菌を死滅出来なかった場合、中耳の炎症が長引き、滲出性中耳炎や慢性中耳炎に移行する原因になるので注意しましょう。

 

3-2. 解熱鎮痛剤

中耳炎の痛みで使用される解熱鎮痛剤は一般的な痛み止めと同じ医薬品が使用されます。ロキソプロフェンやイブプロフェン、アセトアミノフェンなどです。年齢や体調に合わせて使い分けられます。錠剤や粉薬、座薬など剤形も様々です。

 

3-3. 点耳薬

抗生物質以外で使用される点耳薬には痒み止めで用いられる医薬品があります。

リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1%®(ベタメタゾンリン酸エステルNa)、眼・耳科用リンデロンA軟膏(ベタメタゾンリン酸エステルNa・フラジオマイシン硫酸塩) など

が痒みに使用されます。ステロイド含有の痒み止めになります。

 

中耳炎の治療方法は症状によって異なります。根本的な治療は抗生物質の使用になります。風邪の鼻水や耳だれは菌が原因となって出る症状になります。原因菌にあった抗生物質の使用が必須となります。

4.中耳炎で気をつける事は?早めに病院へ行くべき理由とこんなときは早めに病院へ

中耳炎は症状が出ても自然治癒することがありますが、慢性化してしまうと難聴などの症状が出てしまう事があります。耳に痛みが出たり、耳だれの症状が出た場合は早急に医療機関にかかるべきです。

 

慢性中耳炎や滲出性中耳炎では中耳に膿が溜まって長期化している場合は膿を取り除くために吸引や外科的な手術を行う事もあります。中耳炎の症状を放置してしまうと、完治までに長期間がかかり、手術を行う、最悪の場合は難聴になってしまう事があるからです。

 

また、中耳炎の治療で処方される抗生物質にも注意があります。抗生物質は医療機関では治療に適切な期間+αの日数で処方されます。症状が改善したと思っていても体内にはまだ菌がいる事が多いです。残存している菌を残らず駆除するために症状が改善したと思っても抗生物質は処方された日数を飲みきる事が大切です。

5.まとめ

中耳炎は風邪をひいたことが原因で発症する事が多い病気です。子供がかかりやすいですが大人も中耳炎にかかってしまう事もあります。根本的な治療方針は抗生物質の使用です。

市販薬では中耳炎の治療薬はないですが、耳の痛みには市販薬を使用することが出来ます。自然治癒する事もありますが、中耳炎が慢性化してしまうと難聴などの症状が出てしまう事があるので、医療機関で適切な治療を行う事をお勧めします。

執筆
薬剤師:えりんぎの薬剤師
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