目次
1.ビタミンCの効果とは?
ビタミンCは健康によいというイメージがありますよね。しかし、具体的にどのような効果があるのか知らない人も多いのではないでしょうか?ビタミンCは体内で多岐に渡る働きをしていますが、代表的な効果を解説します。
1-1. 抗酸化作用
人間が呼吸で吸った酸素は全身の細胞で利用されます。しかし酸素のうちの数%は活性酸素となります。活性酸素は代謝を制御したり、免疫機能に貢献したりと悪いだけの物質ではありません。しかし、人間の細胞に対する攻撃性もあり、動脈硬化などの原因にもなります。ビタミンCを初めとする抗酸化作用を持つ物質が、活性酸素を無害化して身体への悪影響を減らしています。
1-2. コラーゲンの合成
「壊血病」という病気をご存知でしょうか?ビタミンCが不足することにより、コラーゲンが合成されず皮膚や血管の強度が弱まり、出血や免疫力の低下が引き起こされる病気です。過去、新鮮な野菜や果物が不足しやすい船乗りに多い病気でした。皮膚や血管の強度を保つためにはコラーゲンが必要です。コラーゲンの合成にはビタミンCが必要不可欠です。
1-3. 鉄分の吸収の促進
鉄は女性に不足しやすい栄養素です。また鉄分自体があまり吸収率のよくない栄養素なので、不足傾向に拍車がかかります。ビタミンCは鉄分を吸収しやすい形にするので、鉄不足解消に心強い栄養素です。
2.ビタミンCが美容にも有効な理由
ビタミンCはコラーゲンの合成に関わる栄養素です。コラーゲンの合成量が不足すると、肌はハリを失いシワなどが増えていきます。コラーゲンを合成するために必要であるということが、ビタミンCが美容にも有効な理由の一つです。
また、もう一つ、ビタミンCは飲むだけではなく、肌に塗った時にも効果を発揮します。ビタミンCは不安定な物質なので、肌に塗ってもすぐに壊れて浸透しません。それを解決したのが「ビタミンC誘導体」という成分です。
ビタミンC誘導体は人間の体内に入ってビタミンCに変化する物質です。ビタミンC誘導体が含まれた化粧水などを肌に塗ると、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑制する効果があると考えられています。
また、皮膚線維芽細胞というコラーゲンを合成する細胞に働きかけ活性化させる効果もあります。そのためコラーゲンの合成量が増え、肌のハリが向上させてくれます。
3.ビタミンCを多く含む食べ物
ビタミンCは新鮮な野菜や果物に多く含まれます。ビタミンCを多く含む食品には以下のようなものがあります。
・赤ピーマン:170mg
・黄ピーマン:150mg
・芽キャベツ:110mg
・ピーマン:76mg
・柿:70mg
・キウイフルーツ:69mg
・モロヘイヤ:65mg
・いちご:62mg
(以上、100g中)
ビタミンCは熱で壊れてしまう性質があるため、損失を最小限にしたいならば生の野菜サラダやフレッシュジュースなどにして摂取するようにするとよいでしょう。またビタミンCは一度に大量に摂取しても、尿として排出されてしまいます。1日のなかでこまめに摂取することが重要です。
4.ビタミンCの効果をさらに高める方法
ビタミンCの抗酸化力はとても強いです。しかしさらにその効果を高める方法があります。それは「βカロテン、ビタミンEと一緒に摂取すること」です。
βカロテンもビタミンEもとても強い抗酸化作用があります。ビタミンCの抗酸化作用と相乗効果があるため、同時に摂取することがおすすめです。
またβカロテンが体内で変化するビタミンAには皮膚と粘膜の健康を維持する働き、ビタミンEは細胞膜の酸化を防ぐ働きがあります。コラーゲンの合成に関わるビタミンCとともに働くことで、免疫力を高める効果も期待できます。
βカロテンはニンジンやホウレンソウ、カボチャなどの色の濃い緑黄色野菜に、ビタミンEはナッツ類やサフラワー油、とうもろこし油などに多く含まれています。ビタミンCが若干壊れてしまいますが、ビタミンEが含まれた油で野菜の炒め物を作るとビタミンCE、βカロテンを効率よく摂取できます。
5.まとめ
ビタミンCは抗酸化作用が強い必須ビタミンの一つです。またコラーゲンの合成にも関わっており、皮膚や血管の健康を維持するためにも必要です。経口摂取するだけではなく、スキンケアアイテムとして肌に塗っても効果があり、皮膚線維芽細胞の活性化やメラニン色素の抑制をしてくれます。ビタミンCは新鮮な野菜や果物に豊富に含まれています。加熱で壊れてしまう性質があるので、新鮮な野菜を使ったサラダなどで食べるとよいでしょう。