「かかりつけ薬局は、治療そのものを考えます」ねんざ編

かかりつけ薬局を決めておくことで効果的な投薬や残薬管理、お薬を重複してお渡しすることを防止する…など実はメリットがたくさん。 この連載では、地域住民からかかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師として信頼を得ている「ゆきさん薬局」の薬剤師、ゆきさんの事例をご紹介。 病気、健康、薬についての知識をお伝えしながらも、かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師の活用方法を身近に感じていただければと思います。

それでは、「患者さんを笑顔にして薬局を送り出すことが何より大切」をモットーとしているゆきさんの物語をお楽しみください。
※この情報は、2018年8月時点のものです。

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登場人物

★ゆきさん  

雪原 匠(ゆきはら たくみ) 49歳 男性

ゆきさん薬局の管理薬剤師&オーナー

顔の見える薬剤師を目指し、日々奮闘中

 

★林 亮太

林 亮太(はやし りょうた) 13歳

林智子さんの長男

サッカーをして、ねんざをしてしまった

 

ねんざをしたので、湿布をください!

前にチラージンの事で相談をしていた林智子さんの長男、亮太君が「湿布をください」と言って入ってきました。

 

ゆきさん、足を引きづっている亮太君を見ながら話しかけました。

「足を痛そうにしているけど、どうしたの?」

 

亮太君

「サッカーで足をひねって、ねんざしました。顧問の先生に、『今日は練習にならないから、湿布を貼って帰れ』と言われて、とりあえず学校に有った湿布を貼ってきました」

 

ゆきさん

「それしかしていないの?」

 

亮太君

「はい。お母さんが湿布はうちに無いから、買っておいでと言われて」

 

ゆきさん

「いつ、怪我をしたんだい」

 

亮太君

「足をくじいて家に帰って、すぐにここに来たから、1時間もしていないと思います」

 

ゆきさん

「そうか。じゃあ、そんなに時間はたっていないんだね。それより、ここに入ってきたときより、腫れているんじゃない」

 

亮太君

「あ、本当だ」

 

RICE処置が基本

ゆきさん、お店の冷蔵庫から氷を出してきて、亮太君の足首を冷やしながら話し始めました。

「亮太君、スポーツをしているんだから、怪我をした時の対処法を覚えておくと良いよ」

 

亮太君

「はい」

 

ゆきさん

「けがをした時は、RICE処置というのが基本なんだよ」

 

亮太君

「えっ。ご飯を食べるんですか?」

 

ゆきさん、笑いながら答えました。

「違うよ。ご飯食べても治らないよ。英語で書いた処置方法の頭文字を取ってRICE処置というんだよ」

 

亮太君

「そうなんだ。で、どうするんですか?」

 

ゆきさん

「Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)と応急処置時に必要な4つの処置の頭文字をとってRICE処置と呼びます。これらをきちんと行うことで、治療を早めることができるんだよ」

 

亮太君

「ふーん」

 

ゆきさん

「まずはケガしたところを動かさず、安静に保つようにします」

 

亮太君

「えー。どれくらい足首が動くか心配で、ぐりぐり回しちゃった」

 

ゆきさん

「それは良くないよ。本当に治りが遅くなるから、気をつけてね。次にケガをしたところとその周りを、氷で冷やします」

 

亮太君

「シップを貼った方が、効果があるんじゃないの?」

 

ゆきさん

「シップよりも冷やす方が、効果が高いんだよ。冷やすことによって痛みを軽減できるし、腫れや炎症を抑えることができます。ただし、冷やしすぎに注意が必要だよ。15分程度冷やして、痛みが鈍ったらはずし、また痛みを感じ始めたら冷やすように繰り返してください」。

 

亮太君

「だから、いま冷やしてくれているんですね。冷やしすぎたら、どうなるんですか?」

 

ゆきさん

「肌がしびれるほど冷やしたら、凍傷になってしまうから、15分くらいで休む必要があるんだよ。次にケガをしたところを圧迫するのが良いんだけど、これは自分でやるのは難しいから、接骨院とかでテーピングしてもらうのが良いかな」

 

亮太君

「じゃあ、自分ではとにかく急いで冷やすんですね」

 

ゆきさん

「そうだね。最後に心臓より高い位置を保った方が良いよ。そうすることによって、腫れを防げるんだよ。今日だけは足を高くして寝てごらん」

 

亮太君

「どうもありがとうございます。冷やしたら、痛みが引いてきました」

 

ゆきさん

「一時的に痛みが引いているだけだから、2日間くらいはRICE処置を続けられるなら、続けた方が良いよ」

 

整形外科で確認して

亮太君

「それで、湿布はどれが良いですか?」

 

ゆきさん

「今日はとにかく冷やした方が良いから、湿布はいらないよ。それよりも整形外科に行って、レントゲンを撮る必要があるか、相談しに行きなさい。見た感じ大丈夫だとは思うけど、一応確認しておいた方が良いともうよ」

 

亮太君

「やはり病院に行った方が良いですか?」

 

ゆきさん

「行って何もなければ安心できるし、何かあって後悔するよりは行っておいた方が良いと思わないかい」

 

亮太君

「そうですね」

 

ゆきさん

「その時に湿布も処方してもらうと良いよ。湿布も今は色々あるから、最初はパップ剤にして、少し圧迫しながら固定する感じにして、数日たってからは歩きやすいテープ剤にしてもらうと良いよ」

 

亮太君

「はい」

 

ゆきさん

「それから、整形外科の後には接骨院に行って良いか医師に相談してごらん。接骨院の方が、アイシング、テーピングが得意の人が多いようだから」

 

亮太君

「お母さんが、ドラッグストアーよりも高いかもしれないけど、ゆきさん薬局で相談してきなと言われて来たんだけど、結局何も買わないですいません」

 

ゆきさん、笑いながら応えました。

「つまらない心配をしないで、早く整形外科に行きなさい。お母さんには、今度買い物したときに、2割増しでもらうからと言っておいて」

 

亮太君「本当に、ありがとうございました。お母さんに伝えておきます」と言って、うれしそうに帰っていきました。

 

※ゆきさん薬局の物語に登場する人物は、フィクションです

執筆
薬剤師:鶴原 伸尚
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