「かかりつけ薬局は、電話相談を受付けます」間違えて点眼編

かかりつけ薬局を決めておくことで効果的な投薬や残薬管理、お薬を重複してお渡しすることを防止する…など実はメリットがたくさん。 この連載では、地域住民からかかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師として信頼を得ている「ゆきさん薬局」の薬剤師、ゆきさんの事例をご紹介。 病気、健康、薬についての知識をお伝えしながらも、かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師の活用方法を身近に感じていただければと思います。 それでは、「患者さんを笑顔にして薬局を送り出すことが何より大切」をモットーとしているゆきさんの物語をお楽しみください。
※この情報は、2017年7月時点のものです。

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くすりの相談室運営事務局

 

かかりつけ薬局を決めておくことで効果的な投薬や残薬管理、お薬を重複してお渡しすることを防止する…など実はメリットがたくさん。 この連載では、地域住民からかかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師として信頼を得ている「ゆきさん薬局」の薬剤師、ゆきさんの事例をご紹介。 病気、健康、薬についての知識をお伝えしながらも、かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師の活用方法を身近に感じていただければと思います。 それでは、「患者さんを笑顔にして薬局を送り出すことが何より大切」をモットーとしているゆきさんの物語をお楽しみください。

登場人物

★ゆきさん  
雪原 匠(ゆきはら たくみ) 49歳 男性
ゆきさん薬局の管理薬剤師&オーナー
顔の見える薬剤師を目指し、日々奮闘中

★大原 辰夫
大原 辰夫(おおはら たつお) 60歳 男性
上品で出礼儀正しい紳士
白内障の点眼、頭皮湿疹の薬を利用している

夜に突然の電話!

ゆきさんが仕事を終え、ゆっくりと自宅でくつろいでいるとき、携帯電話の呼出音がなりました。
こんな遅くに誰だろうと思って電話に出てみると、いつも礼儀正しく薬局を訪れる大原さんでした。

 

大原さん
「夜分遅くに申し訳ありません。お薬の事でご相談があって電話したのですが、今よろしいでしょうか?」

ゆきさん
「はい、大丈夫です。どうされましたか?」

大原さん
「実はデルモベートスカルプローションを間違えて目に点してしまったのですが、大丈夫ですか?」

ゆきさん
「え、頭皮の湿疹に塗っていただくお薬を点眼されたのですか?」

大原さん
「疲れていたのかな。何となく手にとって点眼してしまったんです」

大原さん、電話の声はとても落ち着いていましたが、内心きっとパニックになって電話してきたのだろうと想像が出来ました。

ゆきさん、まずは現在の状況について確認しました。
「デルモベートスカルプローション点眼後は、どんな対処をされましたか?」

大原さん
「点眼直後に電話をしたので、何もしていません」

ゆきさん、本来ならPCで薬歴を確認しながらお話をするのですが、自宅なのでPCは見ることが出来ません。

大原さんに、直接質問をしました。
「まずは洗浄をしたいのですが、何か目薬をご利用でしたか?」

大原さん
「いつも、白内障の目薬カリーユニを利用しています。他にコンタクトをしているので、違和感がある時にソフトサンティアを利用しています」

まずはあわてず、対処法を説明

ゆきさん
「ソフトサンティアがあるのですね。まずは、目を洗い流すイメージで、それを何度か点眼してください。電話はこのままで良いですから、すぐにやって下さい」

大原さん、「はい」と答えてすぐに点眼を始めました。

しばらくしてから、大原さんが電話口に戻ってきて話し始めました。
「ゆき先生、洗うように目薬をしました」

ゆきさん
「目の状況はいかがですか?」

大原さん
「少しヒリヒリしますが、我慢できないほどではありません」

ゆきさん
「そうですか。今日はそれで様子を見られると良いと思います。激しく痛みが出たり、目が見えにくい様であれば、救急で相談して下さい」

大原さん
「大丈夫ですかね?」

ゆきさん、大原さんが安心して眠れる様にお話を始めました。
「デルモベートスカルプローションは、ステロイドの入っている塗り薬です。ステロイドは目の炎症を抑えるために、目薬としても利用します。但し、塗り薬と点眼とでは、濃度や添加物が違うので、塗り薬を目に点すことは望ましくありません」

大原さん
「そうですよね」

ゆきさん
「そのために、洗浄をしてもらったんです。ソフトサンティアはご存知のように涙の成分に近いものなので、目にとても優しいです。それが無ければ、水道水で洗ってもらったのですが、水道水だと塩素があって刺激になる可能性もあります」

大原さん
「じゃあ、たまたまソフトサンティアを持っていて良かったのですね」

ゆきさん
「そうですよ。洗うのが速ければ速いほど目への影響は少ないので、すぐにお電話いただいて良かったです。明日は一応眼科を受診して下さい。傷ついているかも知れませんから」

大原さん
「どうも、夜にすいませんでした。ゆきさん薬局に行っていて良かったです。どうもありがとうございます」と言って電話を切りました。

この目薬は適切なの?

翌日、眼科の処方箋を持って、大原さんが来局されました。
「いやー、昨晩はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

ゆきさん
「いえいえ、大丈夫ですよ。それでお具合いかがですか?」

大原さん
「やはり、少し傷になっているみたいです。」

ゆきさん
「まあ、少しくらい傷がついていても仕方が無いでしょう。でも、大したことが無かったので良かったですね」

大原さん
「どうもありがとうございます。それで、今日眼科に行ったのですが、先生が『どうしようかな』と言いながらフルオロメトロンを処方していたのですが、大丈夫ですか?『ステロイドで傷をつけたのだから、どうしようか』って迷っていたみたい」

ゆきさん
「あ、今日は木曜日だから院長ではなく、代診の先生の日ですね」

大原さん
「そう、若い先生だからちょっと心配で」

ゆきさん
「目の炎症が起きている場合は、大抵、抗生物質と炎症を抑えるステロイドの点眼が処方されます」

大原さん
「それはわかるんですが、ステロイドで痛めて、またステロイドを点眼して良いのですか?」

ゆきさん
「大原さんは、通常、目に利用しないステロイドか、添加物で目に炎症を起こしました。しかし、それを洗い流して、通常の状態にもどして治療を開始するのですから、目に適切なステロイド点眼を利用することは全然問題ありません」

大原さん
「じゃあ、この目薬を使って大丈夫ですね」

ゆきさん
「大丈夫ですよ。抗生物質は、目が弱っている状態なので眼病予防として、ステロイドは、傷を治す為に出ています。両方とも利用しておいた方が良いです。院長先生だと、その間はカリーユニは点さなくて良いとよく話されています。
2種類の点眼を利用する時は、5分はあけて下さいね。連続して点眼すると、後の目薬で前の目薬が流されてしまうので、前の目薬が意味のない事になってしまいます。また、フルオロメトロンは濁っているので、その都度よく振って利用し、同時に点眼する場合は、後に点眼すると良いです。」

大原さん
「どうもご親切にありがとうございます。安心して目薬を利用させていただきます」

ゆきさん「そりゃ、『どうしようかな』と言われながら処方されたら心配になりますよね。安心して利用下さい」

「お薬、すぐに準備しますね」と言いながら、うれしそうに調剤室に入るゆきさんでした。

※ゆきさん薬局の物語に登場する人物は、フィクションです

執筆
薬剤師:鶴原 伸尚
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