必須ミネラルである亜鉛の効果とは?多く含まれる食べ物も解説

人間が食べ物から必ず摂取しなければいけないミネラルを必須ミネラルと言います。現代の日本で極端な栄養失調になることはほとんどありませんが、特定の栄養素が不足し、欠乏症が起こることはあります。ミネラルの中でも亜鉛は特に不足しやすい栄養素。そんな大切な栄養素である亜鉛にはどのような効果があるのでしょうか?

今回は、亜鉛の体内での働きなど効果について詳しく解説していきます。
※この情報は、2018年4月時点のものです。

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1.亜鉛の体内での働き・効果について

酵素という言葉を聞いたことがあるでしょうか?酵素は化学反応を促進させる触媒の働きをするものです。人間は生命を維持するために様々な化学反応を体内で起こしています。そしてその化学反応を起こす上で重要になるものが酵素です。

 

亜鉛は非常に多くの酵素の構成成分となります。全身の代謝に必要で、生命維持のために必要不可欠な成分です。亜鉛の主な働きには以下のようなものがあります。

 

1-1. タンパク質の合成

人間は食事として摂取したタンパク質をアミノ酸に分解して、再びタンパク質に合成することで筋肉や皮膚、粘膜、髪の毛などを作り出しています。アミノ酸をタンパク質に合成するのには数百の酵素が関わっており、そのすべてに亜鉛が必要となります。新陳代謝の際にも重要ですし、子どもが健全に発育するためにも亜鉛はとても重要です。

 

1-2. 味覚を正常に維持する作用

舌には味蕾(みらい)と呼ばれる味覚を感じる細胞があります。味蕾の新陳代謝は活発で10日前後で生まれ変わります。しかし亜鉛が足りないと新陳代謝に支障が出て、味蕾の機能も低下します。亜鉛が不足すると味覚が変わる可能性もあるので、おいしく食事を食べるためにも亜鉛が必要です。

 

1-3. 性機能を正常に維持する作用

亜鉛は男性ホルモンや女性ホルモンの合成にも必要になります。第二次性徴や性機能を維持するためにも必要となります。また男性の精子を作る時にも必要になり、亜鉛不足は精子の活性を低下させ妊娠する確率を低くしてしまいます。

 

2.亜鉛が不足するとどのような悪影響が?

亜鉛が不足すると全身の代謝が落ちて、様々な悪影響が生じます。特定の栄養素が不足して起こる症状のことを欠乏症といいますが、亜鉛欠乏症には以下のようなものがあります。

 

・味覚障害

・性機能低下

・皮膚炎

・脱毛

・免疫力低下

・成長障害、低身長

・貧血

 

これらの特徴的な症状のほかに、疲労感やだるさなどの症状も見られます。亜鉛は全身で働く栄養素なので、不足すると全身に症状が現れることが特徴とも言えます。

 

3.亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛は日本人に不足しやすい傾向にある栄養素です。普段の食事の中に亜鉛を多く含む食べ物を加えて積極的に摂るようにしましょう。亜鉛の摂取の推奨量については、4章の表をご参考ください。

 

①牡蠣

牡蠣はとても亜鉛を豊富に含む食品です。100g中におよそ13mgの亜鉛が含まれています。13mgという数値は成人男性も成人女性も1日に必要な亜鉛の量を満たすことができます。脂質も少なくヘルシーなタンパク源としても有用な食品です。

 

②豚レバー

豚レバーには100gあたりおよそ7mgの亜鉛が含まれています。レバーはクセの強い食品なので好き嫌いが分かれますが、亜鉛のほかにも鉄や銅といった微量ミネラルが多いため栄養補給にとても有効です。

 

③牛肉

牛肉も亜鉛が豊富に含まれる食品です。100g中におよそ4mgの亜鉛が含まれています。利用できる料理が多く、様々な調理法で食べることができるのもメリットです。

 

④納豆

納豆には100gあたりおよそ2mgの亜鉛が含まれています。脂質が少なく高タンパクで体によい食品なので積極的に食べたいものです。

 

⑤ほうれん草

ほうれん草は非常に栄養豊富な緑黄色野菜です。100gあたりおよそ0.7mgの亜鉛が含まれています。またβカロテンやビタミンC、鉄分、カルシウムなども豊富です。

 

4.亜鉛の摂りすぎも良くない理由

ただし亜鉛は摂りすぎもよくありません。

 

 

このように亜鉛には耐用上限量が定められています。成人男性で40-45mg、成人女性で35mgとなっています。亜鉛を摂りすぎると過剰症として吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、腎機能障害などが現れる可能性もあります。

 

ただし、食事で摂取する限りは過剰症の心配はほとんどないと考えられています。亜鉛のサプリメントを1日の所要量を守らず摂取すると過剰症になる危険があります。亜鉛は不足しやすい栄養素なのでサプリメントで補給することはよいことですが、利用するときは1日の所要量を守るようにしましょう。

 

5.まとめ

亜鉛は全身の代謝に関わる酵素の構成成分となる栄養素です。生命維持のために必要ですが、日本人の食生活では不足しやすい傾向にあります。亜鉛は基本的に動物性食品に多く含まれています。中でも牡蠣や牛肉、豚レバー(もちろん牛や鳥のレバーにも)などに豊富に含まれています。但し、亜鉛の摂り過ぎにも注意が必要です。毎日食べる必要はありませんが、たまに食卓に上げるようにすると、ほどよい亜鉛の供給源となります。

執筆
医師:大見貴秀
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