赤ちゃんにはどんな予防接種をするの?予防接種のスケジュールとは

生後間もない赤ちゃんの時に行う予防接種は免疫力が弱い子どもの間の感染症を予防する重要なもの。予防接種には、市区町村が実施する「定期接種」と、両親の希望により受けさせる「任意接種」のものがあります。ワクチンの種類は様々です。特に重要なものは定期接種で受けるとはいえ、任意接種のものも重要です。赤ちゃんにはどんな予防接種が必要になるのでしょうか?

今回は、赤ちゃんに行われる予防接種、定期接種・任意接種について、その内容を詳しく説明していきます。
※この情報は、2018年1月時点のものです。

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1.赤ちゃんに予防接種が必要な理由

 赤ちゃんに予防接種が必要な理由はもちろん、その病気を発症させないためです。特に定期接種の対象となる病気には重篤な症状が出るものもあり、死亡する可能性すらあります。赤ちゃんは大人と比べて体力が少ないため、発症したときに症状が重くなるため、あらかじめ予防が必要です。

 

そしてもう一つとても重要な理由があります。それは発症しても軽い症状で済ませることです。ワクチンを接種しても100%その病気を発症しなくなるわけではありません。とても低い確率ですが、発症する可能性は残ります。しかしワクチンを接種してあらかじめ免疫を付けておくと発症したときの症状が軽くなります。

 

予防接種が必要な病気は症状が重くなると、合併症を引き起こす可能性があります。合併症で髄膜炎や脳炎、肺炎など命に関わる症状が現れることもあるため、予防接種を受けて症状を軽減することはとても重要なことです。

 

2.赤ちゃんに必要な予防接種①定期接種

定期接種とは法律に基づき、市区町村が実施する予防接種のことです。どのような運用がされているかは市区町村によっても異なりますが、原則的に公費で賄われるため無料です。ただし自己負担が必要となる自治体も存在します。定期接種を定められているワクチンには以下のようなものがあります。

 

2-1. 4種混合ワクチン

ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオを予防するワクチンを接種します。これらの疾患は現代日本ではワクチンの定期接種のため、ほとんど見かけませんが、万が一発症したら重い合併症や命の危険がある重大なものです。生後3か月後から接種することができて、3-8週間間隔で3回接種します。その後、3回目接種から1年後に再度摂取します。ここまでで計4回接種します。

 

11歳から再度、ジフテリアと破傷風のワクチンを接種する必要があります。ここで百日咳を含めた3種混合ワクチンを接種することも可能ですが、自己負担が発生します。

 

2-2. Hibワクチン

インフルエンザ菌b型による感染症を予防するワクチンです。インフルエンザウイルスではありません。肺炎や敗血症、髄膜炎などの重篤な症状を引き起こす可能性のある感染症です。通常は生後2か月くらいから4-8週間間隔で3回、最終接種から7か月から13か月後に再度1回の計4回接種します。ただし初回に接種した年齢によっては、接種回数が変化することがあります。

 

2-3. B型肝炎ワクチン

B型肝炎ウイルスによるB型肝炎を予防するワクチンです。B型肝炎になると、将来肝がんや肝硬変になるリスクが高まります。

 

母親がB型肝炎ウイルスのキャリアでない場合は生後2週間後から4週間間隔で2回、初回接種から139日以上の間隔で1回の計3回接種します。母親がB型肝炎ウイルスのキャリアの場合は出生時に1回、生後1か月で1回、生後半年ほどで1回の計3回接種します。これは医師による指示があるので従うようにしましょう。

 

2-4. 小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌に感染すると肺炎や髄膜炎、敗血症などの重篤な症状が現れることがあります。それを予防するためのワクチンです。生後2か月から7か月までの間に接種を開始しますが、生後6か月までの赤ちゃんは髄膜炎を起こしやすいため、なるべく生後2か月になった時点で接種することが推奨されます。

 

生後2か月から4週間間隔で3回、その後3回目から60日以上の間隔をあけて生後12か月から15か月の間に4回目を摂取します。ただし初回のワクチン接種の月齢、年齢によって接種する回数は変わります。

 

2-5. BCG

結核を予防するためのワクチンです。結核というと昔の病気というイメージがありますが、現代でも発症者のいる身近な病気です。生後1歳になるまでの間に1度接種しますが、標準的な摂取時期は生後5か月から8か月の間です。

 

2-6. 日本脳炎ワクチン

主に蚊が媒介する日本脳炎ウイルスにより発病する日本脳炎を予防するワクチンです。嘔吐や高熱、頭痛などが現れ、麻痺など神経障害も起こります。後遺症を残す可能性も高く、最悪の場合死亡する可能性もある非常に重篤な病気です。

生後6か月から接種することはできますが、標準的な摂取年齢は3歳からとなります。3歳から1-4週間間隔で2回、2回目の接種から1年後に1回の計3回接種します。その後、9-12歳の間にもう一度接種します。

 

3.赤ちゃんに必要な予防接種② 任意接種

任意接種のワクチンは自己負担が必要となります。任意だからと言って定期接種で予防できる病気よりも、重篤な状態になることがない、というわけではありません。可能な限り接種することが大切です。自治体によっては助成を受けることも可能です。かかりつけの医師に相談すると、その自治体の助成なども含めて教えてくれるでしょう。

 

3-1. ムンプスワクチン(おたふくかぜワクチン)

おたふくかぜを予防するワクチンです。おたふくかぜは合併症としてムンプス難聴を引き起こすことがあります。難聴は一生涯続くこともあり、大きな問題となる可能性があります。できるだけ接種したほうがよいワクチンです。生後1歳から接種することができ、初回接種から数年後の小学校入学1年前にもう一度接種します。

 

3-2. ロタウイルスワクチン

激しい腹痛や嘔吐、下痢、発熱などを引き起こすロタウイルス感染症を予防するワクチンです。子どもがロタウイルスに感染すると腸重積症(腸閉塞が起こる病気)を発症する可能性が高くなり、それを予防する意味もあります。生後6週後から接種することができます。ワクチンには1価と5価という種類があり、1価ならば2回、5価ならば3回接種します。ロタウイルスは接種できるスケジュールがシビアなため、赤ちゃんが生まれたらあらかじめかかりつけ医と相談しておくとよいでしょう。

 

任意接種はそのほかインフルエンザワクチンや狂犬病ワクチン、A型肝炎ワクチンなど様々なものがあります。あらかじめ医師と相談して、どの任意接種のワクチンを接種したほうがよいのか決めておくとよいでしょう。

 

例えばおたふくかぜはムンプス難聴という合併症を引き起こしたり、重症化したら無菌性髄膜炎や脳炎を引き起こしたりすることがあります。最悪の場合は重大な後遺症が残ったり死に至ったりする可能性もあります。任意接種だからと言って接種が必要ないということではないことには注意が必要です。赤ちゃんが任意接種を受けるためには当然ですが保護者の同意が必要です。任意接種にはどのようなものがあり、もし摂取しなかった場合どんなリスクがあるのか両親が知っておく必要があります。赤ちゃんが生まれたらワクチンスケジュールについてかかりつけ医にあらかじめ相談するとよいでしょう。

 

3.ワクチンの副反応を心配されている方へ

ワクチンは無毒化や弱毒化したウイルスを投与することで免疫を獲得するものです。そのため何らかの副反応が生じる可能性があります。軽微なもので言えば微熱が出たり、赤ちゃんが不機嫌になったりする一過性のものです。

 

しかし稀に無菌性髄膜炎やギランバレー症候群などの重篤な副反応が生じることがあります。

 

ワクチンで副反応が生じることはごく稀です。しかし可能性は0ではありません。この点を不安に思う人もいらっしゃると思います。しかし「ワクチン接種による病気予防、合併症予防のメリット>副反応の可能性」です。ワクチン接種はデメリットよりもメリットのほうが大きいため制度化されています。どうしても不安なようならば、接種を受ける前に一度医師に相談してみましょう。分かりやすく教えてくれるはずです。

4.まとめ

定期接種は法律で定められている市区町村が実施する予防接種、任意接種は自己負担が必要な予防接種です。赤ちゃんは1歳を迎えるまでに15回前後のワクチンを接種する必要があります。ワクチンを適切なタイミングで接種できるように、両親がどのようなスケジュールで接種すべきが知っておくことが重要です。

また任意接種のワクチンも赤ちゃんの健康を守るためには非常に重要です。どんなワクチンがあり、どんなメリット・デメリットがあるのかしっかりとあらかじめ医師に聞いておくようにしましょう。

 

 

執筆
医師:大見貴秀
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